神楽

2024年2月25日 (日)

2024年の目標

このところネタ切れだと書いてきた。で、昔話の行為項分析に手をつけはじめた。あと、未到着だがスーリオの古本を注文した。
・昔話の行為項分析+α
・美学関連で購入した書籍の読破
辺りを今年の目標としたい。

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2024年2月12日 (月)

三櫻酒造なら駅から近い

黒川町の浜田市浜田郷土資料館は建て替えが予定されていて石見神楽の伝承施設と併せた複合施設となる計画と報道された。候補地は三か所あるらしいが、一つは三櫻酒造跡地だという。廃業したんだと思う。「ちょこ一つ、思わず二つ、三つ桜」というCMは過去のものとなった。まあ、あそこならJR浜田駅からも近いし立地的にはいいのではないか。……あそこの郷土資料館には未だ入ったことがない。

三櫻酒造
三櫻酒造・レンガ製の煙突
浜田市浜田郷土資料館
浜田市浜田郷土資料館

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2024年2月 7日 (水)

早池峰神楽のパンフレットを読む

早池峰神楽のパンフレットを読む。花巻市観光課が発行したもの。岳神楽は「勇壮」、大償神楽は「優雅」と評されるとある。すると僕が動画で見たのは大償神楽の方だったのだろうか。それは分からない。

演目の解説が掲載されている。40演目ほどあるそうだ。今回の公演で見たのが11演目なので約四分の一といった程度になる。内容的にはいつの時代に改訂されたのか分からないが神道流に改訂されたと思われる演目が多い。その中で今回上演された中に「天王の舞」牛頭天王の演目があったことは幸運だったかもしれない。他、狂言も演じられるようだ。

式舞の他に神舞、女舞、荒舞、番楽舞などに分類されるようだ。

笛と舎文(言い立て)の人は神楽幕の裏にいて観客からは見えないとある。上演時、右側の鉦の人を笛と勘違いしていた。

演目にはバックグラウンドとなるストーリーがある。が、おそらくストーリーを再現する劇的な構成とはなっていないのではないかと思われる。演劇化していなくとも庶民の娯楽たり得ると知れたことは今回の収穫。

岳神楽だけでなく大償神楽も見ないと早池峰神楽を理解したことにはならないだろう。

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2024年2月 5日 (月)

みさきとはここでは藁蛇か

Xで伊賀和志神楽団の「みさき舞」の動画が流れてきたので視聴する。
https://youtu.be/Gvu8NMJbIq8?t=1003

伊賀和志はJR三江線の駅があったので安芸高田市でも三次市に近い地域だろう。ステージに藁蛇が置かれ、八名ほどの人が持ってうねらせる。その間にお花を納めた人だろうか、個人名、会社名が読み上げられる。最後は藁蛇をとぐろを巻いた状態にしてお終いだった。伊賀和志にはこういう古い信仰が残っている側面と新舞をやる側面と両側面があるようだ。

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江戸里神楽を観る会が復活する

江戸里神楽を観る会の案内が届いていた。数年ぶりに復活するとのことである。

第21回江戸里神楽を観る会

3月17日(日)12:00開場 13:00開演
六行会ホール(京浜急行・新馬場駅下車、品川区立品川図書館の地下)

第一座:高天原神集・評定の場
特別公演 品川神社太太神楽
第二座:兄弟探湯

入場無料・全席自由席

……コロナは五類になっただけで感染が収束した訳ではない。オープンエアのときはマスクを外しているが、まだまだマスクは手放せない。

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2024年2月 4日 (日)

元町中華街にて早池峰神楽(岳神楽)を鑑賞する 二日目

横浜市元町中華街のシルクロード舞踏館で催された早池峰神楽(岳神楽)の公演二日目を鑑賞に行く。今度は迷わずに行き帰りできた。今回も部屋の隅の椅子に陣取る。二日目だと椅子では尻が痛くなってしまった。余っていた座布団を借りる。

・鶏舞
・松迎え舞
・三番叟の舞
・岩戸開きの舞
・天女の舞
・天降りの舞
・諷踊の舞
・権現舞

が上演された。二日目も鶏舞から権現舞まで早池峰神楽の基本的な演目が上演された。演目は「天女の舞」と「天降りの舞」が前日とは異なる演目だった。幾つか演目が重なったが、小寺融吉は一つの神楽を最低二回は鑑賞するように言っていたのでよしとする。

