KH Coder(無償版)簡易作業手順書 by mitsuzakura バージョン3.Beta.08e 更新日:2026/05/14 ■参考文献 ・樋口耕一『動かして学ぶ!はじめてのテキストマイニング』 ・樋口耕一『社会調査のための計量テキスト分析 内容分析の継承と発展を目指して』 ※まず、これらの公式マニュアルで基本操作とKH Coderの仕様を確認するとよい。 ■全体の流れ ・プロジェクトの作成 (※分析する本文となるEXCELファイル、テキストファイルなどの作成) ・ファイルの読み込み→前処理 ・抽出語の確認 ・コーディングルールの作成 ・共起ネットワーク、対応分析などの図示 ・図示された結果を確認しながらコーディングルールの修正  ・このサイクルを何度か回す ・KWICコンコーダンスでキーワードが用いられた文脈の確認 ・分析 など ※処理が上手くいかない(と感じた)場合、[コーディング単位](文・段落・H5)を切り替えると上手く処理されるケースがままある。 ※当ブログの場合、表計算ソフトのフォーマットで読み込ませているからH5固定でいいだろうと思い込んでいたら、さにあらずだった。 ■プロジェクト ・当ブログでは主に未来社『石見の民話』の各話のあらすじを起こしたものをプレーンなテキストファイルに記述し、それをEXCELファイルに転記する形をとっています。具体例は各記事に添付したファイルをご確認ください。 ■開始 主にxlsxファイルやcsvファイル、もしくはtxtファイルが対象となる。 ※新規の場合 ・[プロジェクト]→[新規]→[参照]で開いたフォルダより分析したいファイルを指定 ※「分析対象とする列」は当ブログの事例では「あらすじ」のままで続行。 ※再開する場合 ・[プロジェクト]→[開く]で[プロジェクト・マネージャ]一覧から対象ファイルを選択して[開く]をクリック ※形態素解析用辞書として日本語ではChasen(茶筌)とMeCabが選択できる。当ブログではデフォルトのChasenのまま先に進めている。 すると、Database Statsに各種数値が表示される。 ※無償版ではデータは100件までしか読み込まれない。それ以降はMySQLデータベースに反映されないので、たとえばアンケートの自由記述欄の分析で活用したいといった場合、100件を超えるケースが通常と予測されるため、あなたが学生であればアカデミック版の購入をお勧めする。 ※KH Coderでは一行あたり4000字までという仕様となっている。 ※なお、当ブログの事例では、あらすじは基本的に改行せず、一段落でのまとまりをもたせている。 ※ChasenやMeCabでは各地の方言に対応しきれないケースが多いものと想像される。当ブログの場合は一旦あらすじに起こしたものを利用したが、原文を処理したい場合、問題となることが予想される。 ■前処理 ※本来は、前処理の前に、[前処理]→[語の取捨選択]の登録作業を行うが、無償版では機能制限がかけられているためスキップする。 ・固有名詞は強制抽出する語として指定するのが本筋であろうが、無償版では1語のみの制限となっているため、コーディングルールで記述・対応するものとする。 ・除外語(使用しない語の指定)も行えるが、無償版では1語のみの機能制限となっている。 ※たとえば、自治体の議事録などを分析にかけると「市長」といった呼びかけが意外と多いようである。 ・[前処理]→[テキストのチェック] ※エラーが返される場合がある。特定の半角記号が用いられていること等が原因と思われる。[修正]ボタンをクリックすれば訂正処理を実行するので、そのまま続行可能である。 [テキストのチェックと修正]→[テキストの自動修正:実行] ・[前処理]→[前処理の実行] ※数千字程度のボリュームなら数秒で完了する。 ■確認 前処理が済んだら、[ツール]→[抽出語]→[抽出語リスト]で形態素解析された結果を確認する。頻度順におよそ上位100のキーワードが表示される。 固有名詞や方言の場合、適切に分節されていないことがままあるので、事前にこの画面でチェックするとよい。 ※サブ画面の下の[Excel出力]ボタンをクリックすると、形態素解析された一覧が表形式で表示される。 ■コーディングルール(※最重要!) 上記結果を参照しながらコーディングルールを記述していく(※当ブログでは先にコーディングルールを記述した後で抽出語リストを参照、修正している)。 ※コーディングルールは最低3件の記述が必須となっている。