昔話から物語一般へ――クロード・ブレモン「物語のメッセージ」
クロード・ブレモン「物語のメッセージ」(阪上脩/訳, 審美社)を読む。100ページ程の本で「物語のメッセージ」「物語り可能なものの論理」の二篇が収録されている。
ロシアのプロップの物語の形態論を受けた論考で、プロップがロシアの魔法昔話を対象にしていたのに対し、ブレモンは物語一般に拡張しようと試みている。物語の機能の繋がり(シークエンス)を複線化させて分析を試みている。シークエンスを複線化させると、メインストーリーとサブストーリーを分解して論じることが可能になる。
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