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2026年1月

2026年1月31日 (土)

網羅的だが総花的かも――安藤昭子『才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法』

安藤昭子『才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法』を読む。編集工学の本を読むのは初めて。本書はその最新バージョンと言える。発想、着想にまつわるアレコレについて網羅的に取り上げられていると感じた。ただ、著者さんご自身のご興味は世界の見方/理解に傾いていて、発想や着想を渇望するタイプの人ではないような気がする。

人間の知識は穴だらけだが、人それぞれ異なるバックボーンがあり、AIはむしろ何が知識と知識とを繋げるミッシングリンクとなっているのか気づきを得る効能があるのかもしれないとチャットしていて感じた。

……会議というと、企画会議を連想する人と営業の進捗状況を報告する営業会議と連想する人とに分かれるのかもしれない。

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テレビを見るので忙しいらしい

家族に第12世代(最新)のKindle(抹茶)を渡していたのだけど、使わないと返された。結局、自分で使うことになる。本の切替えが面倒なので複数あればあったで便利かもしれない。

自分で使ってみると、PaperWhiteより小ぶりで手に馴染むというか持ちやすい印象。画面サイズ的に漫画には向いていないが、文字中心のリフロー形式なら無印のスペックでも問題ないように感じる。

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カテゴリーを追加する

カテゴリーに「地域総合」を加える。知識を「地域」寄りにシフトさせていこうと考えている。過疎化は進行したけれど、僕が高校生だった時期からすると質的には格段に向上していると思う。興味の方向性が拡散して既に収拾がつかなくなってきているが。戦線をむやみに拡大するのは愚策なのだけど。

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2026年1月29日 (木)

地域の文脈を読解する――山下祐介『地域学入門』

山下祐介『地域学入門』を読む。地域学を提唱する新書。歴史、地理、郷土史、民俗、社会学、生活史といった総合性を備えた概説書となっている。

兵庫県の播磨地方に6年ほど住んでいた時期があるのだけど、反省していることがある。購読していたのが(見栄を張って)日経新聞のみだったのである。地域欄も専門性が高く、地域の身近な情報を把握することができなかった。現在は山陰にUターンしているが、地方紙のデジタル版を購読している。生まれ育った土地で土地勘もあるので理解度は段違い。

人それぞれバックボーンが異なるのだけど、地域の文脈を読み解く力が必要と考える。たとえば、インフラは揃っているのに自動車専用道路で未整備区間があるため、そこがミッシングリンクとなって阻害要因となっているといったこと。個々の施策は既に打たれているケースが多いのである。地域にとって何がミッシングリンクあるいはボトルネックとなっているのか見抜くには人の持つバックボーンを活かした文脈を読解する能力が必要。

人の知識は穴だらけ。AIは何か投げかければそれに反応し知識の穴を埋めてはくれるけど、自発的には提案してくれない。

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2026年1月27日 (火)

未来社『石見の民話』分析三周目、下処理を終える

未来社『石見の民話』分析三周目の下処理がようやく終わる。予定よりひと月ほど遅れてしまった。これは粗筋を起こすのが苦行だったのが大きい。しばらく寝かせて、記事の執筆に取り掛かりたい。

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2026年1月24日 (土)

浜田駅裏に丸亀製麺がオープン予定と知る

JR浜田駅裏のうどん屋、たまきだったか、2月下旬に丸亀製麺がオープンすると知る。丸亀製麺は行ったことがない。セルフだったか、よく分からない。

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2026年1月23日 (金)

美しい映像――椎葉村の一年

NHKスペシャル「椎葉 山物語 “のさり”の原風景」をNHK ONEで視聴する。「のさり」とは、良いことも悪いことも全て神様からの授かりものという意味とのこと。映像が美しい。猪猟では山の斜面を駆けずり回ることになるが、斜面の角度は60度もあるという。スキーの上級者向けコースでも20数度くらいだったはず。主に養蜂を営む90代の男性とUターンしてきた40代の男性(上京して料理人となり、Uターン後は家業の豆腐製造を継いでいる)が取り上げられる。残念ながら椎葉神楽は登場しなかった。同じく宮崎県の銀鏡神楽もこれくらいの画質で取り上げて欲しいものだ。

