政治的無意識を探る――東浩紀「一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル」
東浩紀「一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル」を読む。ルソーが提唱した政治的な概念である一般意志には全体主義に繋がる欠点があるとして、現在の情報技術の進展を考慮に入れつつ一般意志2.0を提唱する。
一般意志2.0とはグーグル民主主義、ツイッター民主主義と言えるかもしれない。現在では膨大な個人情報が集積されている。それらを民衆の言わば無意識と見なし、政治へフィードバックすることを想定するのである。それは理性による熟議の限界を指摘するものでもある。
とはいえ、グーグルもツイッターもスパムとの戦いの歴史である。例えばタグクラウドからデータを読むとしても、それ自体はそれほど重要な指標とはなり得ないと思う。
また、現在のツイッターは自由に書ける訳ではない。ツイートの内容によってはアカウントを凍結されることもあり得る。
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