これといった秘訣はなくケースバイケースである。ある面では恣意性を伴う。 ※コーディングルールの記述についてマスターすることがKH Coderの操作の習熟に繋がるため重要である。 ・コーディングルールはプレーンテキスト(txtファイル)に記述すればよい。 ※なお、分析するファイルとコーディングルールを記述したファイルは同じフォルダに保存すると参照時の画面遷移の手間が省かれる。 【最小テンプレート:事例】 ※「*」(アスタリスク)はキャプションと見なせばよい。 *人物 姫 or 'にべ姫' *場所 池 or '浮布池' *否定 浮かぶ and くる and ない 「否定」が若干複雑な設定となってしまったが、こんな具合である。 【チュートリアル:こころ】 ※KH Coderのチュートリアルフォルダ(日本語)には夏目漱石『こころ』がサンプルとして用意されている。下記の通りである。 -------------------- *人の死 死後 or 死病 or 死期 or 死因 or 死骸 or 生死 or 自殺 or 殉死 or 頓死 or 変死 or 亡 or 死ぬ or 亡くなる or 殺す or 亡くす or 死 *恋愛 愛 or 恋 or 愛す or 愛情 or 恋人 or 愛人 or 恋愛 or 失恋 or 恋しい *友情 友達 or 友人 or 旧友 or 親友 or 朋友 or 友 or 級友 *信用・不信 信用 or 信じる or 信ずる or 不信 or 疑い or 疑惑 or 疑念 or 猜疑 or 狐疑 or 疑問 or 疑い深い or 疑う or 疑る or 警戒 *病気 医者 or 病人 or 病室 or 病院 or 病症 or 病状 or 持病 or 死病 or 主治医 or 精神病 or 仮病 or 病気 or 看病 or 大病 or 病む or 病 -------------------- といったコーディングルールとなっている。死/愛/友情/不信/病気といった語句に着目して分析を行おうという意図が窺える。 or条件だけで構成しているが、無理にand条件を使う必要もないといったところである。 ■作成手順 ・とりあえず分析対象となる本文の冒頭から読み進め、 ・これはというキーワードをピックアップ *語句A 語句A *語句B 語句B といった形で記述していく。「*」以下はキャプションなので随意に記述してよい。共起ネットワークや対応分析では、バブルのキャプションとして表示される。 ・進むにつれて、or条件などで統合できる語句が出てくるので、それらをまとめていく ・これらを終わりまで進める ・終了したら、or条件、and条件など何らかの条件を付した箇所をカット&ペースで上位にまとめると見やすくなる 【or条件】 or条件については特に難しくないと思うが、 *神社 神社 or 社 or お宮 といった風に記述すればいい。 【固有名詞について】 たとえば「浮布の池」を形態素解析すると「/浮/布/の/池/」と分節されてしまうが、シングルクォート(')で「'浮布の池'」とくくればよい。無償版の場合、これで固有名詞の問題はクリアできそうだ。 *浮布池 '浮布の池' or 池 【and条件】 *いない いる and ない といった使い方になるか。動詞の否定形や形容詞の否定形を指定したい場合などで使える。 ※なお、動詞や形容詞などでは活用形でなく基本形で記述する。 ※形態素解析の結果(分節)の確認方法 [前処理]→[語の抽出結果を確認]でキーワードがどのように分節されているか検索すると結果の一覧[語の抽出結果]が表示される。[Result]から確認したい行をクリックして選択、画面下の[詳細表示]ボタンをクリックするとサブ画面が表示され、活用形や基本形が確認できる。 たとえば、禁忌を意味する「~してはいけない」の「いけない」は「/いけ/ない/」と分節される。「いけ」は活用形だけど基本形は何だったかな、といった場合、抽出された行をクリックして選択し、左下の[詳細表示]ボタンをクリックする。[詳細表示]→[語の抽出結果:詳細]画面が表示されるので確認すると「いけ」の基本形は「いける」であることが分かる。 *いけない いける and ない と記述すればいい。 【カッコ()でくくる】 ※カッコ()でくくることで複雑な条件も指定可能となる。 *触れない ( 触る or つく ) and ない *触れない ( 触る and ない ) or ( つく and ない ) といった使い方をすればよい。 ※要注意:カッコ()でくくる場合は前後に半角の空白を挿入する。盲点となりがちなので要注意。  (_いる_and_ない_) といった風(※ここでアンダーバー'_'は半角空白を可視化したもの) ※ただし、否定詞「ない」「ぬ」「ん」は文中で様々な動詞や修飾語と結びついて結節点の役割を果たしている。共起ネットワークではそういった結節点となっているキーワードを可視化するので、敢えてand条件を指定する必要性は薄いかもしれない。 ※ChaSenやMeCabでは「な」に禁止のニュアンスは認められていないようで(※たとえば古語だと「な……そ」で禁止となる)、KH Coderでも統計処理時には除外されてしまうようだ。[前処理]→[語の取捨選択]で強制抽出する語(品詞で否定助動詞)としてあらかじめ指定しておく必要がある。 ※否定詞「ない」「まい」「ぬ」「ん」について、当ブログが分析対象とする昔話では属性が「否定/肯定」あるいは「肯定/否定」と変転する展開が多いため、注目する必要ありと判断した。 ※禁止となる助詞「な」も「禁止の侵犯」という重要なモチーフの要素となるため抽出したかったが、機能制限のため変則的ではあるが「'るな'」という形でキーワード指定した。 ※not条件を付ければ除外指定もできるはずだが、当ブログの分析ではそこまでの必要はないと判断して使用して いない。 ※たとえば、市議会の議事録を分析したら「市長」というキーワードが多数検出された事例がある。これは「市長」という呼びかけが記録されていたかららしい。こういった場合は、 *市長(除外) not 市長 とすれば除外される。 ■コーディングから各分析へ 以下、 ・共起ネットワーク ・対応分析 ・階層的クラスター分析 ・多次元尺度構成法 ・自己組織化マップ については、[ツール]→[コーディング]→各分析へと遷移するものとする。 ※[ツール]→[抽出語]→各分析と遷移すると同じ分析でも異なるオプション選択画面が表示される。 ■コーディング単位(重要!) ・[コーディング単位]は「文/段落/H5」から選べるが、状況に応じて適切と思われるものを選択する必要がある。 ・処理が上手くいかないと感じた場合、コーディング単位を切り替えると上手く処理されるケースがままある。 ※公式マニュアルでは「集計単位」という用語が使われている。共起関係について、 ・「文」では一文単位での分析 ・「段落」では段落単位の分析 ・「H5」では表計算ソフトのセル単位とされ、改行を含めた一セルの中身全体が分析単位となる ※レファレンスでも索引で「コーディング単位」の項目は設けられていない。操作性に関わる重要項目であるものの、その仕様について不明瞭な感はある。 ■サイクルを回す ・一通り完了したら共起ネットワークでどのように描画されるか確認して、随時修正を加えていく コーディングルールのファイルの記述がひと段落したら、後述するが、[ツール]→[コーディング]→[共起ネットワーク]を選択して図示してみるのが手っ取り早い。 思ったようになっていないと感じたらコーディングルールの記述に問題がある可能性が高い。そこで、コーディングルールの見直しを行っていく。このサイクルを何度か回していくこととなる。 場合によっては、[前処理]→[語の抽出結果を確認]で検索、実際にどのように分節されているか確認する作業も必要となる。 ※コーディングルールの記述に変更を加えたら、サブ画面で[クリア]ボタンをクリック、一旦リセットし、再度[参照]ボタンをクリックしてコーディングルールを記述したファイルを再指定する。 他、階層的クラスター分析の結果も併せて確認するとよい。クラスター分けが上手くいってないと感じたら、コードを追加してみるのも手である。 ※こちらも指定したコードを一旦クリアして、コーディングルールを記述したファイルを再読み込みする必要がある。 ※当ブログでは分析の対象としているのが昔話/伝説のあらすじで、一話当たりおよそ500~2000字といった少量のボリュームである。テキストのボリュームが少量でも解析自体は正常に処理されるようだ。 ■共起ネットワーク ※KH Coderでは共起ネットワークと対応分析の利用頻度が高いとされている。 ・[ツール]→[コーディング]→[共起ネットワーク]を選択する。 ・[コーディング単位]を[H5]に設定する。 ・サブ画面が表示されたら、[コーディングルール・ファイル]→[参照]でコーディングルールを記述したファイルを指定する。 ※コーディング単位の「H5」とはヘッダーの見出しレベル5ということである。つまりHTMLの<H5>タグのことで、本文に相当する。 ・指定すると、コード選択欄に結果が表示される。エラーが返される場合はコーディングルールの記述にミスがある。エラーのダイアログにミスした語句が表示されるので、その後の記述に問題があると判断可能。 ※オプション画面 ・描画する共起関係(edge)の選択で[上位]と[係数]とが選択可能である。それぞれ数値を変えてテストしてみるとよい。当ブログでは[係数]のデフォルト値0.2を「0.3」に変えている。これはJaccard係数0.3以上という指定で、かなり強い共起関係にあるキーワードのみ抽出していることになる。 【Jaccard係数】 ・0.1 →関連あり ・0.2 →強い関連あり ・0.3以上 →とても強い関連あり ※ただし、あくまで目安であって絶対ではない。 他、当ブログでは、 ・[強い共起関係ほど濃い線に]にチェックを入れる。 ・[バブルプロット]にチェックを入れる。 ・[実行時にこの画面を閉じない]にチェックを入れてもよい。 など指定して、[OK]ボタンをクリック。[コーディング・共起ネットワーク]画面が表示される。なお、バブルの配置された位置関係や距離には意味がない。 ・画面下の[調整]ボタンをクリックすると[調整]サブ画面が表示される。ここでオプションの条件を再設定することも可能である。 ・画面下の[保存]ボタンをクリックすると、PNG形式での画像の保存なども可能である。 ・[グレースケールで表現]にチェックを入れれば、モノクロで描画される。印刷時を想定して指定するケースが考えられる。 ※[最小スパニングツリーだけを描画]にチェックを入れるとシンプルな描画となる。 ※[係数を表示]にチェックを入れると線分に係数の値が表示される。当ブログの分析ではテキストのボリュームが少なく係数が高めに表示されるので敢えて外している。 ■対応分析 ・[ツール]→[コーディング]→[対応分析]を選択する。 ※マトリクス形式のデータでのみ可能である。 ・[コーディング単位]を[H5]に設定する。 ・サブ画面が表示されたら、[コーディングルール・ファイル]→[参照]でコーディングルールを記述したファイルを指定する。 ※オプション ・[コード×外部変数]で指定した項目に被りがあると、そこは同じ項目として集計されてしまうため、他の外部変数に指定し直す必要がある場合あり。 ・[差異が顕著なコードを分析に使用]はデフォルトでチェックが入っている。[上位]の値は50がデフォルトとなっているが、文字が重なって読みづらいため、当ブログでは40以下の値と設定し直している。 ・[バブルプロット]にチェックを入れる。こうした方が文字の重なりが若干緩和されるようだ。 ※文字が重なって読みづらい場合、オプション画面の[コード選択]で不要なコードのチェックを外してもよい。 ・[実行時にこの画面を閉じない]にチェックを入れてもよい。 など指定して、[OK]ボタンをクリック。[コーディング・対応分析]画面が表示される。 ※X軸、Y軸とも0から点線が伸びているが、この交点が原点となる。原点から離れたキーワードほど特徴的なキーワードとなる。対応分析ではこれらのキーワードのまとまりや分布状況から指定した外部変数の傾向を把握していく。 ・画面下の[調整]ボタンをクリックすると[調整]サブ画面が表示される。ここでオプションの条件を再設定することも可能である。[余白]の調整などが行える。 ・画面下の[保存]ボタンをクリックすると、PNG形式での画像の保存なども可能である。 ・[グレースケールで表現]にチェックを入れれば、モノクロで描画される。印刷時を想定して指定するケースが考えられる。 ■クロス集計 ・[ツール]→[コーディング]→[クロス集計]を選択する。 ・サブ画面が表示されたら、[コーディングルール・ファイル]→[参照]でコーディングルールを記述したファイルを指定する。 ・[コーディング単位]を「文」に変更する。 ・[クロス集計]で項目に被りが発生する場合、ドロップダウンリストから他の項目を選択し直す。 ・[集計]ボタンをクリックすると、集計結果が一覧表示される。 ・カイ2乗値に「※」マークが付記されている場合、相関関係があると判定されたことになる。当ブログの記事では「※」マークは表示されないケースが多く、統計的に有意でない集計結果となった。 ・画面下の[マップ]→[バブル]ボタンをクリックすると[クロス集計のマップ]サブ画面が表示される。色が赤い方が残差が大きいとされる。バブルの大きさは頻度を示す。 ・画面下の[すべて]もしくは[選択]ボタンをクリックすると、クロス集計の折れ線グラフが表示される。 ■KWICコンコーダンス ※有償版では共起ネットワークや対応分析の図からクリックでKWICコンコーダンス画面に遷移可能である。 ・[ツール]→[KWICコンコーダンス]を選択。 ・テキストマイニングの欠点として文脈まではコンピュータで判別不可能なことが挙げられる。その欠点を補うためKWICコンコーダンスが用意されている。 ・[抽出語]を入力して[検索]ボタンをクリックすると、[Result]画面に一覧が表示される。 ※[抽出語]の入力時に「品詞」別に候補が表示される場合がある。 ※当ブログでは主に「ない」「ぬ」「ん」といった否定助動詞の確認に使用している。 ・一覧から選択した行をダブルクリックすると[文書表示]サブ画面が表示される。これで実際の文章がどのような文脈で書かれているか読解していく。 ・画面右下の[集計]ボタンをクリックすると[コロケーション統計]画面が開く。 ■関連語検索 ・[ツール]→[関連語検索]を選択。[関連語検索]サブ画面が表示される。 ・[集計単位]を[文]に変更する。 ・[Search Entry:]の一覧からキーワードを選択してダブルクリックすると[Result]に指定したキーワードの品詞や共起関係が表示される。 ※[Result:]から行指定してダブルクリックするとKWICコンコーダンスに遷移する。 ※[Result:]の一覧から範囲指定して[コピー]したものを表計算ソフトやテキストファイルにペーストすることも可能である。 ・[#直接入力]行を指定してキーワードを入力、[集計]ボタンをクリックすれば、入力したキーワードに関連する語句が一覧表示される。 ・[共起ネット]ボタンをクリックすれば、検索キーワードでの共起ネットワークが図示される。 ※当ブログでは[集計単位]が[段落][H5]の場合、Jacccard係数が1.0~0.5といった結果がほとんどで、意味のない結果となった。 ■類似度行列 ・[ツール]→[コーディング]→[類似度行列]を選択。 ・コーディングルールファイルを指定。 ・[コーディング単位]を[文]に変更。 ・[集計]ボタンをクリックすると一覧が表示される。 ・一覧では各コード間のJaccard係数が表示される。 ・ある列を選択して画面右下の[コピー(選択列)]をクリックすると、当該のキーワードに関するJaccard係数がコピーされるので、それを表計算ソフトにペーストするといった利用が可能となる。 ※当ブログではテキストのボリュームが小さいため特に意味がないと判断した。 ■階層的クラスター分析 ・[ツール]→[コーディング]→[階層的クラスター分析]を選択する。 ・サブ画面が表示されたら、[コーディングルール・ファイル]→[参照]でコーディングルールを記述したファイルを指定する。 ・[コーディング単位]を[文]に変更。 ・[OK]ボタンをクリックするとデンドログラム(樹状図)が表示される。 各キーワードの繋がりが樹状図として把握できる。特に指定しないと縦長の画像となってしまうので、[コード選択:]で必要なコードを選択した上で実行した方がよいかもしれない。 ※当ブログの場合、[コーディング単位]が[文]だと、コードを全て選択するとエラーが返される結果となった。 ■多次元尺度構成法 ・[ツール]→[コーディング]→[多次元尺度構成法]を選択。 ・サブ画面が表示されたら、[コーディングルール・ファイル]→[参照]でコーディングルールを記述したファイルを指定する。 ・[コーディング単位]を[文]に変更して実行。 ・共起関係を確認したいキーワードを指定。 ・次元を「2」から「3」に変更して実行すると三次元のマップとなる。 ※全てのコードを選択するより、[クリア]ボタンをクリックして[コード選択:]欄のチェックを一旦全て解除し、ストーリー中の特定のシークエンスに絞って比較した方が効果的かもしれない。 ※実行すると指定したキーワードの幾つかが除外されるとメッセージが表示される。テキストのボリューム不足のためか無償版の仕様によるものか判断がつかない。 ※当ブログの事例では「文」以外、「段落」と「H5」では除外されるキーワードが増える傾向となった。 ■自己組織化マップ ・[ツール]→[コーディング]→[自己組織化マップ]を選択する。 ・サブ画面が表示されたら、[コーディングルール・ファイル]→[参照]でコーディングルールを記述したファイルを指定する。 ・[コーディング単位]を[文]に変更して実行。 ・[コーディング:自己組織化マップ]サブ画面が表示される。記述内容が視覚的に整理され、類似性の高い内容が近くに配置される。 ・クラスター毎に分類されて描画されるが、各クラスターの配置された位置関係には意味がない。 ※[OK]ボタンをクリックすると処理がはじまる。クラスタリングを繰り返す重い処理で数千字といった少量のデータでも結果が表示されるまで数分ほどかかるので要注意。 ※[実行時にこの画面を閉じない]にチェックを入れてもよい。 ※単話の分析でも概ねストーリーの展開に沿った分類となっている。 ・画面下部の[調整]ボタンでオプション画面を呼び出すことが可能である。 ・画面下部の[保存]ボタンでPNGファイルといった形式での保存も可能である。 ■トピックの推定 ・[ツール]→[文書]→[トピックモデル]→[トピックの推定]を選択。 ・[集計単位]を[文]に変更。 ・[OK]ボタンをクリックすると、[トピックの推定結果]画面が表示される。 ・各トピックで高い確率で出現する語句がリストアップされる。 ・[#1]といった欄をクリックすると、文書検索画面が表示される。 ■ベイズ学習による分類 ・[ツール]→[文書]→[ベイズ学習による分類]→[外部変数から学習]を選択。 ・[分類の単位]を[文]に変更。 ・タイトルが被っている場合、[学習する外部変数]を[書名]か[出版社]等に変更する。 ・[OK]ボタンをクリックすると、ファイルの保存画面が表示されるので、任意のファイル名を記述して保存する。 ・[ツール]→[文書]→[ベイズ学習による分類]→[学習結果ファイルの内容を確認]を選択。ファイル選択画面が開くので、先ほど保存したファイルを指定して開く。すると[学習結果ファイル]画面が開くので内容の確認を行う。 ※[学習結果を用いた自動分類]については割愛する。 ※[トピックの推定]と[ベイズ学習による分類]は固有名詞などを強制抽出語としてあらかじめ指定しておかないと正確に分析されないケースが生じる。正式に利用したい際は有償版の購入をお勧めする。当ブログのはあくまでテストケースとしてのものである。 ※[トピックの推定]と[ベイズ学習による分類]はコーディング・ルールに依らない分析手法となるが、筆者の能力的に追及はしない。 ■外部変数と見出し ・[ツール]→[外部変数と見出し]も便利な機能であるが、本件のデータでは意味を成さないため割愛する。 ■エクスポート ・[ツール]→[エクスポート]→[抽出語リスト(EXCEL向け)]で表計算ソフトに抽出語リストを出力させることが可能である。当ブログの分析ではそれほど重要ではないと判断、特に利用していないが、テキストのボリュームが増えた場合は当然のごとくチェックすることになるだろう。 ■記述統計 ・[ツール]→[抽出語]→[記述統計]から度数分布表のプロットが可能である。当ブログの分析ではテキストのボリュームが小さいため特に意味がないと判断し実施していない。 ■まとめ:無償版の制約 ・読み込まれるデータは100件まで ・強制抽出語の指定は1語のみ ・除外語の指定は1語のみ ・品詞の細かな指定ができない ■まとめ:分析手法 ・共起ネットワーク:キーワード間の繋がり(共起関係)の可視化 ・対応分析:外部変数ごとに特徴のあるキーワードを図示し、そのまとまりや分布状況から外部変数の傾向をみる ・階層的クラスター分析:キーワード間の関連を樹状図で確認可能 ・多次元尺度構成法:キーワード間の関連を3Dマッピング可能 ・自己組織化マップ:関係の近いキーワードをクラスタリングすることで、それらのまとまりを可視化 ・クロス集計:キーワードが統計的に有意か否か判定 ・KWICコンコーダンス:図だけでは判断できない文脈の読解用 ■まとめ:はまりやすい落とし穴 ・固有名詞はシングルクオート(')でくくる ・カッコでくくる場合は前後に空白を挿入する  (_いる_and_ない_) といった風に(※'_'は半角空白を可視化したもの) ・無償版で読み込めるデータは100件まで ・正常に処理されない(と感じた)場合、[コーディング単位]を切り替えて試行してみるとよい 以上