物語のパッチワーク?
「口語訳 古事記 完全版」(三浦佑之著 文芸春秋社)を読む。ちょうど神功皇后の新羅征伐のエピソードの辺りである。神功皇后ことオキナガタラシヒメの夫は仲哀天皇である。古事記では語られていないが、神楽に「塵輪(ジンリン)」という演目があり、朝鮮半島から攻めてきた塵輪という悪鬼を仲哀天皇が退治するという内容である。これは熊襲征伐をモデルにしたと言われている。
しかし、何故か1日10ページから20ページ読むのがやっとのペースである。比較的平易な文章だとは思うのだが、本文を読んでは注釈を読み、また本文を読むという繰り返しが読書のリズムを狂わせるのかもしれない。人物名が全てカタカナ表記なのも良し悪しだと思う。カタカナ表記のみだとしっくりこない場合もある。また、系図の部分は歴史を勉強しているわけではない僕にとっては眠たくなるところである。人物名と系図は後のページにまとめて解説されているのだが、できれば小分けにして本文に添えるかたちにして欲しかった。
僕にとっての古事記は昔読んだ小学館少年少女世界名作文学全集のイメージである。あれには神代編までしか収録されておらず、僕のイメージはヤマトタケルを別にすればそこまでである。そういう意味では新鮮さをもって古事記の世界に向かい合っている。
読んでいて、物語のパッチワークの様な印象を覚えた。特に海幸・山幸のくだりは、天つ神の子孫の物語としてはかすかに違和感を感じる。元は口碑伝承だから、様々な物語が語り継がれていくなかで、ああいうかたちにまとまっていったのだろう。
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