与謝野訳で――日本古典文庫「源氏物語」「桐壺」
河出書房新社の日本古典文庫の「源氏物語」(与謝野晶子訳)を読み始める。まずは「桐壺」から。美しく心も穏やかである桐壺の更衣は帝の寵愛を一身に集めるが他の女御たちの嫉妬心を引き付けてしまう。後ろ盾の無い桐壺の更衣は心身を消耗し……といった粗筋。やがて成人した光源氏は藤壺と引き離されてしまう。
……光の君は母の面影がある藤壺の女御の美しさを最上のものと思い、葵の上には関心がない。
「源氏物語」は高校生のとき田辺聖子のものを読んだことがあるが、全訳ではなかった。粗筋を把握するのにはよかったと思っている。それから三十年以上が経過して、ようやくまた源氏に手をつけるところまで来た。原文をいつか読みたいと思ったことがあるが、それは手にあまるので現代語訳で妥協する。
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