絶妙な難しさ――ヴィゴツキー「芸術心理学」
ヴィゴツキー「芸術心理学」を読む。主に取り上げられているのは詩、寓話、小説、戯曲といった文芸である。記述自体は難しくないのだが、抽象的議論に終始するので、分かりそうで分からない絶妙な塩梅だった。
第一章:芸術の心理学的問題
第二章:認識としての芸術
第三章:手法としての芸術
第四章:芸術と精神分析
第五章:寓話の分析
第六章:「かすかな毒」・総合
第七章:『やわらかな息づかい』
第八章:デンマークの王子、ハムレットの悲劇
第九章:カタルシスとしての芸術
第十章:芸術心理学
第十一章:芸術と生活
小説「やわらかな息づかい」は結末を知らないままで読みたかった。
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