放送大学の教材――宮田登「民俗学」
宮田登「民俗学」(講談社学術文庫)電子書籍版を読む。これまで神楽関連本や口承文芸の本は読んできたが、本体である民俗学についてまとまった書物を読むのは初めてである。なんでも放送大学の教材として利用されたものだそうである。
1. 民俗学の成立と発達
2. 日本民俗学の先達たち
3. 常民と常民性
4. ハレとケそしてケガレ
5. ムラとイエ
6. 稲作と畑作
7. 山民と海民
8. 女性と子供
9. 老人の文化
10. 交際と贈答
11. 盆と正月
12. カミとヒト
13. 妖怪と幽霊
14. 仏教と民俗
15.都市の民俗
といった章立てである。
学生の頃から民俗学にはさほど魅力を感じていなかった。ハレとケといった概念は法社会学の講義で聴いたが、その程度である。高校生のときに模試で柳田国男の文章が出題されたことがあり、面白いと思ったが、それ以上は追及しなかった。
神楽や口承文芸はいわば民俗学の周縁分野なのだけど、このことに気づいていたら、民俗学を見る目が違っていただろう。
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