演技も儀礼もパフォーマンス
国会図書館に行く。今回はダブル盛り蕎麦とおにぎりを食す。日本庶民文化史料集成は二冊両方とも借りて「複写」マークのない方を利用すればいいと後で気づく。
シェクナー「パフォーマンス研究」は141Pまで読む。演技と儀式に関する論考。ギリシャ悲劇を手本として発展してきた西洋演劇に対して東洋の演劇を研究することで新風を吹き込もうとしている。
演技も通過儀礼も<私>から<私でないもの>へと円環的に変化していくという点で共通しているとする。演技の場合、円環的にまた元の<私>にクールダウンされるのであるが、通過儀礼の場合は子供から大人の成員として変化を遂げることとなる。
インドのラーマーヤナの劇を大きく取り上げていて、日本の能についても触れられている。ラーマーヤナの劇は数十日にもおよぶ長大な内容を複数の劇場で移動しながら上演するという形式で、数万人もの観客がそれに従って移動するのである。西洋演劇は三幕構成法によって物語のうねりが作られているが、インドの劇はそれとは異なり複数の筋が絡まり合いながら進行していく。
この本、amazonではプレミアム価格となっている。
ちなみにラーマーヤナのヒロインをスィータとしているが、日本ではシータと表記されることが多いようである。「天空の城ラピュタ」のヒロイン・シータのネーミングもラーマーヤナからだろうか。
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