瞳舞う!――佐藤両々「カグラ舞う!」2巻
佐藤両々「カグラ舞う!」2巻を読む。介護施設での「岩戸」と虫送りがテーマになる。岩戸で神楽は天照大神役を演じる。神楽舞うである。虫送りでは神楽はチャンチキ(手打鉦)を担当。岩戸は神楽の基本、チャンチキは一見地味な存在だけど、神楽のリズムを身体にたたき込むという意味がある。長期的な視点で神楽を育成するという作者の姿勢がうかがえる。
瞳というキャラがいて面をつけるとポジティブな性格になるのだけど、受け身な神楽より瞳の方が動かしやすいのかもしれない、後半では瞳舞う!と化している。
ちなみに岩戸は旧舞、虫送りの演目は新舞と分かれている。神楽部は両対応なようだ。
なお、コラムで塵輪を疫神と解釈しているが、石見神楽/芸北神楽での疫神退治は「鍾馗」という演目になる。塵輪は異敵防御という面が強い。
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