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2022年7月12日 (火)

個人的には紙の本と電子書籍に差を感じない――大山賢太郎「デジタル読書のすすめ:深層読書があなたの脳を拡張する」

大山賢太郎「デジタル読書のすすめ:深層読書があなたの脳を拡張する」を読む。電子書籍だとハイライトした部分をクラウドにシームレスに保存できる。そうして溜まった知識群を外部脳とし、そこから発想の飛躍を得るというものである。従来あったKJ法といった発想法では紙ベースなため手間が多く、実際には手をつけられないとしており、デジタル化された情報で深層読書を行うことのメリットを説いている。

直感やひらめきは感性と直結しており、無意識との関連性が強い。本書では無意識のレベルを外部脳として可視化することで発想を容易にさせると主張している。

例として挙げられているのがEvernoteで、クラウドに一括保存でき、検索性も高いとしている。現代的なツールである。

ソクラテスは口承を重視し、紙の文化に懐疑的だったというのが本書を読んで得られたトリビア。弟子のプラトンが紙に書き残すことでソクラテスの哲学は後世まで残ったとのこと。

僕自身は老眼になったこともあり、紙の本と電子書籍の読書にそれほど差異を感じていない。適当にペラペラとめくって遊ぶことなどはできないが。

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