ホール内・開演前
終演後のホール
シルクロード舞踏館のあるビル

上演前に演舞で用いられる剣は真剣とアナウンスがあった。真剣と知ると見方が変わってくる。一つ間違えば大怪我するのだ。たとえば島根県益田市の久城社中の「四剣」は今は真剣を使っていないそうだ。

衣装は新しく清潔であるが華美ではない。むしろ冠と側頭部の垂れというのか(しころ板)、そちらの方がきらびやかな印象がある。

しめ縄で囲われた結界の中で舞うのだが、舞台を東南西北と巡る足取りは見られない。基本的にはすり足だと思う。

扇を差して優雅に旋回するといった所作は見られない。神楽は旋回だと説明されるが、旋回する所作自体が少ないか。踊りではないので跳躍する所作もわずかであった。

「鶏舞」は直面の若い人が二人舞う。はじまりの演目である。鶏の冠が特徴的。「松迎え舞」は着面の二人舞。扇をもって舞う。舞手の一人はお年寄りだった。松の枝を腰に指して舞う。途中から採り物となった。「三番叟の舞」は片足で舞う場面がある。結構激しく舞っていてよく倒れないものだと感心する。身体能力が高いのだろう。「岩戸開きの舞」まず天児屋根命と思われる演者が舞う。袖をくるくるとめくる所作があった。関東の里神楽で三番叟がそうすると舞台を清める意味があるそうなのだが、早池峰神楽ではどうだろう。手力男命が登場する。鈿女命は長髪ではない。演者の後ろ髪が見えている。幕をめくって天照大神が登場する。鶏冠の舞手も舞台に登場する。

ここで休憩。トイレに行ったので振る舞い酒はもらわなかった。代表から挨拶があった。早池峰神楽は日本書記を題材としているとのこと。鶏舞から権現舞まで六曲を舞うと厄を払うことになる。子供は三番叟から習いはじめる。冠が軽いためである。昔は口でリズムをとって稽古していた。日本のチベットと自虐し、なまった芸能であると言う。本来は農家や商家でやる芸能である。式舞は必ず二時間かかる。最近は観客が飽きてしまうため四時間やる機会が少なくなってしまった……など。

「天女の舞」では女面で鶏冠を被った演者が舞う。鈿女と神楽歌にある。扇二枚の舞。「天降りの舞」は天孫降臨。鶏冠を被った赤い天狗面の演者が登場する。猿田彦命だろう。弓を腰に指している。また、剣を採り物としている。それから扇の舞。くるくると旋回する所作があった。弓矢をもった女神(鈿女)と男神二人と計三名が登場、四人舞になる。猿田彦役の演者は最後に面を外し、真剣を抜いて激しく舞う。「諷踊の舞」では演者が鈴を二つ持つ。鈴は小さい。跳躍する所作も見られた。最後に二本の真剣で激しく舞う。「権現舞」では舞の後、代表が歌いながら権現さまに酒や野菜を捧げる。それからくじで当たった人が結界内に入り権現さまの衣装の裾をくくったものの中をくぐる。それから頭を噛んでもらう。終わると座席に戻る。代表は桶を持って酒か、少し撒く。終わると代表は幕に下がる。

僕は石見神楽を見て育ったので生得的に神楽を田舎のエンタメとして見ている。そういう意味では早池峰神楽に霊的、スピリチュアルな印象は受けなかった。神社でなくホールで見たという点も考慮しなければならないが。むしろ太鼓や舞の力強さが印象に残った。激しい太鼓の鼓動、激しいビートとリズムに触れることで精神を年に一度リフレッシュさせるのではないかと思った。そう考えると鎮魂論からもそう外れていないはずである。

僕が辿ったルートは関内駅から横浜スタジアムの脇を抜けて中華街の門をくぐる。それから道なりに進み、関帝廟通りに入る。突き当り(横浜大世界がある)で左に曲がり、チャイハネという雑貨店を探すというもの。中華街の通りでも行けるとは思うが試していない。シルクロード舞踏館はインフォメーションセンターから角を左に曲がった通りにあるので、みなとみらい線方面から中華街に入った方が分かりやすいかもしれない。

横浜中華街・関帝廟
関帝廟。きらびやかさに日本と感覚が違うのだなと思わされる。

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2024年2月 3日 (土)

元町中華街にて早池峰神楽(岳神楽)を鑑賞する 一日目

横浜市元町中華街のシルクロード舞踏館で催された早池峰神楽(岳神楽)の公演を鑑賞に行く。500年の歴史がある神楽と紹介される。変遷はあるだろうが、室町時代から続いていることになる。

