「民謡をたずねて」を聴く
NHK FMで「民謡をたずねて Mixed by DJ俚謡山脈 ゲスト:齊藤修平」を聴く。俚謡山脈(佐藤雄彦、斉藤匠)の二人が全国の民謡を紹介する番組。今回のゲストは民俗学者の齊藤修平先生。斎藤先生と俚謡山脈のお二人とは過去に仕事をご一緒にされた経験があってその伝手とのことらしい。
番組ではまず埼玉県の盆踊り歌や民謡が流される。30枚ほどのLPレコード、CDとしてパッケージ化、アーカイブ化されているとのこと。関東地方は人口が多いので様々な民俗が残されている。それらが良い状態で録音されている。音質がいいのでスタジオ録音かと思いきや一発録りだという。ミキサーはクラシック音楽畑の人だったとのこと。千葉県の民謡も紹介される。
ラジオ番組なので固有名詞にどういう漢字を当てるかは分からなかった。
また、斎藤先生が現在フィールドワークを行っている新島の民謡も流される。初めて新島を訪れたのは25歳だったがそのときは島言葉が分からなかったとのこと。現在でも80代、90代の世代の人たちには島言葉が残されているため、そういった人たちとの会話を録音して残しているとのこと。
90代の人というと相当高齢だが、戦中は小学生くらいの年齢だった世代である。
先日、斎藤先生とお話する機会があったのだが、現在では録音するだけでなくビデオに録画して完全な形で後世に残せるようにしているとのこと。録画されていれば万が一失伝しても復活は可能だ。
他、齊藤先生がストーンズがお好きなことが分かる。ポール・マッカートニーの東京ドーム公演の話をされていたのは聞いたことがある。ロックのレジェンドたちと同世代なのである。
斎藤先生には長年のフィールドワークで培った膨大なノウハウがあるはずなのだが、それらを文章化されることにはあまりご興味がないようだ。むしろフィールドワークした結果を冊子として印刷、インフォーマントの方たちに配って喜んでもらうのを悦びとしているように見える。
実際の収録は3時間ほどかかったとのこと。それが25分に編集された訳だが、どう編集されたかはご本人も知らされていないとのこと。
今回の内容は4月30日午前11時25分まで一週間NHKらじるらじるで聴き逃し配信されている。
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