聖書の神は預言者の無意識ではないか――ジョン・ヒック『宗教と理性をめぐる対話』
ジョン・ヒック『宗教と理性をめぐる対話』(間瀬啓允/訳)を読む。南雲功先生に送っていただいたもの。神の存在について肯定/否定する立場の論者が対話するという内容。
記述自体は平易だが、内容は深いので到底理解したとは言えない(哲学については、理性・悟性・感性からやり直すレベル)。日本人には書けない/書かない本だという印象。
一神教の神とは、聖書の原典に当たったことはないし、著者も言及を避けているが、元を辿れば預言者の無意識が宇宙の究極原理を自称するまでに肥大化したものなのかなと考える。
個人的には地元の神社のローカルな神さま(ご先祖さま)が好きである。仏教徒(臨済宗)であるので、いずれ鈴木大拙の本を読んでみたいとも思っている。
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