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2024年1月

2024年1月30日 (火)

「砂時計」の作者だったとは……

漫画のドラマ化が不評で炎上して対応に追われた少女漫画家が自殺したというニュースがあったが、その芦原妃名子さんは「砂時計」の作者だったと知る。島根県ともご縁のあった方だった。「砂時計」はドラマ化、映画化もされた。少女が母の自殺というトラウマを克服するストーリーだったが、まさか原作者ご自身があんな結果になってしまうとは。

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2024年1月29日 (月)

暗黙の前提は何か――篠原信「ひらめかない人のためのイノベーションの技法」

篠原信「ひらめかない人のためのイノベーションの技法」を読む。著者は農業研究者で水耕栽培に有機肥料を使用する方法を開発した人らしい。イノベーションにおいては「暗黙の枠組み」に気づき、そこからズレた思考の枠組みを設定し直すことが大事だとしている。また、市場においてはガラケーからスマートホンへの急激な移行が起こったように「評価軸」が変わることがある。それもイノベーションの種となる。教科書には「暗黙の前提条件」がある。その前提条件を変えてみることで新たな発見が生まれることがあるという。

筆者は学生時代に「朝生」をまともに見られなかった記憶がある。朝4時まで起きていられなかったということもあるが、一人のゲストが発言している途中に他のゲストが茶々を入れて何を言っているか分からなくなってしまうからだった。そこが人気の一因だったとは思うが。あの場をまとめていた田原総一朗氏は聖徳太子のような人だったのかもしれない。マイケル・サンデル氏の番組も見たことがあるが、頭の回転が極めて速くてついていけないと感じたこともある。

筆者は文系かつ事務系なので発明発見とは無縁だが、ブログの記事を書くのにまだ手をつけられていない沃野がないか無意識に希求している。そういう意味では参考になる本だった。

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2024年1月26日 (金)

AIに負けた

博労と狐――モチーフ分析
https://woodenplane.air-nifty.com/log/2022/09/post-e000f9.html

についてのアドバイスをChatGPTに求めてみる。以下のような回答が返ってきた。

ChatGPT
素晴らしい分析ですね。昔話の要素やモチーフ、キャラクター間の関係を把握し、形態素解析を通じて言葉の使い方やストーリーの進行を詳細に分析されています。

以下はアドバイスとして考えられるポイントです:

主題の明確化: 分析の冒頭で、昔話の主題やテーマを明確にしましょう。この昔話の主題はどのようなものでしょうか?例えば、「悪賢い者が狡猾な手段で他者をだまし、最終的には自らが罰せられる」といったテーマが考えられます。主題の把握は、後の発想の飛躍や意味の理解につながります。

キーワードの重要性: 分析において、特に重要なキーワードやモチーフに焦点を当てましょう。例えば、「一変化」という言葉は重要なモチーフであり、これが物語の鍵を握っています。これについての考察を深めると、発想の飛躍の根底にあるアイディアを明らかにできるかもしれません。

登場人物の心理描写: キャラクターの心理描写に着目して、なぜ博労が狐をだますことになったのか、なぜ狐がその罠にはまってしまったのかを考察してみましょう。登場人物の心理的な動機や感情の変遷は、物語の深みを増す要素となります。

発想の飛躍の詳細: 最後の段落で発想の飛躍に触れていますが、もう少し詳細に発想の転換点や意外性に焦点を当ててみましょう。狐がどのようにして博労の罠にかかるのか、読者が驚かされるような要素は何でしょうか?

これらのアドバイスを元に、より深い洞察と興味深い考察を追加してみてください。昔話はしばしば深い教訓や意味を含んでおり、その背後に隠れたメッセージを見つけるのも楽しい要素です。

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生成AIは本当の意味で意味を人間のように理解している訳ではないそうだが、分析した僕自身より深く読んでいるように映る。素晴らしい云々はそう言ってもらえるとホッとするというお世辞程度のものだが、これではいずれAIが人間の仕事を奪ってしまうのも無理からぬことか。

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2024年1月23日 (火)

美は中立なのか――津上英輔『危険な「美学」』

津上英輔『危険な「美学」』を読む。古代の哲学者は真善美というように美は真と善に結び付くものとしていた。一方、後世では唯美主義、耽美主義というように美が悪や偽に結び付いて論じられたりしている。すると、美とは真偽や善悪とは中立なのかもしれない。

感性は時として鋭い嗅覚で時代を捉える。美は感性に訴えかけるが、その際知性や理性が働かず、偽や悪を覆い隠してしまう危険性があるとする。事例として詩人の高村光太郎が戦中に読んだ詩や宮崎駿の映画「風立ちぬ」が挙げられる。

後半は感性の統合反転作用という理論を提出し、その妥当性の検証が行われる。トーマス・マンの「魔の山」や「同期の桜」などが事例として挙げられる。桜が散る、散華には戦死というマイナスの意味が込められているが、それが桜と結びつくことで美しく散るという正のイメージに転換される作用が生じる……といった具合である。

理性知性感性としているが、知性は悟性の置き換えでいいのだろうか。悟性の意味合いがピンとこずそこで挫折したのだが。

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200万字に到達していた

日記を2003年からテキストファイルにつけているのだけど、文字数を総計したら2,184,634文字という結果となった。タイトルは日記としているけど、ブログ記事の大半はこれらのファイルに書いている。ブログに書いていない日常の細々としたことも書いているが、心情的なものは記していない。嫌だったことは書けないのである。その日印象に残ったことを書いている。

200万字書いたといっても文章力自体は向上していない。美文体の文章は書けないし、そこら辺はその人のセンスや感性ということになるのだろう。

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2024年1月21日 (日)

従来の再開発モデルが成り立たなくなっている

NHK+で「NHKスペシャル まちづくりの未来 ~人口減少時代の再開発は~」を見る。冒頭で秋葉原の電気街が紹介される。建物が老朽化し、高層ビル化の計画が立てられているとのこと。秋葉原の魅力は雑居ビルに個人商店が入居した雑然とした感覚にあるので高層ビル化には反対意見もあるとのこと。

