シームレスか/がっつり撮るか
週刊ダイヤモンド 2012.09.12号は「カメラ激変!」特集。「スマホで撮ってソーシャルで共有 デジカメはもういらない?」といった刺激的な見出しが表紙を飾っている。
確かに僕の姉はカメラ付きの携帯電話(いわゆるガラケー)に乗り換えてから、そちらがメインになった。カメラそのものには無頓着。
京セラのガラケー(300万画素)で撮影。
空が白飛びしてますが、条件が良ければ結構いい感じに。
自分自身、スマホは所有していない(あまり興味がない。むしろポメラに関心あり)のだけど、撮影してはSDカードを抜き差ししてパソコンのHDDにコピー(使えそうな写真の選別、リサイズ・リネーム)といった面倒な手順を繰り返している。
要するに「シームレス(継ぎ目のない)」だろうか。スマホだと、ガラケーに比べてSNSなどネット上のサービスとの親和性が高い強みがある。撮った写真をそのまま(その場でレタッチする等して)ネット上にアップロードできる利便性はデジカメに勝る。
seamless interface
継ぎ目のないインターフェース
seamless information and telecommunications network
シームレスな情報通信ネットワーク
seamlessly integrate all incoming and outgoing information
出入りする情報をすべてシームレスに統合する
(※英辞郎より)
もう一つは「どうやって写真に付加価値をつけるか?」だろうか。ガラケーの時代、写メールが流行ったとき携帯電話で写真を撮って俳句を一句詠むという使い方が既に存在した。画質的に少々劣っていても、二言三言そえるだけで価値が格段に増す。「ここはどこなのか?」GPSで得た地図情報などもそうだろう。
ただ、姉二人を見ていて思うのだが、フィルム時代のカメラと使い方が変わらない。フィルムの時代は一本20~30枚という制約があったから、ある程度シチュエーションを選んで撮っていたのだけど、今はSDカードの容量が飛躍的に向上した。バッテリーの限界まで数百枚を一日で撮ることが可能だ。
余談。
行きつけの歯科医の先生はスマホを2台所有しているそうだが、バッテリーの持ちが悪いとのこと。なので、がっつり撮りたい人はスマホとデジカメを使い分けるだろう。肝心の電話が使えなくなったら本末転倒だ。
閑話休題。
もちろんセンサーのサイズやレンズの口径など物理的な制約があって、デジタル補正しても限界がある。特集では、
・一眼レフは当面安泰。アナログ部品(ミラー)は難易度が高く、容易にキャッチアップできない。
・ミラーレス機は今後海外からのOEMが増加。海外の受託先企業がミラーレスに照準を合わせている。
・コンデジは既にほとんどが(海外を含む)OEMモデル。高倍率ズームなどで差別化を図る
と予測している。
特集では海外(台湾)のEMS/ODM(受託設計・製造)企業と日本のデジカメメーカーの取引関係を図解したものがあったり、パナソニックがオリンパスと提携して一眼レフ機を開発したものの酷評され、それが逆転の発想でミラーレス機の開発につながったというエピソードを紹介。ソニーはデジカメの中核部品となる半導体センサーで高いシェアを維持。企画力で勝負してきたカシオの苦戦。また、東日本大震災ではデジカメが普及して以降の写真(被災地で回収されたもの)が少ないという指摘など、様々な角度からデジカメの過去・現在・未来について多岐にわたって(ビジネス誌的観点から)触れている。
今後はWi-FiとGPSロガーを標準搭載した機種が増えるだろう。個人的にいいなと思ったのはデジカメと直接の関連はないのだけど、星空の方向(どこにどんな星があるか)を示してくれるアプリ。
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