音楽

2025年3月15日 (土)

初めて石央文化ホールに行く――第46回 吹奏楽の集い

石央文化ホールで開催された「第46回 吹奏楽の集い」を鑑賞する。市内の中高大社会人とゲストとして江津市の石見智翠館高校が集ったもの。

・金城中学校:3名
 ・星にまつわる3つの小品~きらきら星変奏曲、星の世界、木星~
 ・千の風になって
・浜田東中学校:10名
 ・鬼姫-ある美しき幻影
 ・ケセラセラ
・第三中学校:10名
 ・ミッキーマウス・マーチ
 ・世界に一つだけの花
・旭中学校:12名
 ・ふるさと
 ・お散歩街道
 ・愛唄
・島根県立大学:20名
 ・Romanesque
 ・さくらのうた
 ・September
・三隅中学校:15名
 ・小さな祝典音楽
 ・正解
・第一中学校:18名
 ・インヴィクタ
 ・台所用品による変奏曲
・第二中学校:20名
 ・吹奏楽のための民話
 ・マリーゴールド
・浜田高等学校&浜田商業高等学校:23名+2名
 ・ジェネシス
 ・故郷の空 in Swing
・ハマディアン・ウインド・アンサンブル:31名
 ・さくらのうた
 ・YOASOBIメドレー
・石見智翠館高等学校:40名
 ・ホープタウンの休日
 ・CHISUIスペシャル2024
・フィナーレ 出演団体による合同演奏:約210名

石央文化ホールに入るのは初めて。というか、市内のホールに入ったのは数十年ぶり。ステージの下手には神楽の上演を想定してか、花道が設けられていた。花道から退場する生徒も多かった。ステージの奥行はかなりあり、オーケストラの演奏にも耐えうる設計なのかもしれない。

島根県浜田市・石央文化ホール
石央文化ホール・大ホール
石央文化ホール・大ホール・撮影機材

司会は浜田高校・放送部の男女二名が務めた。

吹奏楽に関しては、アニメとその原作小説を鑑賞した程度の知識しかない。コロナ禍前に近所の小学校で盆踊り大会が催されたとき、近隣の中学校の吹奏楽部のミニコンサートが開かれてそれを何度か見物したくらいである。

僕は現代なら運動音痴系の発達障害と診断される可能性が高そうだ。そういう人は楽器の演奏もダメダメらしい。という訳で吹奏楽部は無縁の存在だった訳だけど、音楽を聴くこと自体は嫌いではないのと、石央文化ホールに足を運ぶちょうどいい機会なので今回行ってみた次第(※引っ越し完了後、神楽のイベントも何回かあったりしたのだけど、疲弊していたり日程が合わなかったりした)。

三月中旬の開催なので三年生は既に卒業してしまっていて、一年生と二年生での編成となった。一部の学校では三年生が参加したとアナウンスしていた。

市街地にある中学校でも演者20名前後であった。春~夏シーズンにかけては増えるはずだが、吹奏楽部というと大所帯というイメージがあった。最盛期に比べたら生徒数は半減しているはずだから、小~中規模の編成になってしまうのはやむを得ない。

一校あたりの持ち時間は15分ほど。

今回気づかされたのは、音響に配慮した空間で演奏されると印象が全く異なるということ。これまではオープンエアか音響に配慮していない空間でしか聴いたことがなかった。音楽関係者がホールにおける音響設備の重要性を口を酸っぱくして繰り返していた理由がこの歳になってようやく理解できた。吹奏楽だったから気づけた訳だけど、比較して違いに気づくという当たり前のプロセスを今回も経ることとなった。

ただ、真価は発揮していないにしても、オープンエアで聴く吹奏楽の響きも吹奏楽らしいと思う。

比較という意味では、最小編成は金城中学の3名だった。アンサンブルに近いのかもしれないけれど、音響に配慮された空間なので不利は感じさせなかった。

30名を超えたくらいから音の厚みを感じるようになった。そういう意味では大編成の方が有利とは言えるけれど、数年前に小編成の学校が全国大会で好成績を収めたそうで、絶対とは言えないようだ。

最後は参加した全員による演奏でステージと花道に210名ほどの奏者が上がって演奏することになった。小編成の演奏から210名という例外的な大編成の演奏まで聴くことができた。

旭中学の部員数が案外多かったように思う。市街地からはかなり離れた地区なのだけど、公共施設関連の職員の子女がいるのだろうか、生徒数は多いのかもしれない。

東中と三隅中は沿岸部だけど市街地からは離れた立地。部員数はそこそこといったところだろうか。

浜田一中は一曲目で生徒の多くが退場したので「あれ?」と思ったが、二曲目は食器を使った演奏だった。ハレの舞台ではあるけれど、勝敗を競う性格のイベントではないので、こういった挑戦もできたのだろう。