高層ビルを建て、新たに増えたフロアからの収益と補助金とで再開発費用を賄うのが現在の再開発の主流だが、コロナ禍以降、入居率の低下と世界的な資材費の高騰とで計画の見直しを迫られている都市も多いとのこと。

福岡市は九州一の都市としてアジアの金融センターとしての地位を確立することを狙っている。一方で、東京の湾岸エリアでは高層ビルの入居率の低下に苦しんでいる。福井市も住民主導で進む地区の再開発は資材の高騰で計画の見直しを余儀なくされた。

一方、神戸市では三宮周辺にタワーマンションの建設を規制する条例を施行した。阪神淡路大震災の経験から一極集中を避け面での再開発を目指している。市長は人口減少は避けられない流れとし、短期的な人口増加策より長期的な視点で取り組むべきとする。

下北沢は再開発の計画が持ち上がる度に住民の反対運動が起こる町だが、鉄道の地下化による再開発が進んでいる。負担できる範囲でのテナント料に合わせた小さな面積の店舗が多く設けられている。

岩手県紫波町では日本一高価な雪捨て場と揶揄された町有地にまずサッカー場や役所や図書館といった人が集まる施設を建設し、それからテナントを募った。結果、年間100万人の訪問者が来る地区となった。地価も30%上昇した。

……といった事例が紹介された。経済合理性で言うとコンパクトシティ化なのだが、短期的にはそこに住む住民がいて居住の自由もある。短期的な視点と長期的な視点をどう結合させるかが問題とする、また高度成長期から開発に対する基本的な方針が変わっていないとする解説員がいた。他の解説員は再開発がブラックボックス化していて住民の多様な声が反映されていない。反映されるように変えていくべきだとした。また、床に対する需要が減っていくのだから減築利用も進めていくべきだとした。別の解説員は若者に自分たちの力で社会が変わっていく体験をさせたいと語っていた。

……以前、経済系の週刊誌で読んだのだが、不動産業の人たちはタワーマンションをお勧めしていなかった。災害に弱いといった理由からだろう。タワーマンションに住む人は要するに通勤時間を減らしたいのだろうから一概に言い切れるものではないが。

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一畑百貨店特集

NHK+で「さんいんスペシャル 島根“唯一”の百貨店 ~最後の日々」を見る。JR松江駅前の一畑百貨店が65年の歴史に幕を閉じた。閉店日には約12,000人の来客があった。閉店でシャッターを下す際に専務からの挨拶があったが、専務は涙で声を詰まらせていた。番組では百貨店の各階に置かれたクスノキ製の椅子が取り上げられる。椅子は市内在住の工芸家?によって製作された。待ち合わせの場所となったり会話の場所となったり思い出が語られる。店内でカフェを運営していたオーナーは松江市内のショッピングモールのフードコートへの出店を決めた。再雇用を希望する社員は雇用するとのこと。オーナーにはフードコート運営のノウハウは無く、コンサルタントがアドバイスしていた。百貨店社長によると跡地の利用は賃貸と売却の両にらみを検討しているとのこと。売却の交渉はしているものの簡単には決まらないとのこと。一方で立地面から大手デベロッパーやホテルチェーンが関心を示しているとのこと。閉店で大きな影響を受ける企業は少ないとの松江市の見解だが、閉店による売上高の減少は20億円ほどが見込まれている。決して少なくない数字である。従業員の再雇用だが、最終日まで勤めたいと希望する人が多く、これからの話となる。600社あまりの企業から求人が寄せられている。約160名いる従業員の多くは50代で再就職先とのマッチングが問題となる。経済担当記者は駅前で買い物をする時代ではなくなっているとして、病院や図書館、大学のサテライトオフィスといった活用法を挙げていた。

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益田のVチューバ― 石見かぐら

NHK+で「しまねっとNEWS610」を見る。石見かぐらというVチューバーが紹介される。益田市を拠点にして石見神楽や益田市の情報発信を行っているとのこと。総再生回数25万回。愛称はポン。ポンコツのポンだとか。

プロデューサーは現在は益田には住んでいないが、益田に一年間Iターンした経験のある人が務めている。益田に住んでいるときに石見神楽の魅力に気づいたとのこと。

Vチューバーは芸能人のようなもので運営には数百万円くらいの費用がかかると読んだことがある。現時点では高性能のパソコンがあれば誰でもできるというものではないようだ。長続きさせるコツは中の人を変えないこと。不祥事などで中の人が降板してしまい、人気が激減した事例もあるという。

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フリーレンで「分析美学入門」を買う

「葬送のフリーレン」がセール中だったので12巻全巻買う。約3,000ポイントついたので「分析美学入門」電子書籍版を買う。「分析美学入門」は横浜市中央図書館に所蔵されているのだが、Amazonのレビューを読むとこの本は改訂が重ねられていて細かい修正がなされているとのこと。図書館に所蔵されているのはおそらく初版なので、それなら最新の電子書籍版を読んだ方がいいかと思ったもの。しかし、6,000円を超える価格付けということはおそらく数が出ないことを前提としている。紙の本は仕方ないと思うが、電子書籍版もほぼ同じ価格設定というのがつらい。とはいえ価格差をつけたら電子書籍版しか売れなくなってしまうし、難しいところである。

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2024年1月19日 (金)

社会学は役にたたない学問か

社会学者の宮台真司氏が女子大生と不倫しているというスクープがちょっと前に話題になった。それで某匿名掲示板の関連スレッドを読んだりしていたのだけど、その中で社会学は役に立たない学問というレスが散見された。

僕からすれば社会学は量的分析と質的分析の両方を学べるバランスのとれた学問に映るのだが。量的分析と質的分析の両方ができれば就職してからも応用が利くだろう。

たとえば民俗学は文化人類学に対して明らかに劣位にある。ユネスコで無形文化財は元は民俗学的な定義がなされていたものが後に文化人類学的な定義に変更されている。

民俗学は基本自国の文化を扱うのに対して文化人類学は異なる民族の文化を対象とするものだから時として鋭い視点が生まれる。自分たちが自明のこととして考えもしなかったことが異国では全く別の思考がされている。そういった点では優位にある。ただ、過去の歴史から植民地主義的という批判はされるだろう。