とあるYouTuberの動画を見ていたら、4Kで収録するより6Kで収録して4Kにダウンコンバートした方が解像感が高くなるのだとか。

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2026年1月22日 (木)

山陰道・三隅益田道路が3月28日に開通予定とのこと

山陰道・三隅益田道路、三隅IC―遠田ICまで3月28日に開通予定と報道があった。益田市街地の高架化はまだだけど、遠田以西は既に車が行き来しているので、これで実質的に江津から益田まで自動車専用道路で繋がることになる。10分ほどの時間短縮を見込んでいるとのこと。

……浜田道に接続する高速道路として江津道路は以前からあった。江津には窯業(瓦産業)や製紙業があり、重量物を運搬するため必要と判断されたのだろう。思うに、益田の空港まで延ばしておけば状況は今よりマシだったような気がする。同じ国土交通省の管轄でも空港と道路では部署が異なる。縦割り行政の弊害が出た事例と言えるかもしれない。

中国道・六日市ICから下りるルートや国道9号線で山口方面から向かうルートは川沿いを走るルートが多く線形や起伏がそこまで悪くないので必要ないと判断されたのかもしれない。たとえば広島から益田に向かうのにわざわざ浜田を経由したりはしないだろう。

ただ、たとえば精密部品の運搬では荷主は輸送中の振動による破損を嫌う。前世紀末頃にカーゴ系の大型トラックのリヤサスペンションはエアサス化して荷台の振動を抑制する仕組みが取り入れられてはいるのだけど。そういう背景も益田の臨空工業団地の入居率が伸び悩んでいた理由の一つと推測する。

問題は山口県区間の進捗率がはかばかしくないこと。萩小郡道路はあと数年で全通すると思うが、萩―益田間に限っても15年くらい先になるのではないか。加えて関門海峡に新たに架橋する計画が進行している。

車の流れが変わることで国道沿線の商売への影響を懸念する声もある。影響を受ける業種は確かにあるが、商用車の多くは山陰道に流れるだろうし、分流とは言わないだろうけれど、全体としてはプラスに働くだろう。

山陰中央新報の記事で江津市都野津の運送業者(瓦を輸送)のコメントが載っていたが、推察するに、九州方面への出荷時は江津道や浜田道は経由していないようだ。ドライバーの労働時間の短縮の問題や、軽油の価格がレギュラーガソリンと変わらない水準となったのも大きい。運送会社の場合、確か人件費が4割、燃料・油脂代が2割くらいを占めるのだったか、経営を直撃しているはず。ただ、僕自身は石見地方で瓦を輸送している大型トラックを目撃したことはない。姫路市では何度も見ているので見れば分かるはずだが。夜間に輸送しているのかもしれない。

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2026年1月19日 (月)

B4は裁断すればよかったのだ――プラス 裁断機 ペーパーカッター ハンブンコ

プラス 裁断機 ペーパーカッター ハンブンコ A3 20枚裁断 PK-811を買う。国会図書館の遠隔複写サービスでコピーした資料、B4のものが多いのだけど、その裁断用に購入した。裁断したものはドキュメントスキャナで取り込んでPDF化している。これまでB4の資料は縮小コピーして対応していたのだけど、「この手があったか。なぜ今まで気づかなかったのだろう?」といったところだ。

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縮小均衡路線も楽じゃない――山下祐介『地方消滅の罠――「増田レポート」と人口減少社会の正体』

山下祐介『地方消滅の罠――「増田レポート」と人口減少社会の正体』を読む。「選択と集中」は企業の事業ポートフォリオをどうするかという文脈で出てきた用語のはず。不採算事業を切り離して経営資源を自社の強みのある部門に集中投下する。結果、業績は改善し株価は上昇する。そしてそれを売り抜けて高利率の売却益を得る……という風に株主側の論理であるはず。

この「選択と集中」は不思議なほど強い説得力を持つ。ある種の殺し文句とも言えるかもしれない。だが、大艦巨砲主義が航空母艦の登場で一瞬にして過去のものとなったように局面が変われば強みが弱みにも変わり得る、最善手だったはずが悪手に変わってしまう、そういったリスクもはらんだ戦略でもある。勝利の方程式では決してない。

