下北沢を再訪――劇団1980「人ハ落目ノココロザシ」
下北沢の駅前劇場で、劇団1980の「人ハ落目ノココロザシ」を見る。藤田傳/作、磯村純/演出。一幕もので上演時間は90分ほど。この劇団の代表作の一つらしい。舞台は身の上相談所。カウンセラーの許に様々な事情を抱えたクライアントたちがやって来て……という内容。登場人物は全部で14人か。以下、ネタバレ含む。一部出入りするクライアントはいるが、ほとんどのクライアントが狭い舞台に居続ける。それぞれの登場人物にちゃんと見せ場がある。どうやって収拾をつけるのかと思っていたら、クライアント同士の利害が一致しはじめて続々と退場していく展開となる。なるほどと感心する。プロが書いた作品だと思う。最後の展開ははっきりとは記憶していない。まあ、みんなどことなくインテリっぽさがあるなとは思った。今の視点だと、一見カルト宗教の教祖っぽい女性の存在感が高いだろうか。彼女は実際には決断できない人間に「それがあなたの選択です」と背中を押すことしかしない。売るモノはないが、それが彼女の商売なのだ。今の時代、SNSや広告、通販サイトのレコメンドなんかが氾濫して、本当に自分の意思で物事を決めているか定かでなく、ある意味可視化されるようになった存在かもしれない。今日が千秋楽で上演終了後に最初のクライアントの老人役の人が挨拶した。希望する人は関係者と歓談できたらしい。会場では演劇関係者らしき観客の会話が聞こえた。
着いたのは12時半頃。駅前劇場が入居しているビルの二階のガストで昼食をとる。90分制とのこと。猫の顔をしたロボットが配膳してくれる。13時20分過ぎに三階に上がると既に受付は開いていた。開演前にトイレに二度行く。席は上手というか入り口近くの席だったのでホッとする。下手側の席だと奥まっていていざというときに通り抜けが厳しいので。
駅前劇場は200人ほどのキャパの小劇場。雑居ビルの一角を演劇用に改装したものと思われる。椅子はパイプ椅子。クッションは敷いている。奥の方の席でも演者の顔がはっきり見えるのは小劇場ならではかもしれない。
……なぜ下北沢にいたのかは秘密。実にしょうもないことがきっかけである。
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