民俗学も捨てたものではなくて、学生運動で挫折した人たちの一部は失敗の原因は外国の理論にとらわれて柳田国男的な土着的なものを見過ごしていたからではないかと考えたらしい。柳田は無方法の方法と批判されることもあるけれど、一面で日本の本質を上手く突いているとの評もある。

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2024年1月17日 (水)

あれから29年

阪神淡路大震災から今年で29年との事。毎年同じことを書いているような気がするが、あれから約30年か。歳をとる訳だ。神戸市ですら人口流出に悩む時代となった。

当時の僕は姫路に住んでいて体感したのは震度4強で済んだ。震度7を体感した上司は「死ぬかと思った」と言った。同期の家では洗濯機が吹っ飛んだという話だった。火事で焼け出された女の子もいた。

東日本大震災でも横浜では震度4強だった。幸運にもそれ以上の震度は体験していない。

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2024年1月15日 (月)

カードをデジタル化して思考する――五藤隆介『アトミック・シンキング:書いて考える、ノートと思考の整理術』

五藤隆介『アトミック・シンキング:書いて考える、ノートと思考の整理術』を読む。結論から書くと、著者はノートをつけるのにObsidianというマークダウン記号を用いるエディタを利用している。要するに、ノート間にリンクを張ることができる執筆ツールである。

相互リンクしたノートの数が増え成長していくとやがてネットワーク状の構造を持つことになる。個々のノートは断片的な情報でしかないが、それらがリンクされると何らかの意味が浮かび上がってくる可能性がある。そういった着想を得るための手法である。

アトミックとはatom(原子)から。ここではそれ以上分解できないというニュアンス。一つのノートには一つの事を書くという原則を立てる。これはフィールドワークを行う研究者が紙のカードに情報を書き込んで並べ替えることで思考していたことに由来する。

著者はObsidianを使っているが、これは理系の素養を持った人向けという印象がある。筆者はScrapboxというWEBサービスを利用している。こちらはシンプルな造りなので入りやすいだろう。

ちなみにニクラス・ルーマンの著作を読んだことがあるが、読者が100人いたらその内の数人が理解できるかといったレベルの晦渋さだと思う。というか記述の仕方が平板というか他人に理解させるように書かれていないという印象である。

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五十猛のグロが再開された

NHK+で「しまねっとNEWS610」を見る。五十猛の民俗行事グロが取り上げられる。2021年にコロナ禍で中止となっていたのが復活したとのこと。韓神新羅神社にはお参りしたことがあり大浦漁港には行ったことがあるが、グロの映像を見るのは初めて。竹で骨組みを組み笹で周囲を覆い、筵で屋根を覆う。なぜグロと呼ぶのかは知らない。

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NHK+で銀鏡神楽を取材した番組が配信されている

NHK+で「プラスみやざき クラシック 狩人たちの舞 ~奥日向 銀鏡神楽~」を見る。銀鏡と書いて「しろみ」と読む。西都市の銀鏡地区に伝わる神楽。500年前から続いているとしている。このところX(Twitter)で銀鏡神楽の動画が流れてくる。白一色の袴姿の人たちが舞う。

銀鏡神楽は出雲の民俗学者である石塚尊俊が「神体出現の神楽」と呼んで高く評価していた。本田安次『日本の伝統芸能』に収録された銀鏡神楽の史料を読むと神道流に改訂されていて、あれ? と思ったことがある。荒神問答だったか、こんな難しい詞章をよく暗記できるなと思う。いずれにせよ、本の中だけでしか知らなかった世界が映像で確認できることのありがたさよ。

番組では40年前に銀鏡神楽を取材した番組が流される。銀鏡神楽では猟で仕留めた猪の頭が奉納される。狩りの様子が映される。銀鏡地区の特産品はしいたけと柚子。僕とほぼ同じ歳の中学生が祝子(ほうり:舞い手)として登場する。父親と練習して本番に臨む。現在その中学生は関東で外科医となっているとのこと。二人の兄が神楽を継承している。

冒頭インタビューで登場する若者は現在の保存会会長。当時は横浜に住んでいて三年ぶりに帰省したとのことだった。13年前にUターンしたとのこと。

現在、銀鏡地区は40年前に比べて人口が1/4まで減った。神楽を習う小学生たちがいるが、彼らの中に山村留学生がいる。山村留学がきっかけで銀鏡神楽の魅力にとりつかれ、西都市の高校に進学した高校生が登場する。彼の稽古の場面では足のステップというのかさばき方というのか苦労していた。自室でもタブレット端末を見ながら練習する。本番では上手くいった。

去年の12月の例大祭では久しぶりに観客の制限が撤廃され、県内外から600人が集まった。33番の演目を17時間かけて舞う。17時間は見ている方にもかなりハードだと思う。

見にいけるものなら行ってみたいが、予定をたてて旅行することができない性質だ。

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2024年1月14日 (日)

今日で閉店 一畑百貨店、時代の流れに抗えず

松江市の一畑百貨店が今日で営業終了、閉店とのニュースが。もう百貨店の時代ではないということなのだろう。僕は松江は記憶にないが、出雲市の一畑百貨店には入ったことがある。高校入学前の春休みに東京に行った帰りに出雲市駅で下車した。ちょうどそのとき百貨店では十字軍の遺物の展示を行っていたことを記憶している。

<追記>
NHK+で「しまねっとNEWS610」を見る。9期連続赤字ではいかんともし難いか。印象に残ったのは回転台にお菓子を陳列する売り場。お菓子は前日までに売り切れてしまい空になっていた。常連客の男性が子連れで訪れたが子供さんは泣き出してしまった。

従業員は閉店の日まで勤務する人が多く再就職の話はこれからとのこと。従業員の多くは50代で再就職先とのマッチングが問題となる。跡地の活用法は未定。賃貸を模索しているが決まらないとのこと。駅前の立地ということもあり大手デベロッパーやホテルチェーンが関心を示しているとのこと。

