グランドセオリー的スケール感――松村一男『神話学入門』
松村一男「神話学入門」を読む。神話学は言語学との関連性が大きくグランドセオリー的なスケール感がある。本書では19世紀と20世紀の神話学者、マックス・ミューラー、フレイザー、デュメジル、レヴィ=ストロース、エリアーデ、キャンベルの6人を取り上げる。19世紀の神話学の背景には比較言語学や進化論がある。一方で二十世紀に入ると、精神分析や構造言語学が理論的支柱となってくる。読みたかったのはバナナ型とかハイヌウェレ型といったタイプ別の分類だったのだけど、学説史という点で興味深かった。
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