二十代の頃の仕事――東浩紀「郵便的不安たちβ」
東浩紀「郵便的不安たちβ」を読む。著者の90年代の評論をまとめたもの。二十代の頃の仕事となる訳だが、この時点で東氏はメタフィクショナルな構造というか仕掛けを好んでいる。また、サブカル評論の世界に足を踏み入れるきっかけはエヴァンゲリオンだったことが明らかとなる。やっぱりエヴァですかといった感想。セカイ系の到来を予知した様な記述もある。近年の東氏はサブカル評論を止め、政治思想的なものに軸足を移しているが、一貫性はあるのだということが分かる。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- アナーキー 上野千鶴子「近代家族の成立と終焉」(2023.03.27)
- 翻訳ものに比べれば――柄谷行人「マルクスその可能性の中心」(2023.03.18)
- 家事は不払い労働――上野千鶴子『家父長制と資本制――マルクス主義フェミニズムの地平』(2023.03.10)
- 推敲を終える(2023.03.04)
- Amazon Kindleストアで電子書籍の販売を開始しました。(2023.03.01)