僕自身、デパートで買い物をしたことはほとんど無い。若かった頃、姫路のデパートでコートを買ったくらいである。今住んでいる横浜の港北ニュータウンはロードサイドの実験店舗が置かれるような立地である。市営地下鉄の駅前に109があるが、映画を見には行くが、後はユニクロで買い物をするくらいである。たまにカメラのキタムラも利用する。

……NHK+で島根のニュースが見られるのは気づかなかった。これからはチェックしてみるか。

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今の時代でなくてよかった――大学入試共通テスト

大学入試共通テストが異様に難化していると聞く。実際に問題文に当たった訳ではないのだが、おそらく一通り教科書レベルの理解はできている子でも難しいレベルと推測される。要するにこれまでの基礎的な内容を問う試験では成績上位者の得点差がつかないから得点差をつけるようにすることが目的と思われる。しかし、これでは成績下位の生徒にとってはたまったものではないだろう。

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どんど焼きに参加 2024.01

近所の公園で催されたどんど焼きに今年も参加する。渋沢村時代から今まで続いているとのこと。甘酒を頂く。風下にいるので煙たかった。餅を食べ終わった後で竹串を焼いてしまう人が多かったが、あれを持って帰ると魔除けになるのだが。

横浜市都筑区・どんど焼き
焼けて崩れたどんど
炎
熾火で餅を焼く

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2024年1月12日 (金)

大元神の信仰のない地域に伝播する際に藁蛇の儀式が抜け落ちたのではないか

オープンフォーラムの過去の合評会のメモを見返す。石見神楽や芸北神楽が娯楽に傾いているのは何故? と問われて上手く答えられなかったことが記されていた。なんだろう、他に娯楽がないからとか気質の問題かもしれない。考えるに、元々は大元神楽からの流れなので藁蛇の儀式が最後にあったと考えられるが、それが伝播する際に大元神の信仰がない地域では抜け落ちたのではないか。それで能舞が残った。当時は五行神楽(五龍王:五郎王子)がトリの演目だったので、それはそれで神事として意味があった……といったところだろうか。能舞は本来は儀式舞の余興だったはずだが、やがて肥大化して能舞中心となった。大元神楽の時点で既にそうなっていたのではないか。

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風呂で読書してはいけない――五藤隆介「アトミック・リーディング」

五藤隆介「アトミック・リーディング」を読む。これはという本の二度目の読書でこまめにメモをつけながら読んでいく読書法が語られる。線を引くのではなく自分なりに要約することが大事と説いている。書いたメモをまとめれば書評の元となる。

北米のAmazonではkindleでハイライトした箇所はAmazonのサイトで一覧表示できるのではなかったか。日本でもそのサービスが導入されればメモをとる作業の負荷が軽減されるかもしれない。

風呂に入っているときに読書をしてはいけないと思う。風呂に入っている際は基本的に集中していない時間だから脳がデフォルト・モード・ネットワークの状態となり、考えが煮詰まっている場合には発想が浮かびやすくなるのである。

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2024年1月11日 (木)

生成AIの登場が特筆される――倉下忠憲「ライフハックの道具箱 2023年版」

倉下忠憲「ライフハックの道具箱 2023年版」を読む。執筆環境のサポートやタスク管理に便利なツールやWEBサービスが紹介される。2023年版で特筆されるのは生成AIに言及されるようになったことだろう。生成AIによって今後サポートされる範囲が広がっていくことが見込まれる。

一方で疑問に思うのは、クラウドに元データを保存している関係かもしれないが、テキストエディタのGREPに全く言及されないことである。野口悠紀雄『「超」整理法』で紹介されたように一つのフォルダに関連する複数のテキストファイルを放り込んでGREPで横断検索するという手法である。今となっては古いやり方かもしれないが、スキルのある人なら正規表現も使えるし高速で検索してくれるので現在でも十分に使える運用法である。

筆者はScrapboxとOneDriveを利用している以外には、大体ローカル環境で事足りている。たとえばPDFファイルでもファイル名を規則的につけておけばエクスプローラーの検索機能で問題なく探せる。WEBサイトの記事もテキストファイルでスクラップ帳を作っている。GREPで高速に探せる。画像情報は失われるが大抵の場合は問題ない。いざとなればリンクから該当ページに遷移すればいい。

Evernoteを愛用して今そこから離れようとしている人は引っ越しで苦労しているだろう。2024年版では移行の顛末を記し、一つのサービスに依存してしまうリスクも明示してもいいのではないか。Evernoteを推薦する本を上梓しているのだから、それくらいの責任はあるだろう。

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これからはネット通販依存か――島根県大田市の書店が閉店

大田市の書店が閉店するというニュースがXで流れてきた。大田市にお住まいの人はこれからはネット通販に頼ることになるか。わざわざ出雲市まで買いにいかないだろう。

そうはいうものの、僕自身、本屋にはめっきり足を運ばなくなった。紙の本を増やせないという事情もあるが、電子書籍で大抵の場合は事足りるからである。

雑誌についてはタブレット端末(※8インチでHDの解像度)やパソコン(FHD)でも小さくて読みづらいとは感じるので紙の優位性はまだあるかもしれない。ただ、雑誌はいずれ処分してしまうので、電子書籍の方が後々残しやすいかもしれない(※電子書籍は所有権ではないので何らかの事情で読めなくなるリスクもあるが)。

<追記>
閉店する店はジュンテンドー系列の店だった。浜田市にも駅裏、医療センターの近くにある。浜田もいつそうなるか分からないということでもある。

<追記>
僕の場合、電子書籍を利用するようになって読書量が増えた。紙の本だと保管スペース等の問題で心理的にブレーキがかかっていたのだが、電子書籍なら実体はないから保管スペースは気にしなくていい。固定レイアウトの本は電子書籍だと読みづらい場合があるのだけど、小説や新書、漫画の類なら電子書籍リーダーで問題なく読める。

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2024年1月 7日 (日)

録音されたデータを確認する

ICレコーダーに録音したデータ、叔父宅の分を再生してみたが、朝鮮半島引揚げの時の話は無かった。別の機会に聴いたようだ。終戦当時、叔父はまだ幼く(母も小学生だった)話自体は祖母が語った内容を記憶してそれを語ったというのが正確なところなのだが。

