松見町の八幡神社の神楽を見学 2019.08
松見町の八幡神社(JR横浜線大口駅から徒歩10分)に神楽を見にいく。午後一時半頃入る。ネットで調べた情報だと午後二時からだったのだけど、実は午前中からやっていて「山海交易 言いつけの場」を見逃す。
「山海交易」と「天孫降臨」が舞われる。「山海交易」は海幸彦の釣り針が黄金の針であること、豊玉彦(龍神)とワダツミ神が別人格であること、ワダツミ神と赤目鯛とのバトルで黄金の針を取り戻すこと、最後に玉の内一つを海幸彦に授けて仲直りするといったところが原典との相違点。天孫降臨は最後に猿田彦命が舞台を払い清めて神楽終了となった。
横越社中・山海交易:海幸彦と山幸彦
山海交易:釣り針が無いことに気づく海幸彦
山海交易:豊玉姫
山海交易:海幸彦、山幸彦に戦いを挑むも、二つの玉の威力でたじたじとなる
天孫降臨:猿田彦命登場
天孫降臨:モドキと猿田彦命との諍い
天孫降臨:猿田彦命と天鈿女命との連舞
山神の舞:最後に猿田彦命が舞台を払い清めて終了
加藤社中の加藤俊彦さんがいらして声をかけて頂く。加藤社中の女性の方たち、僕の顔を覚えていてくれた。文教大学の斉藤先生を紹介して頂く。観客の中には外国人もいて、米国人で普段は英会話の先生をやっているそうだが、能楽をやっているとのことで普通の日本人より伝統芸能に詳しいことになる。能楽も見ようと思ってるんですけどと言ったら、退屈ですよと言われる。
加藤さんは横越社中の出身だそうで笛と締め太鼓を担当されていた。また佐相社中も横越社中から分かれたとのこと。土師流とあるので聞いてみたら、埼玉県久喜市の鷲宮神社の土師一流催馬楽神楽がこの辺りの神楽の源流とのこと。六角橋囃子も有名らしい。
加藤さんに笛の音が裏返るのはどう呼ぶのですかと聞いてみる。「ひい」「ひき」と聞こえたのだけど、ちょうど囃子が流れていてうまく聞き取れなかった。
例外はあるかもしれないが、五郎王子の神楽は関東の里神楽にはないようだ。すると修験僧が神楽を伝えたという中国地方の神楽とはルーツが異なるのかもしれない。まあ、五行神楽は口上による問答合戦に魅力があるらしいので、黙劇である関東の里神楽とは相性が悪いかもしれない。
真夏の炎天下での開催で熱中症にならないかなと思っていたのだけど、境内には木陰があって案外暑い思いはしなかった。
午後から神楽を観始めたのだけど、最初は観客が少なくて焦る。夕方から人が増え始め、夏祭りらしい雰囲気になった。
今回は神楽を見ている子供がいた。あまり見てなかったような気もするけど、囃子に身を浸すだけでいいと思う。
惜しいのは、演目と演目の間に時間が掛かって、せっかく鑑賞していた観客の人たちが席を立ってしまうことである。演目が始まればまた戻ってくるのだけど、人は入替ってしまう。合間にはお囃子が演奏されたり、獅子舞が演じられたりで退屈はしなかった。
思うに天王町の橘樹神社は境内が細長くて、屋台のあるスペースと神楽殿の間が離れているのが集客面で響いているのかもしれない。
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