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2019年12月24日 (火)

東北と南アルプスの神楽――久保田裕道「神楽の芸能民俗的研究」

久保田裕道「神楽の芸能民俗的研究」を読み終える。東北の山伏神楽(早池峰神楽)と南アルプス周辺(天竜川、大井川、安倍川流域)の湯立神楽についての研究書。

芸能民俗と民俗芸能とは逆さまの用語を使っている。柳田国男が芸能を民俗として取り扱わなかったこととも関連しているようだ(折口信夫に任せたとも解釈できるが)。

早池峰神楽については大償神楽と岳神楽とが交替で冬場に巡業していたとする。冬場は炭焼きをしていたが、炭焼きより実入りがよいのだとか。

南アルプスの鬼は出雲流神楽の鬼が悪役であるのに対し、そうではなくマレビト的性格を持つとする。反閇を踏んで大地を鎮めたりもするのだ。

また、南アルプス圏の神楽の共通要素として、願果たし、神送り、御霊信仰等を挙げている。

著者は僕より三歳年上のほぼ同世代の人。この本はもともと博士論文として書かれたものだったとのこと。

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