メタフィクションが好きな批評家
このところ批評家・東浩紀の評論集を読んでいる。僕は作家買いする傾向があるので気に入ったというところだろう。彼の主著である「存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて」はまだ読んでいない。電子書籍化されていないのが主な理由だが、フランス現代思想についての博士論文なので難解だろうという苦手意識もある。
東氏はサブカルチャーの評論家でもあったのだけど、メタフィクション的な構成の作品を好む傾向にある。なので、その観点からいうと見落とされた作品も多々ある。
現在は社会思想に軸足を移したようだ。これは東日本大震災の影響が大きいだろう。東日本大震災の影響でゼロ年代的な思考形態が修正を余儀なくされたからだ。ただ、具体的な内容は知らないが、何らかのトラブルで現在はTwitterのアカウントを削除してしまったようだ。
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