ウルトラナショナリズム――丸山眞男「超国家主義の論理と心理 他八篇」
丸山眞男「超国家主義の論理と心理 他八篇」を読む。600ページを越える大著なので読了までに時間がかかった。といっても本文は400ページ程だが。注釈は1ページに一つの配分。
日本型ファシズムについては同時代人であることもあって記述が詳細で、勉強になった。
本書に収録された論文は1950年代頃までに書かれたものなので仕方ないが、共産主義に対しては甘い感じがする。
日本の場合、歴史的に権威と権力を分けることでバランスを取っていたと思うが、明治政府の樹立で権威と権力が一体化してしまった。それが一方では無責任体制を生み暴走していったと考えられる。
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