見方によっては秘伝の技術流出なのでは――IKEJIMEに思う
「NHKスペシャル 新ジャポニズム 第3集 FOOD 日本食が“世界化”する」をNHK+で視聴する。フランスのとある漁港で日本由来の活締めが「IKEJIME」としてここ数年評価されていると紹介される。獲れた魚を一旦生け簀で休ませてストレスを取り除き、それから針金のようなものを魚の頭から背にかけて刺して神経を刺激して即死させるというものだった。グルメ漫画で描かれているのは読んだことがあるが、映像として見るのは初めて。こうした魚は鮮度が落ちず高値で取引される。足が早くこれまで低評価だった魚種も見直されているとのこと。日本人の関係者が現地で技術指導したのだろう。これは単純にいいことなのだろうか。鮮度のよい魚は美味しいと認識されるようになること自体はいいことだろうが。三ツ星レストランの中でもトップクラスの老舗レストランでは出汁がソースに応用されていた。フランスでも健康志向で軽い料理が好まれるようになってきているとのこと。ブラジルでは手巻き寿司が人気。朝食に軽いものを食べたいというニーズに合ったようだ。アメリカのとある寿司店では「OMAKASE」が流行っているとのこと。シェフは日本での修行経験は無く独学だそうだが、出された品々の見た目からすると真面目に取り組んでいるように見えた。お任せの方が当日の良いネタが無駄なく提供できるらしいが。「IZAKAYA」はドイツ人のオーナーが日本でシェフをしていた時に居酒屋で飲んで、その気さくな雰囲気に魅了されたとのこと。パブなどとはまた違うのだろうか。日本の庶民的な居酒屋とは異なり、高額な料理も提供されていて接待の席としても利用されているようだった。