大豆戸町の八杉神社の奉納神楽を鑑賞
8月31日と9月1日に催された大豆戸町の八杉神社における加藤社中の奉納神楽を鑑賞してきた。
(一日目)
JR菊名駅から徒歩10分、大豆戸町の八杉神社の奉納神楽を鑑賞しに行く。加藤社中。「天孫降臨」「巫女舞」「棒縛り」「熊襲征伐」の四演目が上演された。途中にお囃子や獅子舞を挟む。天気は晴れだったが木陰があったので左程暑い思いはしなかった。
加藤社中・天孫降臨
加藤社中・巫女舞
加藤社中・棒縛り
加藤社中・熊襲征伐
加藤社中・連獅子
お囃子で高齢の方が締め太鼓を叩いていたので誰だろうと思っていたら、師匠筋の方だそうで90歳を超える年齢の方だった。自分では中々立ち上がれないくらい足腰は弱っているのだが、芸は身体に刻まれているのだ。
「棒縛り」は狂言や歌舞伎で演じられるものを神楽化したとのこと。酒をくすねる者がいるので主が太郎冠者に次郎冠者を見張る様命じるのだが……という内容。実は太郎冠者も次郎冠者も酒をくすねていたという結末が楽しい。「熊襲征伐」は川上武の手下のモドキ二人のの舞が楽しかった。途中からドリフの「威勢のいい風呂屋」コントみたいな展開になる。モドキの一人は女性が演じているようだ。ヤマトタケルは巫女舞を演じた児童だったと思う。直面で演じた。
神楽終了後、明日のリハーサルということでフラダンスが私服姿で上演された。のんびりとしていている。その後は小学生のダンス。最近の小学生は自分たちの時代と違って高度なダンスを踊るのだなという印象。虫の乱入で隊列が乱れる。
昼間は観客がいなくて、実は親子連れは大勢来ていたのだけど、皆、消防車を模した電動カートに乗って満足して帰ってしまっていた。やはり夜になってからでないと観客が集まらないようだ。実は価値のある伝統芸能が昼間から演じられているということが案外知られていないのだろうか。音響の搬入が一時間遅れたのことで予定されていた「敬神愛国」は舞われなかった。
特に動き回っていた訳ではないのだけど、帰宅の路につくと疲労感があった。立っている時間の方が長かったからだろう。
(二日目)
大豆戸町の八杉神社の奉納神楽二日目。ちなみに八杉の杉は杉山神社だとのこと。「三番叟」「巫女舞」「神剣幽助」「巫女舞」「菩比の上使」「天の返し矢」が演じられる。「神剣幽助」は帝から刀を打つよう命じられたが相方がいない三条宗光が稲荷大神の助力を得て名刀・小狐丸を打つという内容。能の「小鍛冶」が元らしい。
加藤社中・三番叟
加藤社中・巫女舞
加藤社中・神剣幽助
加藤社中・菩比の上使
加藤社中・天の返し矢
加藤社中・大黒様の福撒き
「菩比の上使」は六月に橘樹神社の例大祭で見たが、写真に撮ると、最後の呆然とした天菩比の表情が異なっていた。「天の返し矢」は昨年、相模原の亀ヶ池八幡宮で見たが、最後の返し矢の命中位置が異なっており、同じ演目でも印象が違うのだなという印象。最後は大黒様が福を撒いて終了となった。
モドキが主人を探していない。そうだ、先に屋敷に帰っているのに違いないというのは一つの様式なのだと気づく。
神楽終了後は演芸大会となった。まず加藤社中の巫女舞から始まって、小学生のジャズダンス、フラダンス、日本舞踊、カラオケなどが演じられる。
カメラで撮影していたら、氏子の方にビールを御馳走になる。体力ありますね、とのこと。体力は無いが、今回はキレートレモンが効いたのかもしれない。クエン酸の補給にいいのだ。
今回も日中は観客がいなくて、神楽が終わる六時半頃から観客が集まりだした。神楽に興味を示す子もいたけれど、最後まで見ることはなく帰ってしまった。子供の興味が持続しないのは仕方ないが、親御さんが子供に神楽を見せるという慣習がなく、実にもったいない話である。
島根や広島等神楽が盛んな地域出身の関東在住者も少なくはないし、関東の里神楽に対する潜在的な需要はあるのではないかと思うのだ。
帰りに食べたタンタン麺が辛くて(普通)、食べきれないかと思った。
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