読み下しで負荷がかかる――中本真人「宮廷御神楽芸能史」
中本真人「宮廷御神楽芸能史」を読む。見た目から300ページもないなとたかをくくっていたら400ページ以上あった。良い紙を使っているのだろう。
宮中の御神楽についての論考。特に石清水八幡宮や鶴岡八幡宮の御神楽にページを割いている。また地下召人、近衛召人といった楽人についても多氏について詳細に論じられている。できれば多氏の系図が欲しかったが。
本書の元は博士論文であり、史料は返り点が打たれているものの原文のままで引用されている。何とか読み下せなくもなかったが、意味は頭に入ってこない、そういう意味で読解力が低いと思わされた。
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