県立大のサックスソロの人は上手いなと思った。大学生になっても続けている人がそろっている訳だから基本的には皆上手いのだろう。もちろん僕は何の審美眼もないのでどれくらいなのかは分からない。

智翠館は40名ほどの編成だった。中国大会も狙える、あるいは全国大会も視野に入ったレベル。あの楽器は何だったか、あれもサックスの一種だったか、ジャズで見たような記憶があるが、ソロの生徒は上手かった。合唱も上手かった。島根県では過去に出雲市の中学校が二校同時に全国大会で金賞を受賞するという信じられないような記録があるので県全体でのレベルは人口の割にむしろ高い方かもしれない。

なお、多くの学校はコンクール向けの楽曲を演奏した訳ではない。ポピュラーな曲も今回多く演奏されている。

ハマディアン・ウインド・アンサンブルは三十年ぶりで復活した市民団体とのこと。市外から通っている人もいるそうだ。中学生から入団可能だそうで、詰襟の学生服やセーラー服を着た奏者もいた。普段は毎週水曜日に三階小学校の音楽室で練習しているとのこと。練習時間は限られるが、大人になっても好きで続けている訳だから、きっちりと仕上げてきていた。

浜田高校と浜田商業は合同演奏となった。商業の部員数が少ない理由は分からない。浜高はマーチングもやっているそうだ。

石央文化ホール・終演後の大ホール

客席は三階席は見えなかったが、一階から二階までは8~9割がたは埋まっていた。多くは友達や家族といった関係者だろう、男女年齢の層別は判別できなかった。横浜の都筑区民ホールで催されたジャズコンサートだとほとんどが老人層だったので(※理由は分からない)、それに比べれば健全な構成比だろう。

余談。

女子の容姿に時代の変遷を感じた。昭和の時代は女子も髪の長さは肩にかかるくらいまでという校則があって、皆ショートカットかよくてセミロングくらいだった。後ろでまとめているものの、中学生でもロングの子が結構いたので、そういう校則は撤廃されたらしい。

学校によってはブレザーとスラックスというステージ用の衣装でコーディネイトしている団体もあった。

休憩時間には盲導犬の紹介が行われた。センター南駅で盲導犬の訓練をしている姿を何度か目撃したことならある。レトリバーだろう、大人しい犬種。とはいえ大型犬なので怖いことは怖いが。

最後は主催の浜田亀山ライオンズクラブからの挨拶で締めくくられた。今回の演奏は5月3日(土)17時から石見ケーブルビジョンで放送されるそうだ。

会場を出てホールの周囲をぐるっと回ってみた。物資の搬入口は思いの外狭かった。中型トラックが一台入るのがやっとくらいか。大勢の生徒と楽器が出入りする訳だけど、案外そんなものかと思った。裏通りは割と幅広くてスクールバスはそこに停まって送迎しているらしかった。

家に帰るとドッと疲れが出た。駅前までは歩いて20分ほどの距離で大したことないのだけど、未だ完全には疲労が抜けていないようだ。

|

2023年12月17日 (日)

ジャズコンサートに行く 202312

都筑公会堂に行き、つづきジャズ協会主催のCHRISTMAS JAZZ PARTY@都筑公会堂2023を鑑賞する。12:30~19:00までと長時間に渡るライブコンサートだった。聴衆のほとんどはお年寄り。最後のアンコール曲「君の瞳に恋してる」で大いに盛り上がった。


都筑公会堂・ホール
都筑公会堂・ホール
都筑公会堂
都筑区役所

|

2023年10月 8日 (日)

聴き放題に加入する

パソコンが故障したが、諸事情でタブレットでしのいでいる。ミニコンポも故障していて(メーカーが潰れたので修理できず放置)音楽が聴けない環境となった。やむなくAmazon Musicに加入する。ちょうどセール中で4か月無料で加入できた。

僕はCDを200枚くらい所有していて、その内の一部をパソコンに取り込んでいる。気に入った曲を繰り返し聴くタイプなので、聴き放題サービスでも結局は同じ曲ばかり聴いている。

聴き放題サービスでいいのは、気軽に試聴できることである。僕は耳に馴染まないと曲の良し悪しが判定できない。そういう意味でCDを買うときは一種の賭けとなる。その時点では気に入るか分からないからである。

