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2026年1月16日 (金)

現在でも機能し続けている芸北地方の講組織

新谷尚紀「葬儀の変化と集落運営の継承 「壬生の花田植」を伝えている安芸門徒の集落の事例から」『国立歴史民俗博物館研究報告』第234集を読む。広島県北広島町は壬生の花田植で知られるが、一方で住民たちは安芸門徒とも呼ばれ浄土真宗の影響が強い地域として知られている。論文によると、現在でも講中と呼ばれる真宗系の講組織が維持されているとのこと。論文では葬祭における講中の繋がりの変遷を追っている。以前は講中で葬式を出しており、細かい取り決めがあったようだ。現在はJA虹のホールでの葬祭に移行し簡便化してきているとのこと。ただ、講中の関与そのものは失われていないとのこと。また、フィールドワークを行った一帯では集落単位で農業法人化しており、やはり強い結びつきが現在も維持されているとのこと。「化境」という見慣れない用語を目にする。同じ集落でも檀那寺は異なっているケースがままあり、地元の寺院が「化境寺」としてそれぞれの地区の家々を把握する仕組みらしい。図に旧千代田町の寺院の本末関係が示されていたが、三次市にある照林坊は記載されていなかった。広島の仏護寺とその十二坊が起点となっている。

滋賀の義兄のご尊父が真宗の僧侶だったそうで訊いてみたのだけど、近江では講は門徒の高齢化による減少で行われなくなっている。規模の大きな寺院ではまだやっているところはあるとのことだった。

◆参考文献
・新谷尚紀「葬儀の変化と集落運営の継承 「壬生の花田植」を伝えている安芸門徒の集落の事例から」『国立歴史民俗博物館研究報告』第234集(国立歴史民俗博物館, 2022)pp.337-366.

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