そういった文脈がなぜか等閑視され、政治の世界に持ち込まれてしまった……といったところか。

震災を奇貨として集住を推し進めるような発言はいかがなものかと思う。

若かった頃に経験したのだけど、縮小均衡路線の渦中にいるとどうにもしんどいのである。団塊Jr.が平均寿命を迎える頃には人口ピラミッドの歪さはある程度は解消されるかもしれないが、それまでは金銭面のみならず心理的にもかなりの負担感が伴うはず。

他、バイパス不要論だが、地域高規格道路では国道のバイパスという建前で建設されている道路もある。自動車専用道路のミッシングリンクを解消していくことが地域の再生に繋がる可能性もある。

介護に関しては家事と重なる部分も多い。末端を担う人材に関しては家庭に戻るといった選択肢もあるだろう。

道州制は平成の大合併が今一つ効果を発揮しなかったため後退したとの見方があるらしいが、もし首長を直接選挙で選出するなら、都知事選のように知名度に左右される選挙戦となるだろう。また、規模を大きくし過ぎると末端が見えにくくなるので、それこそ地域切捨てになりかねない。

提言されている住民票の二重化、これは避難世帯でまず実験的に導入して効果を測定すべきもので、一挙に導入するのは思わぬ混乱をもたらすかもしれない。

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今春からスタートする島根県立大学・浜田キャンパス・地域政策学部・経済経営デジタルマネジメントコースのカリキュラム分析の勧め

島根県立大学・浜田キャンパスの地域政策学部に今春から経済経営デジタルマネジメントコースがスタートする。カリキュラムのPDFをダウンロードして生成AIに読み込ませて分析させてみるといいかもしれない。

・経済数学(入門)、計量経済学
・統計学1・2
・データ分析(基礎・応用・活用)

といった風に量的分析をかなり重視している。データ分析は企業だけでなく自治体でも求められるスキルだろう。

また、

・コンピュータシステム(ハード&ソフト、ネットワーク&データベース)
・プロジェクトマネジメント(基礎・応用・活用)
・システム開発技術
・経営情報システム論

プロジェクトマネジメントはおそらく情報システムの設計・構築を想定した内容かと思われるが、こういった風にプログラマやシステムエンジニア方面のキャリア構築も考慮されている。文系出身のプログラマやシステムエンジニアも少なくない。

浜田市は石見地方(石央)に属するのだけど、県東部の出雲地方はIT技術者の集積地となりつつある。その方面からの求人も期待できる。

他、

・マクロ経済学、ミクロ経済学、行動経済学
・経営学、マーケティング論
・企業会計
・民法(物権・債権)、商法

といった講座も多数設けられている。近年、農業の6次産業化(1次産業×2次産業×3次産業)が謳われている。要するに生産から加工、販売まで一手に引き受けようという構想だけど、そこではマーケティングのスキルを持つ実務者の不足が課題となっているそうだ。

ちなみに、マーケターは統計ツールを使ったり、自分でプログラミングすることもあるそうだ。

他にも、様々な講座が開設されているけれど、全体として、データ分析×ITスキル×マーケティング×会計といった具合で地域で求められている実務家の卵を育成する狙いが明瞭となっている。

なお、量的分析だけでなく質的分析の講座もある。現状のコンピュータは文脈を読めないという弱点があるので、質的分析も必要なのである。質的分析はおそらく演習で地元企業と関わることで実地で学んでいくことになるのではないか。一種のフィールドワークである。

つまり、量的分析と質的分析をバランスよく学べる可能性が高い。これらのスキルは社会学や心理学、政治学などにも応用可能である。

といった訳で現代的なスキルセットを持った実務家の育成コースという意味合いが強い。そういう意味で、数学が苦手科目でないなら、思い切って飛び込んでみる価値は十分にあると思われる。


……こういうことを書くと、それを読んで影響された受験生の人生を左右しかねないのでどうかと思ったが、一応、背景についてざっと解説しておく分にはいいかと判断した。

<追記 2026.02>
経済経営・デジタルマネジメントコース、競争率は前期が1.2倍、後期が13.2倍とのこと。最初は様子見といった反応か。後期はワンチャン狙いだとか。

