伝統か女の子のやる気をとるか
NHK Dearにっぽん「神楽響く私の“ふるさと” ~青森・牛滝地区~」をNHK+で視聴する。下北半島の西端の漁村が舞台。青森市から車で4時間もかかると言う。人口90人ほどの村。その村に帰郷した漁師一家が取り上げられる。父親は村出身の漁師。母親は隣村出身。子供は一男三女。上の姉と弟が小学校に通学している。下の妹二人はまだ幼い。小学校の生徒は姉弟の二人のみという状況。子供の多い地区で子育てがしたいと村を離れていたが、老親の介護なども視野に入り、一年前に帰郷した。村に伝わる神楽に姉弟が興味を示す。獅子が村中を練り歩く祭り。獅子頭は黒い。神社の祭神が天照大神のため、女神を嫉妬させないようこれまでは女人禁制だった。漁師は危険な職業であるため信仰深く長年に渡って伝統が守られてきた。神楽は若者(わかいもの)組によって担われている。昔は50人ほどで構成されていたが今は十数名。人手不足。伝統と女の子のやる気とどちらを取るかという問題。集会で今年初めて議題に上がり、神社以外の場所での神楽参加が認められるようになった。上の姉は笛を希望する。父親によると音が出るようになるまで何年もかかったという。練習が始まる。弟はすぐに若者組に馴染む。バチをする?ような感じの稽古を行う。上の姉はまだ笛が吹けないため太鼓を練習することになる。練習は放課後毎日続く。姉弟とも意欲的。祭りの日、上の姉は掌のまめを潰しながらも見事にやりきった。弟も獅子の近くで芸を披露する。見守る女性たちも暖かい視線を送る。夏の神楽は三か月後……といった内容。
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