紫の上、亡くなる――日本古典文庫「源氏物語」「御法」
日本古典文庫「源氏物語」「御法」を読む。紫夫人(紫の上)は大病以来病身になっていた。紫夫人亡き後この世にいるのは悲しいことだと六条院(源氏)は心痛していた。紫夫人は出家したいと望むが、六条院が反対していた。六条院自身も出家を望んでいたが、夫婦揃って出家すると、病身の紫夫人と離れ離れとなってしまう心配があった。願はたしで千部の法華経の供養を紫夫人主催で催す。法会は盛大に催されたが、余命の少ない紫夫人は悲しかった。宴に参加した花散里に紫夫人は歌を送る。夏になると暑気のため紫夫人は苦しんだ。衰弱が酷い。六条院は中宮(明石の姫君)を二条院に退出させる。明石夫人(明石の君)も見舞う。孫である三の宮(匂宮)の顔を見てその将来の姿を見られないのを悲しむ。秋になると紫夫人の病状は一進一退だった。六条院は千年を過ごす方法はないものかと考える。誦経をさせていたが、夫人の病状が悪化し、遂にこと切れる。六条院はこうなった以上、髪を切って出家した形にしようと考えたが、大将(夕霧)はいかがなものかと反対する。大将は垣間見た紫夫人の姿に惹かれていたのだが、今こうしてこと切れた夫人の姿を見たいと思う。女王(紫の上)の遺骸は納棺された。六条院は出家を考えるが、夫人を亡くした悲しみで出家したことになるので、当分はこのままで悲しみをしのぐ他ないと考える。六条院は過去に無い大きな悲しみを体験していた。太政大臣(頭中将)が見舞いの手紙を送る。紫夫人は瑕の無い玉のような善良な人だったので悲しむ者は多かった。女王に仕えていた女房たちの中でも尼になるものがいた。冷泉院の后の宮(秋好中宮)も手紙を送ってよこした。六条院は最愛の人を奪われ、この世に執着がなくなったが、未だ人聞きを気にして出家を躊躇していた。四十九日が来た。大将が主となって世話をした。
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