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2019年2月 1日 (金)

神楽におけるフロー体験――「フロー理論の展開」

「フロー理論の展開」(今村浩明, 浅川希洋志/編, 世界思想社, 2003)を読み終える。チクセントミハイという学者の提唱した理論を検証した本。ジャンルとしては心理学に相当するのだろうか。社会学とも関連するようなのでよく分からない。

迫俊道「芸北神楽におけるフロー」という論文が収められているので読んだのだけど、芸北神楽に限らず神楽全般についても同じことが言えるのではないかと思う。

フローとは全人格的に「没入」するその状態である。武道の心身合一が典型的事例だが、芸事、スポーツなどが、時には子供や中年女性が事例として挙げられている(※中年女性は専業主婦と職業婦人に分けられ、分析の結果、フロー体験の事例としては馴染まないと結論されているが)。金銭や地位といった外部的報酬によってではなく内発的な動機付けによってフロー状態が求められるとされている。

しかし、この理論、大学生の日常を分析した論文もあったが、フロー状態に入りにくいノン・オートテリックな学生というのは要するに能力の低い学生ということにならないだろうか。

僕自身、没入感を覚えたのは「ドラゴンクエスト」をプレイしていたら、いつの間にか日が落ちて暗くなっていたというときくらいであろうか。どうみてもノン・オートテリックである。

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