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2024年8月 5日 (月)

急遽浜田市に戻る 2024.08

母方の叔父が亡くなった。市の収入役を務めた人で、我が一族の中では出世した人である。叔母と会話していて「惣領」という言葉が出た。うちは名家でも資産家でもないが、親族のまとめ役が務まる人がいなくなったという感慨はある。

いくら親戚とは言え、そこまでする義理はなかったはずなのだが、姉の子である僕ら兄弟を何かと気にかけてくれた人だった。物心両面で支えて頂いた。叔母も理解のある人だった。結局何も恩返しができないままだったという無念さがある。

金曜日に横浜を出て浜田の実家に帰る。新幹線で広島駅まで行き、そこから浜田駅行きの高速バスに乗る。戻ってみると、居間のエアコンが故障していて、熱がこもっていてこれでは熱中症になってしまうと感じる。応接間のエアコンは生きているので、そちらに退避する。

土曜日、昼前に長沢町のキヌヤに行く。行ってみると建て替えの工事をしていて、プレハブの仮設店舗で営業していた。公民館が傍に建てられるそうである。

タクシーを呼んで式場に向かう。以前は陸軍墓地で話が通じたのだが、最近は住所と名前を伝えれば、そこまで来てくれるようになっているようだ。IT技術による進歩といえば進歩である。土曜の夜は花火大会が催されるとのことで、帰りのタクシーは呼ぶのに時間がかかるだろうとのことだった。

午後3時過ぎに竹迫町の典礼閣に入り、親族の控室に入る。長男である従弟や千葉の叔父たちが帰っていたので彼らと少しだけ会話を交わす。長女である従姉夫妻は叔父の家で用事があるとのことで合流したのは夕方になってからだった。滋賀の姉夫婦と山口の兄も夕方に合流した。

日曜は午前11時から葬儀がはじまった。上府出身の同郷の県会議員さんが出席していた。既に引退して久しいので出席者は関係者のみだったが、市長や市議会議長、市議会議員さんたちから弔電が届いていた。

喪主である従弟の挨拶によると、一年ほど前から体調を崩し、入退院を繰り返していたとのことだった。もともとは10年ほど前に体調を崩し、浜田の病院で検査したのだが原因が分からず、出雲の大学病院で検査したところ癌が見つかり摘出手術をしたという流れだった。既に転移していると聞いたので、もしかしたら長くないかもと危惧したが、抗がん剤治療が体質に合っていたのか、それからの病状は安定していた。ただ、性格は明らかに暗くなった。

いつかこの日が来ることは分かっていたのだが、せめて一度お見舞いに行っておきたかったという思いはある。

姉夫婦と兄は葬儀のみで退席した。自分たちは火葬場に向かった。火葬には1時間40分ほどかかるとのことだった。以前に来たときは火葬場の待合室で待機したが、今回は典礼閣に引き返して会食となった。なので、火葬場の裏にある崖(万年が鼻)を見る時間はなかった。それから再度火葬場に向かい、お骨を骨壺に納める。再び典礼閣に戻って解散となる。

考えてみれば、竹迫町に入ったのはこれが初めてかもしれない。山陰道より奥には入ったことがなかったはずである。

月曜の朝、浜田を出る。浜田駅の一階の裏の壁にツバメが巣を作っていた。既に雛たちは巣立っていて、寝に戻っているように見受けられた。ツバメは福をもたらすと歓迎する人と、糞で汚れるので嫌う人とがいる。長く子育てができるといいが。

帰りは伯備線経由で岡山に出た。新型やくもに乗りたかったからである。少し前にJR東日本がみどりの窓口を減らしたことが社会問題となったが、JR西日本でも人手で切符を売ることは止め、券売機のみでの販売となっていた。スーパーまつかぜからスーパーやくもに乗り換えるのだが、なぜか出雲市駅ではなく宍道駅で乗り換える選択肢しか出なかった。車掌さんと交渉するのも迷惑そうなので宍道駅で乗り換えする。岡山に着いたら着いたで、乗り換え時間が10分しかなく、慌てて新幹線口に向かう。どういうアルゴリズムなのか理解に苦しむ。本当は終点のホームでのんびりとやくもを撮影したかったのだが、それは時間の関係で叶わなかった。そんなこんなで新幹線に乗る。

そういえば姉たちが話していたが、浜田市の市内循環バス、土日はほとんど便がないそうである。バス運転手の人手不足がここでも露わとなっているということだろう。

新幹線の車内では、どこからだったろうか、同じ列に咳が止まらない若い女性がいた。そういう人に限ってマスクを着用していないのである。この酷暑に咳が止まらないのだから、おそらくコロナだろう。6月にワクチンは接種しているのだが、感染してもおかしくない状況だった。

新横浜からは市営地下鉄に乗り換え、センター南駅まで戻る。バスの時間には合わなかったので、タクシーで帰る。ひと月ほど前に空足を踏んで左足を剥離骨折しており、まだ治りきっていないので長距離を歩きたくないのである。

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