脳には糖分が必要――外山滋比古「思考の整理学」
外山滋比古「思考の整理学」を読む。発想にはアイデアを寝かせる、熟成させる時間が必要だと述べられている。また、寝て起きた後の朝の思考が自動的に整理され効果的であるとある。また、思いついたことを積極的にメモに取り、更にそれを選んでノートに移していくことが述べられている。これはコンピューターが発達した今日ではクラウドに保存する方向性になっている。いずれももっともだと思うが、朝食抜きで考えるのはいかがなものか。脳が働くには糖分が必要である。
本書が出版された時期はパソコンが登場して事務の電算化がはじまった時代である。現代の我々はいずれAIに仕事を奪われると言われており、その点でも創造的な発想力が求められるのである。
……このところ発想法に関する本をチェックしている。現在、昔話のモチーフ分析に取り組んでおり、発想の飛躍を渇望しているのである。でも、何年か寝かさないと駄目かもしれないし、それでも何もないかもしれない。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 翻訳ものに比べれば――柄谷行人「マルクスその可能性の中心」(2023.03.18)
- 家事は不払い労働――上野千鶴子『家父長制と資本制――マルクス主義フェミニズムの地平』(2023.03.10)
- 推敲を終える(2023.03.04)
- Amazon Kindleストアで電子書籍の販売を開始しました。(2023.03.01)
- 盛りだくさん――高田明典「物語構造分析の理論と技法 CM・アニメ・コミック分析を例として」(2023.02.28)