社会学は役にたたない学問か
社会学者の宮台真司氏が女子大生と不倫しているというスクープがちょっと前に話題になった。それで某匿名掲示板の関連スレッドを読んだりしていたのだけど、その中で社会学は役に立たない学問というレスが散見された。
僕からすれば社会学は量的分析と質的分析の両方を学べるバランスのとれた学問に映るのだが。量的分析と質的分析の両方ができれば就職してからも応用が利くだろう。
たとえば民俗学は文化人類学に対して明らかに劣位にある。ユネスコで無形文化財は元は民俗学的な定義がなされていたものが後に文化人類学的な定義に変更されている。
民俗学は基本自国の文化を扱うのに対して文化人類学は異なる民族の文化を対象とするものだから時として鋭い視点が生まれる。自分たちが自明のこととして考えもしなかったことが異国では全く別の思考がされている。そういった点では優位にある。ただ、過去の歴史から植民地主義的という批判はされるだろう。
民俗学も捨てたものではなくて、学生運動で挫折した人たちの一部は失敗の原因は外国の理論にとらわれて柳田国男的な土着的なものを見過ごしていたからではないかと考えたらしい。柳田は無方法の方法と批判されることもあるけれど、一面で日本の本質を上手く突いているとの評もある。
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