・鶏舞
・松迎之舞
・三番叟の舞
・八幡舞
・岩戸開きの舞
・天王舞
・諷踊の舞
・五穀の舞
・権現舞

が上演された。演目は正月にちなんだものが選ばれたとのこと。

早池峰神楽・結界
シルクロード舞踏館・会場の雰囲気

鶏舞から権現舞まで早池峰神楽の基本的な演目が上演されたことになる。撮影は禁止。ポメラを持参したのだけど、バッテリー切れ寸前で演目しか付けられなかった。

YouTubeで動画を見てはいたのだけど、上品な舞という印象だった。実際には力強い太鼓で激しく舞う舞もあった。やはり実際にライブで鑑賞しないと本当のところは伝わらないと痛感した。

鶏舞で鶏の冠を被った演者が舞う。三番叟の舞では黒尉だろうか、黒色の面を付けた三番叟だった。八幡の舞では小さな弓が採り物となる。矢を射る所作があるが、矢はその場にばたりと落下する感じ。品川神社の太々神楽を思い出した。岩戸開きの舞は劇ではなかったが、演劇性の萌芽が感じられた。天王舞は牛頭天王の舞。神楽で牛頭天王の舞を見るのは初めて。東北という周縁なので残っていた演目だろう。途中、滑稽な場面もあった。蘇民将来や頗梨采女(はりさいじょ)も登場する。諷踊の舞は激しい舞。若い人が舞っていた。五穀の舞は月読命と保食神(ウケモチノカミ)に言及される。最後の権現舞は黒い獅子。抽選で当たった人は権現様に頭を噛んでもらっていた。

代表が飴を巻く演目があったのだが、どの演目か失念してしまった。

早池峰神楽の奏楽は笛、太鼓、鉦の三名からなる。太鼓は激しく叩く。その点では関東の里神楽とイメージが異なる。激しい鼓動に魅力を感じる人が多いのかもしれない。やはりライブで見ないとこの迫力は動画では伝わらない。

舞は石見のものとも関東のものとも異なる印象。演目によっては激しく舞う。上手く形容できないが、無駄な動きのない熟練の舞。足さばきは基本的にはすり足ではないかと思うがよく分からない。鬼剣舞のように脚を上げる動作はない。

会場にはしめ縄が四方に張られそこが結界となっている。結界内には入らないようにアナウンスされる。舞は結界内で舞われる。二~三畳少々くらいの面積だろうか(二間)。その中で舞うのである。

地下鉄で移動中に印刷した地図の最寄り駅が市営地下鉄の関内駅でないことに気づく。どうしようか迷ったが、そのまま関内駅で降りる。関内駅から横浜スタジアムはすぐ近くでスタジアムの脇を抜けていくと中華街の入り口があった。中華街を進むがどちらに進めばよいのか分からず、傍で掃除をしていた店員さんに道を訊く。チャイハネという雑貨店の地下がホールだと教えてもらう。ここで聴いてなければ多分気づかなかっただろう。尿意を催して困っていたので雑貨店でトイレを借りる。それでソフトクリームを買って食べる。

中華街入口
中華街・チャイハネという雑貨店ビル
シルクロード舞踏館入口
雑貨店チャイハネ

シルクロード舞踏館は小ホールを想像していたが、実際には三十畳くらいだろうか、フローリングの地下室というイメージだった。天井は木の枠で装飾されている。土足禁止で靴を脱いで入る。座席は座布団と壁際の折り畳み椅子とがあった。部屋の隅の椅子に陣取る。一段高い位置から見られるのでよく見えた。

休憩時間に外出して近くのインフォメーションセンターに行く。公衆トイレがありそこで用を足す。帰ると日本酒がふるまわれていた。味のいい酒だった。

観客のほとんどは老人層だった。一人小学生の女の子がいた。神楽を見るのは初めてという人も結構いた。見せ場では的確に拍手していたので早池峰神楽を見慣れている人が多いのではないかという印象。

最後に代表の方が挨拶。上品な感じの人。早池峰神楽の奉納神楽は七月末とのこと。気候がいい時期なのでぜひ来て欲しいとのことだった。過疎化で人より鹿の方が多いといった冗談も出た。少子化による後継者不足には悩まされているようだ。メイショウ寺というお寺が廃仏毀釈で廃寺になったと語っておられたように記録していたが、関連サイトを確認すると岳妙泉寺とあった。聞き間違いか。

