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2020年8月29日 (土)

当時は気づかずにスルーしていた

パソコンのフォルダを眺めていて、足立重和「ノスタルジーを通じた伝統文化の継承―岐阜県郡上八幡市八幡町の郡上おどりの事例から―」というPDFがあるのに気づく。ネットサーフィンしていたときに目を留めたものであり、ファイルのプロパティを見ると、2014年に保存したものらしい。

この論文に文化構成主義というキーワードが登場するのだ。つまり構築主義である。僕が構築主義という言葉を意識したのは2018年くらいだから、その4年前に目にしていたことになる。PDFファイルをローカルに保存したのだから、何か思うことがあったに違いない。しかし、そのときの僕は文化構成主義という言葉を遡って調べることをしなかったらしい。興味を覚えつつもスルーしてしまっているのだ。

著者は構築主義と観光との関わりで、観光化された伝統文化は再構築された伝統として虚構であると皮肉っている。そして観光に携わる地域住民の主体性の発揮についても懐疑的な見方をしているところが特徴である。

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