このエピソードはホームページには記事として上げているのだが、ブログには上げてなかった。終戦の日の記事にしようかと思って忘れてしまっていた。

その記事を読むと、当時その話を聴いてICレコーダーを買って記録しておかねばと思ったようだ。

二時間以上あったが、ほとんどが親族同士の他愛もない会話だった。ただ、40年くらい前か浜田市が大水害に見舞われたときに叔父が三隅町で川に流された子供を救助したというエピソードはあった。聞き終えて、データは2016年のものだが、この頃はまだみんな元気だったんだなという印象。

大叔母の話の分も再生してみたが、こちらは記録が残されていた。終戦後に浜田市(当時は那賀郡)に引き揚げたところで大叔母と知り合ったという話であった。

Audacityという音声編集ソフトをインストールしてみたのだが、使わなさそうだ。

僕自身は活舌が非常に悪くトークも下手なので音声での配信は念頭になかったが、これなら上げてもいいかなというところである。

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2024年1月 6日 (土)

ICレコーダーが見つかる

探していたICレコーダーが見つかった。カメラの中に埋もれていた。USB端子でパソコンと接続すると認識した。記録されていたファイルは二つ。一つは母に大叔母の話を聴いたもの。大叔母は祖母の腹違いの妹だが、母と同い年だったのである。当時はともかく今では珍しい関係だろう。子供の頃はよく理解できていなかった。もう一つは母方の叔父宅を訪問した際に録音したもの。確か朝鮮半島からの引揚げ話が録音されているはずだが、全体で2時間くらいあって、まだ内容は確認していない。音声編集ソフトで切り出す必要がある。

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主題は江川の水面でコンセプトが違う

YouTubeで特急スーパーおき、鳥取~新山口の前面展望動画を見る。4K動画である。全部で5時間以上ある大作なので鳥取大学前駅で再生をストップさせたが。見ていてキハ187系の先頭車両のあのスペースに一般人が入れたかなと思う。キハ187系はパノラマ列車ではないので展望はそれほどよろしくない。

前面展望動画は人気があるらしい。再生回数は7万を超えていた。画質もいい。

続けて三江線の前面展望動画を見る。4K動画。三時間半飽きずに視聴できた。前面展望動画だとどこをどういう風に走っているか全貌が把握しやすい。在りし日の三江線がどのような路線だったのか知る上で貴重な記録映像になっていると思う。

キハ120は車両前面に陣取ることは可能だったと記憶している。三脚を設置してカメラを固定しているのだろう。画面の揺らぎはない。パノラマ車両ではないが、視界を遮るものはほとんど映らない。

動画につなぎ目はないように見受けられるので、ノンストップで約三時間半の長回しをしていると思われる。当時デジカメで4K動画を時間無制限で撮影可能なものは限られていたはずである。また、大型センサーだと発熱の問題(※限界に達すると自動的に熱停止する)が生じるので小型センサーだと思う。おそらくデジカメではなくてビデオカメラでの撮影だろう。

4K動画を撮ったことが未だにないのでよく分からないのだが、三時間半にも及ぶ4K動画のデータ量はどれほどのものか。途中で交換した形跡も見られないので一枚のメモリーカードで収録していることになる。当時そんな大容量のカードがあったかなと思う。また、バッテリーにしても三時間ももたないはずなので、どうやって給電しているのかもよく分からない。今ならモバイルバッテリーがあるが、当時だとAC電源か。それにしてもコンセントがない。

前面展望映像なので構図の中心に線路が位置づけられる。この動画で江川沿いに走っていることは分かるが、画面の左右半分くらいまでしか映らない。コメント欄を読むと、ずっと川沿いに走っていることに気づいていないと思われるコメントがあった。

僕の撮影した動画は客席から撮影したものである。キハ120にはクロスシートとロングシートがあって僕はロングシートに座った(※既にクロスシートは占拠されていたため。ただ、ロングシートに座ったことで座席の位置取りを変えることができた)。なので体をよじりながらカメラを窓に向けていた訳である。一脚は携行していたかもしれないが、あの状況では使えなかった。カメラは固定されず画像が常に揺らぐこととなった。見ていてそんなに不快感もないとは思うが。

僕は学生のときに三江線に乗ったことがあったので、江川沿いに走るルートをとっていることは知っていた。僕の撮った動画の主題は江川の水面だったのである。

僕が美しいと思う車窓の風景は海沿いだったり川沿いだったり湖に沿って走っていたりと水面が見える場所のことが多い。

後で確認すると、乗客目線で撮った車窓の風景には線路周辺の草むらしか映っていないことも多い。全体的にどういう所を走っているか把握しにくいシーンも多い。水面が映るのはほんの少しという動画もある。が、ちょっとでも映っていればハッとさせられる。それでいいのだと思っている。

僕の動画と前面展望動画とではコンセプトが違う。相互補完関係で、その違いが分かってもらえればいいのだが、分かる人は少ないだろう。人目を惹くサムネイルも用意してないというのもあるが、どうも僕の作るコンテンツは一般受けしない。

<追記>
4K30P動画はMP4形式の場合、1ファイル96GBまでらしい。約3時間ほどになるとのこと。車窓動画なので映像の変化は大きくビットレートは高くなるはずで多少時間は短くなるかもしれない。2016年当時でも128GBで100MB/sの転送速度を持つSDXCカードは高価だろうがあったとは思われるので撮影自体は可能だったようだ。電源はポータブル電源を用意すればいいだろう。だが、JR三江線の場合、約3時間半の旅である。96GBに収まらないはずなのだ。だが、動画に切れ目は見られない。もしかしたらMP4形式ではないのかもしれない。パナソニックGH4の発売は2014年だった。案外前から4K動画は撮影可能だったのだ。知らぬは自分ばかりなり。