帰り道は途中までは分かったが途中から分からなくなり、若い女性に道を訊いた。怪訝な顔をされたが答えてくれた。JR関内駅までたどり着き、そこから市営地下鉄の関内駅に進む。

記事を書き終えて、ポメラのバッテリーをチェックしていなかったのが悔やまれる。二日目も基本的には同じ演目が舞われたのだけど、一部違う演目があった。そこでの記述不足を感じるのである。

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2024年1月21日 (日)

益田のVチューバ― 石見かぐら

NHK+で「しまねっとNEWS610」を見る。石見かぐらというVチューバーが紹介される。益田市を拠点にして石見神楽や益田市の情報発信を行っているとのこと。総再生回数25万回。愛称はポン。ポンコツのポンだとか。

プロデューサーは現在は益田には住んでいないが、益田に一年間Iターンした経験のある人が務めている。益田に住んでいるときに石見神楽の魅力に気づいたとのこと。

Vチューバーは芸能人のようなもので運営には数百万円くらいの費用がかかると読んだことがある。現時点では高性能のパソコンがあれば誰でもできるというものではないようだ。長続きさせるコツは中の人を変えないこと。不祥事などで中の人が降板してしまい、人気が激減した事例もあるという。

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2024年1月15日 (月)

NHK+で銀鏡神楽を取材した番組が配信されている

NHK+で「プラスみやざき クラシック 狩人たちの舞 ~奥日向 銀鏡神楽~」を見る。銀鏡と書いて「しろみ」と読む。西都市の銀鏡地区に伝わる神楽。500年前から続いているとしている。このところX(Twitter)で銀鏡神楽の動画が流れてくる。白一色の袴姿の人たちが舞う。

銀鏡神楽は出雲の民俗学者である石塚尊俊が「神体出現の神楽」と呼んで高く評価していた。本田安次『日本の伝統芸能』に収録された銀鏡神楽の史料を読むと神道流に改訂されていて、あれ? と思ったことがある。荒神問答だったか、こんな難しい詞章をよく暗記できるなと思う。いずれにせよ、本の中だけでしか知らなかった世界が映像で確認できることのありがたさよ。

番組では40年前に銀鏡神楽を取材した番組が流される。銀鏡神楽では猟で仕留めた猪の頭が奉納される。狩りの様子が映される。銀鏡地区の特産品はしいたけと柚子。僕とほぼ同じ歳の中学生が祝子(ほうり:舞い手)として登場する。父親と練習して本番に臨む。現在その中学生は関東で外科医となっているとのこと。二人の兄が神楽を継承している。

冒頭インタビューで登場する若者は現在の保存会会長。当時は横浜に住んでいて三年ぶりに帰省したとのことだった。13年前にUターンしたとのこと。

現在、銀鏡地区は40年前に比べて人口が1/4まで減った。神楽を習う小学生たちがいるが、彼らの中に山村留学生がいる。山村留学がきっかけで銀鏡神楽の魅力にとりつかれ、西都市の高校に進学した高校生が登場する。彼の稽古の場面では足のステップというのかさばき方というのか苦労していた。自室でもタブレット端末を見ながら練習する。本番では上手くいった。

去年の12月の例大祭では久しぶりに観客の制限が撤廃され、県内外から600人が集まった。33番の演目を17時間かけて舞う。17時間は見ている方にもかなりハードだと思う。

見にいけるものなら行ってみたいが、予定をたてて旅行することができない性質だ。

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2024年1月12日 (金)

大元神の信仰のない地域に伝播する際に藁蛇の儀式が抜け落ちたのではないか

オープンフォーラムの過去の合評会のメモを見返す。石見神楽や芸北神楽が娯楽に傾いているのは何故? と問われて上手く答えられなかったことが記されていた。なんだろう、他に娯楽がないからとか気質の問題かもしれない。考えるに、元々は大元神楽からの流れなので藁蛇の儀式が最後にあったと考えられるが、それが伝播する際に大元神の信仰がない地域では抜け落ちたのではないか。それで能舞が残った。当時は五行神楽(五龍王:五郎王子)がトリの演目だったので、それはそれで神事として意味があった……といったところだろうか。能舞は本来は儀式舞の余興だったはずだが、やがて肥大化して能舞中心となった。大元神楽の時点で既にそうなっていたのではないか。

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