厚木市愛甲の熊野神社の奉納神楽を鑑賞 2019.09
厚木市愛甲の熊野神社の奉納神楽を見る。垣澤社中によるもの。夕方5時半ぎりぎりに現地に入る。ちょうどこれから神楽がはじまるところだった。演目は御祝儀三舞、日向之阿波岐原身禊祓(ひゅうがのあわぎはらみそぎはらい)から現れ、天之磐扉の三演目。令和元年にちなんで目出度い演目を選んだとのこと。
御祝儀三舞(寿式二人三番叟付五人囃子・寿獅子舞・大黒舞)は三番叟が二人登場する。禊祓は身を清めたイザナギ命から三貴神が誕生するバージョン。イザナギ命の舞が激しい。天之磐扉は天の岩戸神話を神楽化したもの。この演目はモドキが登場しない。手力男命が見栄を切りまくるのを楽しむ演目だろうか。
垣澤社中・寿式二人三番叟付五人囃子
垣澤社中・寿獅子舞・令和記念「おめでとうございます」
垣澤社中・大黒舞・福銭を撒く大黒様
垣澤社中・御祝儀三舞
垣澤社中・禊祓・身を清めるイザナギ命
垣澤社中・禊祓・禊ぎによって誕生した天照大神・月読命・須佐之男命
垣澤社中・天之磐扉・天鈿女命の舞
垣澤社中・天之磐扉・岩戸をこじ開けた手力男命
垣澤社中・天之磐扉・復活した天照大神
垣澤社中・天之磐扉・見栄を切る手力男命
文教大学の斉藤修平先生によると、天之磐扉は相模原の番田神代神楽とは異なるとのことだったが、お囃子でよく聞こえず。僕自身は大太鼓の叩き方が控えめなくらいしか違いが分からなかった。
今回は夕方からということもあり盛況だった。舞を真似する子供もいた。演目と演目の間は坊中太鼓保存会と上愛甲囃子保存会が合同で囃子を奏して間をつないでいた。次々と太鼓を叩く人が入れ替わっていくのだけれど、太鼓を叩く人は爽快だったろうと思う。
帰りしな、女性に声をかけられる。twitterで写真を投稿している方ですか? と訊かれたのでそうだと答える。SNSがリアルで接点を生むとは思ってもみなかった。いつも楽しみにしているとのことで励みになる。しかし、どうやって僕を識別したのだろう。カメラマンは他に大勢いたし、僕の特徴というと、パナソニックGX7mk2+35-100㎜F2.8を首からぶら下げているくらいか。しかし、twitterでは文字数の制限から使用機材までは書いてないはずだし、以前別の会場でご一緒した方にも見えなかった。謎である。
驚いたのは町田の乗降人数の多さ。相武の国境において交通の要衝だということが分かった。愛甲石田は横浜から案外近い。ただ、小田急線の各駅停車は本厚木までである。愛甲石田駅はその一つ先。急行が停まるので不便な思いはしない。
<追記>
Facebookのアカウントを伝えて相互に承認したのだけど、その女性は学生さんで神楽について卒論を書いているとのことだった。僕自身は卒論を書いたことがなく、原稿用紙100枚くらいのボリュームに圧倒されてしまう。
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