アウトライン・プロセッサ活用術――千葉雅也/他「ライティングの哲学 書けない悩やみのための執筆論」
本書はアウトライナー(アウトライン・プロセッサ)を利用して文章を書く術についての座談会がメインコンテンツである。著者の方たちはMac使いの様だ。僕はWindowsだが秀丸エディタを使っている。秀丸エディタの優れた点はアウトライン機能とGREPが使えることにある。GREPを使うと以前書いたものが探しやすい。
書ける人でも白紙のWord画面を前にして脂汗を流すことがあるということで、執筆の前段階でメモを活用するなどして中間テキストを生成、如何にして執筆の流れに持っていくかという試行錯誤というところか。
中間テキストの実例が示されているので分かり易いと思う。
著者たちが実際の執筆に当たって使うソフト、アプリ、WEBサービスは時間と共に変わっていく。これも試行錯誤の結果である。
書きたいことを整理するには、佐藤郁哉「質的データ分析法 原理・方法・実践」なども合わせて読むと面白いかもしれない。高価なqdaソフトを使わずとも表計算ソフトで代用できる。
僕自身は一つの原稿に対し、メモ、本文、ボツと三つのファイルを作成する。ボツは書き直した以前の内容をコピペしておくもの。実際に読み返したことがあるかと言われるとないのだが。メモは箇条書きにする。アウトライン機能を使わない原始的な方法である。本文は特定の記号を使ってアウトライン表示させている。
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