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2009年2月24日 (火)

板子一枚下は…

NHKの動物番組「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」を観ていて、カジキの語源が船底材であることを知る。「加敷」と表記するようで、広辞苑では「敷(しき)」「骨(かわら)」とも言うとのこと。

確か安土桃山時代に日本を訪れた外国人宣教師の記録に、日本の船は竜骨がない、というものがあった。
Wikipedia:和船
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E8%88%B9
Wikipediaを参照すると和船の構造をモノコックボディーに喩えている。竜骨はいわばシャーシーか。乗用車ではほとんど姿を消したが、トラックの荷台の下を覗くと、太くて長い鉄骨二本の上に荷台が載せられていることが分かる。

串木野の小型和船(帆船):和船の構造と造船技術
http://homepage2.nifty.com/arp-id/town/hansen/zousen.html
こちらの図解が分かり易いか。

もう一つ分かったこと。和船を描いた絵をみると帆柱一本に四角形の横帆一枚の船のイメージだったが、横帆は逆風では進めない。どうしていたのだろうと思っていたが、要するに帆の下側をすぼめることで三角帆のかたちとなり、縦帆として逆風でもジグザクに前進できるようにしたのだろう。中国のジャンク船とも違っているようだ。

宣教師の記録にあるように外洋航海では竜骨のある船に比べ構造的に弱かったようで、「板子一枚下は地獄」という言葉が残されている。現代でも荒地を走るクロスカントリービークル・タイプの車は頑丈なシャーシーフレームが採用されている。

「板子一枚下は地獄」、最近、ニュースで暗い世相をみる度にこのことわざが思い起こされて仕方がない。

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