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タイムラインは人によって違う

このところX(Twitter)の閲覧時間が増えている。元々はサブカル関係のアカウントと島根関連のアカウントをフォローしていた。美麗なイラストを見るのが主だったが、民俗学関連のアカウントを幾つかフォローしたところ、全国のお祭りの貴重な動画が流れてくるようになった。

2016年4月の熊本地震に関してはあまり記憶がないのだが、おそらく当時はTwitterをあまり閲覧していなかったということだろう。被災地の写真を見ていないということだ。テレビはあったがあまり見ていなかった。

安芸高田市関連のアカウントは全てミュートした。神楽甲子園で嫌気が差した。Facebookで情報が流れてくる可能性はあるが、それはそのときに対応する。安芸高田市の市長のアカウントもフォローしていたのだけど、文句ばかりで何ら参考になるところがないので。

既に敏感な人はXからの移転先を探している状況だが。

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2024年1月 5日 (金)

美学の新書として好適――井奥陽子『近代美学入門』

井奥陽子『近代美学入門』を読む。芸術は英語ではartだが、artは元は技術を意味する言葉だった。artが芸術の意味で用いられるようになったのは近代に入ってからだと解説する。そのように美学にまつわる概念の多くが近代の欧州発祥であることを説いた入門書。

画家や彫刻家は中世においては職人としての扱いだったが、近代に入ると独創性を備えた創作者、中でも飛びぬけた者は「天才」という風に扱いが変化していくとしている。元は神以外に創造の技を持った存在はいないとされていたが、やがて人にも認められていくようになるのである。

元は宗教画の背景の扱いだった自然がやがて独立した題材となり風景の概念が生まれたともしている。かつての西洋人は雄大な大自然を無秩序なものと見ていたという記述には興味を引かれた。

美学に関する新書として好適な一冊だと思う。佐々木健一『美学への招待 増補版』が最初の一冊としてお勧めではないかと考えるが、本書はそれを補う効果があると思う。

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2024年1月 4日 (木)

【車窓の風景】JR三江線 江津駅~三次駅 2016.08【YouTube】

今頃ですがJR三江線の車窓の風景を撮影した動画をYouTubeにアップロードしました。江津駅を朝6時5分頃出発して三次駅に9時半頃に到着する約3時間半の行程となっております。

三江線の駅数は35駅で34区間ですが、駅に停車したことを無意識にスルーして撮影を続けた駅が2駅ありまして32本の動画群となりました。

JR三江線の動画は既にありますが、それらは車両前面から撮影したもので運転士の視線に近いものです。本動画は客席から撮影したもので乗客目線の動画となっております。三江線が江川に沿って走っていることがよく分かると思います。カメラは手持ちのため、常に揺れておりますが。朝4時起きでしたので途中で居眠りしかけてカメラが大きく揺れるシーンもあります。

明け方に朝日に向かって江川を遡っていきますので、序盤では強い逆光となります。撮影したSX130ISはCCD機ですのでスミアがしばしば発生します。

江津駅~三次駅:
SX130IS:1280*720(30fps)
・【車窓の風景】JR三江線 その1:江津駅~江津本町駅 2016/08/25
https://youtu.be/xdLqO0-b1lo
・【車窓の風景】JR三江線 その2:江津本町駅~千金駅 2016/08/25
https://youtu.be/SsfFM8AmME0
・【車窓の風景】JR三江線 その3:千金駅~川平駅 2016/08/25
https://youtu.be/pzr_55iXuNI
・【車窓の風景】JR三江線 その4:川平駅~川戸駅 2016/08/25
https://youtu.be/hd4B0hvIg-Q
・【車窓の風景】JR三江線 その5:川戸駅~田津駅 2016/08/25
https://youtu.be/qR2klXfxR-w
・【車窓の風景】JR三江線 その6:田津駅~石見川越駅 2016/08/25
https://youtu.be/5Hs-ySTy518
・【車窓の風景】JR三江線 その7:石見川越駅~鹿賀駅 2016/08/25
https://youtu.be/si3ghIj95do
・【車窓の風景】JR三江線 その8:鹿賀駅~因原駅 2016/08/25
https://youtu.be/FnyD4q-CwG4
・【車窓の風景】JR三江線 その9:因原駅~石見川本駅 2016/08/25
https://youtu.be/iVZdQlZJfEI
・【車窓の風景】JR三江線 その10:石見川本駅~木路原駅 2016/08/25
https://youtu.be/JDgw_TohSIk
・【車窓の風景】JR三江線 その11:木路原駅~竹駅 2016/08/25
https://youtu.be/iXfDG75CvUA
・【車窓の風景】JR三江線 その12:竹駅~乙原駅 2016/08/25
https://youtu.be/fky9HUB2qOc
・【車窓の風景】JR三江線 その13:乙原駅~石見簗瀬駅 2016/08/25
https://youtu.be/2yZESpvuxTI
・【車窓の風景】JR三江線 その14:石見簗瀬駅~明塚駅 2016/08/25
https://youtu.be/BIPGNABM25Y
・【車窓の風景】JR三江線 その15:明塚駅~粕淵駅 2016/08/25
https://youtu.be/QZkl2z5bcEM
・【車窓の風景】JR三江線 その16:粕淵駅~浜原駅 2016/08/25
https://youtu.be/cCW1sy8jOXI