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2026年1月16日 (金)

現在でも機能し続けている芸北地方の講組織

新谷尚紀「葬儀の変化と集落運営の継承 「壬生の花田植」を伝えている安芸門徒の集落の事例から」『国立歴史民俗博物館研究報告』第234集を読む。広島県北広島町は壬生の花田植で知られるが、一方で住民たちは安芸門徒とも呼ばれ浄土真宗の影響が強い地域として知られている。論文によると、現在でも講中と呼ばれる真宗系の講組織が維持されているとのこと。論文では葬祭における講中の繋がりの変遷を追っている。以前は講中で葬式を出しており、細かい取り決めがあったようだ。現在はJA虹のホールでの葬祭に移行し簡便化してきているとのこと。ただ、講中の関与そのものは失われていないとのこと。また、フィールドワークを行った一帯では集落単位で農業法人化しており、やはり強い結びつきが現在も維持されているとのこと。「化境」という見慣れない用語を目にする。同じ集落でも檀那寺は異なっているケースがままあり、地元の寺院が「化境寺」としてそれぞれの地区の家々を把握する仕組みらしい。図に旧千代田町の寺院の本末関係が示されていたが、三次市にある照林坊は記載されていなかった。広島の仏護寺とその十二坊が起点となっている。

滋賀の義兄のご尊父が真宗の僧侶だったそうで訊いてみたのだけど、近江では講は門徒の高齢化による減少で行われなくなっている。規模の大きな寺院ではまだやっているところはあるとのことだった。

◆参考文献
・新谷尚紀「葬儀の変化と集落運営の継承 「壬生の花田植」を伝えている安芸門徒の集落の事例から」『国立歴史民俗博物館研究報告』第234集(国立歴史民俗博物館, 2022)pp.337-366.

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2026年1月 8日 (木)

魚がないなら角寿司にすればいいじゃない――石見の郷土料理

NHKクローズアップ現代「SUSHI“新時代”~勃発!世界の寿司ネタ争奪戦~」をNHK ONEで視聴する。近年、日本へ観光旅行する外国人が増え、日本人寿司職人が日本の食材で握る寿司が高級料理と認識されるようになっているらしい。一方、乱獲や海水温の上昇で漁獲量は年々減少の一途を辿っている(※これに関してはTACで管理する魚種を増やして対応している)。番組に登壇した女性寿司職人/寿司評論家は築地時代と比べて良い魚が入手しづらくなったと証言した。事例としてウニが挙げられる。最上級のものは一箱50万円。ドバイ向けとあった。さすがに馬鹿馬鹿しいと思う。握りずしを急速冷凍した冷凍寿司も紹介された。北米といった未開拓の市場を狙ったものらしい。

……という訳で「魚がないなら角寿司にすればいいじゃない」とマリー・アントワネットのようなことを考える。角寿司は石見地方の郷土料理で本来はおめでたいときに食べるものだけど、現在はスーパーで普通に売られている。使用する食材は気づいたところでは、でんぶ、しいたけ、ニンジン、ユズといった辺り。それも少量なのでほとんど酢飯の塊のようなものではある。でも美味しい。

石見の郷土料理・角寿司

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2026年1月 1日 (木)

「ゆく年くる年」で松前神楽が披露される

NHK「ゆく年くる年」をNHK ONEで視聴する。北海道小樽市の龍宮神社で松前神楽が奉納されていた。小学生たちによる剣の舞。笛を吹いているのは医師で宮司の方だった。外は吹雪いていた。

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あけましておめでとうございます 2026.01

あけましておめでとうございます。去年は仕込み期間に終始した感じでした。『石見の民話』分析三周目、最後の最後で停滞してしまいました。12月中には終わらせるつもりだったのですが、あらすじを起こすのが予想以上に苦行で(特に伝説は)、気分転換に他のことをしていたら年末となっていました。

今年は三周目の記事化と積読本の消化で終わるかなと考えています。松江市の島根県立美術館と広島市のゆ~ぽっぽに一度は行ってみたいと考えています。

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