ニューアカの嚆矢――浅田彰「構造と力」
浅田彰「構造と力 記号論を越えて」を読む。ニューアカデミズムの嚆矢となった本。学生の頃から三十年以上経過してようやく読んだが、僕のレベルではよく分からなかった。チャート式で例えると青チャートだろうか。馴染みのないカタカナ語が頻出するので、できれば電子書籍版で読みたかった。フォントも小さいし。浅田氏が二十代でこれを書いたというのは驚異的だが、その後、氏が思想家として大成したかというと、そうでもないようで。
今になって思うと、浅田氏はなぜ大学院で経済学の道を選んだのだろう。明らかに哲学に興味を持ち、適性もある。経済学と哲学を両立させることは困難だったろう。実際、氏は母校の京大では出世していない。
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