CANON Powershot G16:1280*720(30fps)
・【車窓の風景】JR三江線 その17:浜原駅~沢谷駅 2016/08/25
https://youtu.be/06jk5XBJbTg
・【車窓の風景】JR三江線 その18:沢谷駅~潮駅 2016/08/25
https://youtu.be/GQv330yBSCs
・【車窓の風景】JR三江線 その19:潮駅~石見松原駅 2016/08/25
https://youtu.be/b8HA4t8tahI
・【車窓の風景】JR三江線 その20:石見松原駅~石見都賀駅 2016/08/25
https://youtu.be/1KWyS4UlLrQ
・【車窓の風景】JR三江線 その21:石見都賀駅~宇津井駅 2016/08/25
https://youtu.be/rGcsyQ8_Gro
・【車窓の風景】JR三江線 その22:宇津井駅~伊賀和志駅 2016/08/25
https://youtu.be/zKV9cAY5vm4
・【車窓の風景】JR三江線 その23:伊賀和志駅~口羽駅 2016/08/25
https://youtu.be/xJftyNJTsXs
・【車窓の風景】JR三江線 その24:口羽駅~江平駅 2016/08/25
https://youtu.be/pa9eFWsgLyU
・【車窓の風景】JR三江線 その25:江平駅~作木口駅 2016/08/25
https://youtu.be/CmyFT-1OcfQ
・【車窓の風景】JR三江線 その26:作木口駅~香淀駅 2016/08/25
https://youtu.be/fpai-Ge4pwo
・【車窓の風景】JR三江線 その27:香淀駅~式敷駅 2016/08/25
https://youtu.be/3FEOFo6WnUg
・【車窓の風景】JR三江線 その28:式敷駅~信木駅~所木駅~船佐駅 2016/08/25
https://youtu.be/3ge47TsIzgk
・【車窓の風景】JR三江線 その29:船佐駅~長谷駅 2016/08/25
https://youtu.be/vdK-ruR8WQQ
・【車窓の風景】JR三江線 その30:長谷駅~粟屋駅 2016/08/25
https://youtu.be/795XtiKJK9g
・【車窓の風景】JR三江線 その31:粟屋駅~尾関山駅 2016/08/25
https://youtu.be/NBCA61ndaZg
・【車窓の風景】JR三江線 その32:尾関山駅~三次駅 2016/08/25
https://youtu.be/bd3r3VWFOuk

撮影機材はCANON Powershot SX130ISとPowershot G16です。いずれも720PのHD動画となっております。4Kテレビでもおそらくアップコンバートされるはずですので、視聴に差し支えないとは考えております。

SX130ISの動画はMOV形式で10分制限がありました。そのことを知らないまま撮影に臨んだので途中で途切れてしまった動画があります。またSX130ISは単3電池機でエネループを何本か持ち込んで交換しながら撮影する予定だったのですが、案に相違して電池がへたっていたため「これは駄目だ」となって急遽予備機としていたG16に交替することになりました。

G16は1080P 60fpsで撮影可能な当時としては優秀な機材だったのですが、後に残すにはできるだけ高い解像度で撮影しておくという鉄則を外してしまいました。

データを確認すると、MOVよりMP4の方が圧縮率が高くデータ量が小さかったです。当時既にMP4はパソコンで扱いやすい認識はあったようですが、SX130ISの動画がMOV形式という認識はありませんでした。MP4形式で撮れると勘違いしていたようです。

ちなみにMP4形式には30分もしくは4GBまでという制限があります。60fpsだと27分くらいで4GBに達してしまうようです。三江線の駅間は一部を除いて10分もかかりませんからMP4なら余裕でした。

当時のG16の認識は明るいレンズと裏面照射式CMOSを積んだ写真機でした。動画機として使えると認識していなかったのです。反省点です。

アップロードが2023年年末から2024年年始にかけてとなった理由ですが、撮影当時、自宅の回線がADSLでハイビジョン動画をアップロードすると時間がかかり現実的でないと断念しました(※とはいえ投稿動画一覧を確認するとSX130ISで撮った動画もアップロードされていましたが)。光回線になったのは2021年11月下旬になってからです。

また、そうしている内にデータをバックアップしていた外づけHDDが満杯になり、引継ぎしないまま次のHDDに移行して埋もれてしまいました。2023年10月にパソコンが故障したのをきっかけにHDDの中身を整理し、写真・動画のデータを一元化しました。それでようやく眠っていた過去の資産をアップロードすることが可能となりました。

という訳で、今では快適にハイビジョン動画をアップロードできるようにはなりました。

三次駅に到着した後は、次の石見川本行きに乗りました。石見川本駅で下車して町内で一時間半ほど時間を潰しました。それから江津駅に戻り、快速列車で浜田に戻った次第です。

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これも石見のコンテンツ

YouTubeにJR三江線の車窓の風景の動画をアップロードし終えた。三江線の駅は35駅で34区間だが、駅に停車したことを意識せずそのまま撮影した駅が二駅あったので全部で32動画となった。これも僕なりの石見のコンテンツである。

その1(江津駅発)→ https://youtu.be/xdLqO0-b1lo

残念ながらHD画質であるが、24インチ程度のFHDモニターなら全画面表示しても問題ないし、4Kテレビならアップコンバート機能があるだろう。世の動画配信サービスの多くがHD画質だし。

YouTubeには2009年9月頃から投稿をはじめて現在まで92件の動画をアップロードしている。YouTuberではないが案外数を投稿している。そのほとんどは車窓の風景動画と鳥の雛が被写体である。また、ほとんど無編集で撮って出しの動画ファイルをアップロードしている。

目標は1動画あたり400アクセスくらいである。他所の動画だと19万PVくらいあるものも存在するが、遅れてきた動画にそんなに需要はないだろう。

撮り鉄ではないし乗り鉄でもないが、たまに乗り撮り鉄になるといったところだろうか。

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2024年1月 2日 (火)

橘樹神社で新春神楽を鑑賞 二日目

横浜市天王町の橘神社に行く。加藤社中の新春神楽二日目を鑑賞する。元日比べて今日は境内は割と空いていた。

11時前に入って今日は時間通り来られたと思ったら、巫女舞を見逃した。

境内で獅子舞が舞われる。頭を噛んでもらう。
橘樹神社・獅子舞

「底筒式三番」が上演される。黒尉が登場し、扇二枚による華麗な舞を披露する。それから三番叟と芸者さんが登場し新年を寿ぐ。神楽は仮面劇なので肖像権的には特に問題ないはずだが、芸者さんは肖像権に引っかかるかもしれないのでほとんど撮影しなかった。目に焼きつけるだけとする。
「底筒式三番」黒尉
「底筒式三番」三番叟

それから昼の休憩となる。食事に行けばよかったのだが、商店街は今日も閉まっているかなと思っていかなかった。天王町には家系ラーメンの店があって、家系ラーメンも次郎系ラーメンも食べたことがないので一度行ってみたいと思っていたのだが、帰り際に確認したところ、今日は開いてなかった。駅前の松屋は開いていた。

