演技も儀礼もパフォーマンス
国会図書館に行く。今回はダブル盛り蕎麦とおにぎりを食す。日本庶民文化史料集成は二冊両方とも借りて「複写」マークのない方を利用すればいいと後で気づく。
シェクナー「パフォーマンス研究」は141Pまで読む。演技と儀式に関する論考。ギリシャ悲劇を手本として発展してきた西洋演劇に対して東洋の演劇を研究することで新風を吹き込もうとしている。
演技も通過儀礼も<私>から<私でないもの>へと円環的に変化していくという点で共通しているとする。演技の場合、円環的にまた元の<私>にクールダウンされるのであるが、通過儀礼の場合は子供から大人の成員として変化を遂げることとなる。
インドのラーマーヤナの劇を大きく取り上げていて、日本の能についても触れられている。ラーマーヤナの劇は数十日にもおよぶ長大な内容を複数の劇場で移動しながら上演するという形式で、数万人もの観客がそれに従って移動するのである。西洋演劇は三幕構成法によって物語のうねりが作られているが、インドの劇はそれとは異なり複数の筋が絡まり合いながら進行していく。
この本、amazonではプレミアム価格となっている。
ちなみにラーマーヤナのヒロインをスィータとしているが、日本ではシータと表記されることが多いようである。「天空の城ラピュタ」のヒロイン・シータのネーミングもラーマーヤナからだろうか。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- ヒューリスティック的挙動多し――山田典一『データ分析に必須の知識・考え方 認知バイアス入門』(2026.02.15)
- Σに慣れることからか――江崎貴裕『指標・特徴量の設計から始めるデータ可視化学入門』(2026.02.14)
- データサイエンスの入門書――江崎貴裕『分析者のためのデータ解釈学入門 データの本質をとらえる技術』(2026.02.13)
- 縁があるならば――『新版 歎異抄 現代語訳付き』(2026.02.03)
- 網羅的だが総花的かも――安藤昭子『才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法』(2026.01.31)
「歴史・地理・民俗」カテゴリの記事
- 芸北神楽の新舞を批評する~私的試論~(2026.02.04)
- 現在でも機能し続けている芸北地方の講組織(2026.01.16)
- 石州浜田藩における神棚降ろし運動――『新編物語藩史』(2025.12.29)
- 隠れた名著か――郡司正勝『地芝居と民俗』(2025.12.26)
- 史料批判がテーマ――松沢裕作『歴史学はこう考える』(2025.09.23)

