養父以上の心情を打ち明ける――日本古典文庫「源氏物語」「胡蝶」
日本古典文庫「源氏物語」「胡蝶」を読む。三月の花盛りの日、光源氏は六条院で船楽を催す。玉鬘が現れて以降、求婚者が絶えなかった。夕霧(源中将)は玉鬘と親しく話すようになっていた。内大臣(頭中将)の息子たちも自分たちの姉であるとは知らずに求婚していた。源氏は玉鬘に送られた恋文を読んで細々と教え諭す。源氏はそれとなく恋心を打ち明ける。玉鬘は何と答えてよいか分からない。紫の上はそのことを知って嫉妬する。その後、源氏はついに本心を明かす。玉鬘は己の薄幸さに煩悶するのだった……という内容。
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