なぜかジャズだけは初見の曲でも抵抗なく聴ける。ただ、どの曲も同じように聴こえてしまうが。

サイモン&ガーファンクルの曲を聴いてみるが、リマスターされて音質がクリアになっている。タブレットの貧弱なスピーカーでもはっきり分かる。

なぜパソコンのスピーカーよりタブレットの方が高音がクリアに聴けるのか分からないが、年老いて耳が衰えたと思っていたので意外である。

|

2023年9月15日 (金)

貧弱なスピーカーで聴く

マーラーの交響曲全集をパソコンに取り込む。交響曲第8番「千人の交響曲」などパソコンの貧弱なスピーカーでは再生しきれない。ONKYOのミニコンポがあるのだけど故障していて、もう修理も受け付けてくれないだろう。ミニコンポというジャンル自体が衰退していて乗り換え先がない。イヤホンで音楽を聴くのは嫌。

|

2023年9月12日 (火)

輸入盤を入手する

バーンスタインのマーラー交響曲全集が届く。輸入盤で6000円ほど。当然、日本語のライナーノーツはついていないが、CDのはフォントが小さくて老眼にはつらいし、今の時代はネットもあるしで、以前ほどには必要でないのかもしれない。

聴いたことのある曲は、1、2、4、5、大地の歌、9,10。9番と10番は聴いたばかりで耳に馴染んでいない。3、4,5をパソコンに取り込んでおらず聴きたくなった

交響曲第三番第一楽章をパソコンに取り込もうとすると、楽曲データベースに登録されておらず、タイトルが不明となる。

|

2022年4月24日 (日)

コマーシャルなジャズ

NHK FMジャズ・トゥナイトを聴く。ストリングスの入ったジャズに「コマーシャルだ」という批判が向けられたそうである。コマーシャルだから日本語にすれば商業主義となるか。DJの大友氏は素晴らしいものは素晴らしい、そもそも商品として売るのだからコマーシャルなのだとのことである。

当時流行っていたムードミュージックに接近したことがコマーシャルだとされたとのこと。

|

2019年12月11日 (水)

「神楽囃子」CDが届く

「日本の芸能 神楽囃子」CDが届く。なんとかパソコンに取り込んで聴いてみる。うーん、僕にはジャズがどれも同じように聞こえるのだけど、神楽囃子もそうかもしれない。しばらく聴き続けて耳に慣らすしかないか。

早はバトルの場面で掛かる曲だろうか。大拍子が細かくリズムを刻む。ニンバ(仁羽)は組曲の最後に入れられているが、もどきが活躍する場面でもかかりそうである。三番地(さんばら)はモドキのハコビの舞でだろうか。

解説は本田安次なのだけど、「紅葉狩」は近代神楽に分類されている。

|

2019年12月 7日 (土)

CDを注文

Amazonで江戸神楽若山流家元 若山胤雄社中「神楽囃子」CDを買う。関東の里神楽の解説を読んでいて、ここはサガリハとかハヤとか書かれているのだけど、曲を知らないから想像できなかった。これである程度分かるようになるかもしれない。ただ、残念なのは乱拍子が収録されていないことだ。

|

2019年1月 6日 (日)

吹奏楽の聖地、普門館が取り壊される

朝日新聞のニュース、吹奏楽の聖地、普門館が取り壊されるという記事が目に留まる。歴代の金賞の記録が残されているのだけど、出雲一中と出雲二中が異様に強いのである。両校で全国同時入賞を果たした年がある。島根の公立中学だから集って来るのは特に選ばれた存在という訳ではないはずである。優れた指導者がいたということだろう。僕自身は楽譜が読めない単に聴くだけの趣味だけど、ずば抜けた成績だと思う。石見地方の高校では川本高校が金賞を受賞していた。


https://www.asahi.com/special/fumonkan/

|

2018年12月16日 (日)

兄妹のカップルから生まれる英雄

NHK-FMでワーグナーの楽劇「ワルキューレ」を聴く。ワルキューレの騎行で有名な作品。各幕の前にあらすじの解説はあって、おおさっぱには分かるのだけど、ラジオなので情景が浮かばないのが残念。ニーベルングの指環はいつかDVDで見たいと思っていて、未だにかなわずにいる。

ジークムントとジークリンデは兄妹で、そのカップルから生まれるのが英雄ジークフリートなのだ。近親相姦で生まれる英雄というモチーフは純血思想に繋がるのだとか(で、ナチスに利用される)。ワルキューレ(戦乙女)であるブリュンヒルデはジークフリートを身ごもったジークリンデを逃して、父ヴォータンの怒りに触れ、炎の山で永い眠りにつく。その眠りを覚ます英雄がジークフリートなのである。

|