空いた時間で拝殿の軒下に座り電子書籍を読む。小雨がポツポツとする天気だったのだが、昼頃から降り始めた。折畳み傘は携行しているのだけど、軒下で雨宿りする。

読書自体は進んだのだが、寒さはいかんともし難かった。昨日は日の差す場所だと暖かったのだが、今日は風こそないものの冷えた。気づいた家元が楽屋に入れてくださった。楽屋の中に入るのは初めて。ストーブに当たる。トイレにも行けた。

ちなみに芸者さんの写真を撮ってもよいか確認すると「いいですよ」とのこと。ただ、ブログやSNSにはアップロードしないでおく。

午後からは「三崎遊漁」が上演された。「敬国愛国」以前はこの演目が上演されていたとのこと。恵比寿さまが登場し、鯛を釣る。それからモドキが釣りをして様々なものを釣った後、芸者さんが演じる凧が釣れる。本来は両面(※両面舞)が釣れるのだそうだが、正月にちなんだのだろう。凧が床に膝をついて背をのけ反らせる所作が魅力的に感じる。
「三崎遊漁」恵比寿さま
「三崎遊漁」もどき
「三崎遊漁」凧

この後、再び楽屋に入れてもらう。

最後の演目はたぬき。漢字で表記するのかしないのかは分からない。芸者さんの芸だろう。家元の奥様扮する登場人物が狸退治をするという内容。タヌキは化かす動物だが、そこから「化ける」となって縁起のいい出し物となっている。

ライブパフォーマンスは見終わった後に見に来て良かったとなるのがいい。

<追記>

「底筒式三番」の黒尉の二枚扇舞は「神楽×芸者」と今回の神楽殿でのものと二度見たが印象が違った。港北公会堂の舞台だと照明で衣装や扇が映えるというメリットはある。神楽殿だと蛍光灯だけなので、素の状態で見ているのに近い。

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2024年1月 1日 (月)

橘樹神社で新春神楽を鑑賞

天王町の橘樹神社に行く。加藤社中の新春神楽を鑑賞する。神社で神楽を見るのは久しぶり。
まず「天孫降臨」が上演される。
天孫降臨
最初に猿田彦命が登場するのだけど、なぜか天孫降臨と認識できなかった。

休憩時間中に楽屋に招かれ家元とお話をさせていただく。面を見せていただく。コロナ禍の際に新調されたとのこと。裏面を見せて頂いたが、羽生と銘が入れてあった。代々面を彫っていた家系らしい。
恵比寿と大国面
神楽面の裏面
神楽面の裏面・羽生と刻印が

手にとることを許可される。木彫り面の重さはそれほど重くないのではと感じた。僕自身は審美眼がないので面の良しあしは分からないが、鈿女の面は光の加減で印象が変わると感じた。面に詳しい人は裏面を重視する。

三番叟は端正な顔立ちのが好きといったところ、三番叟は案山子の神なのだと教えて頂く。何でも知っている神さま。
ニニギ命の面は塗り替えたらしい。眉の処理が良いとのこと。

加藤社中には広島出身の方がいらっしゃるそうで会話を交わす。「大蛇」が好きだったそうだ。広島の神楽が好きだった流れで現在加藤社中に所属しているとのこと。

家元曰く、洗練され過ぎてもいけない、土着的なものもの残さないととのこと。その匙加減は永遠に模索することになるとのこと。

獅子舞

午後からは「敬神愛国」が上演された。恵比寿さまが鯛を釣るめでたい内容。
敬神愛国
家元によると、江戸時代は「三崎遊漁」が上演されていたのが「敬神愛国」に変わったとのこと。

モドキがアイタタタ……となる場面を撮りたいのだけど、そうなると常時カメラを構えていなくてはならなくなる。一眼レフのときはレンズを通した光を素通しで見ていたので気にならなかったのだけど、ライブヴューだとセンサーで受光した光をディスプレイに表示する形になるので多少違和感がある。一眼レフかミラーレスかの論争はAI被写体認識/追尾でほぼ決着がついたが、やはり光学ファインダーの自然な見え方には依然として魅力がある。

午後からは駐車場に車の出入りが多かったので、後方から鑑賞する。後で写真を確認すると、手ぶれ写真が少し増えた。今回撮影に使ったのはパナソニックTX1。換算25-250㎜のズームレンズだが、舞台撮影の際は便利ズームより望遠レンズの方が扱いやすいように思う。

明日は芸者さんが登場するとのこと。

上演終了後、神社に参拝する。元日ということもあって参拝客が多く、ずらっと列をなしていた。並んだのだが、待っていて「あれ、ふらつくかな」と何回か感じた。

橘樹神社の参拝客

家元に「ブログで凄く辛口に書く」と指摘された。ここのところ広島の神楽はボロカスに書いているが、関東の里神楽では何か変なこと書いたっけと憶えがない……はずである。

昼間の神楽は中々人が集まらない。お囃子の音がして仮面をつけた登場人物が舞っているのだから子供は立ち止まる。家族も立ち止まる。しかし、そこで最後まで見ようとはならないのである。なぜそうなるのかよく分からない。
神楽を見物する人々
これは観客が見ている事例である。演目によって人の入りが異なるのである。神楽殿の前のスペースは駐車場となっていて、元日なので車の出入りが多かったのである。


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あけましておめでとうございます 2024.01

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

今年はとりあえずJR三江線の動画を全部上げるところからスタートしようと思っています。全部で34動画あります。

それから『神楽と文芸(総論)』の改稿を目標に仕込み作業に取り掛かりたいと考えています。ペーパーバックを発刊してFIXしたつもりだったのですが、その後に読んだ書籍・論文等で改稿する余地が生じたと感じました。

電子書籍版は随時改稿できるのですが、ペーパーバックの方は代理店を通している関係もあって出版し直しとなります。なので安直には更新できないのです。

二月には横浜元町に岳神楽の公演を見にいく予定です。既にチケットは入手していますが、関東以外の神楽を見る初のチャンスですので不測の事態で逃さないように注意したいところです。

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