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2019年2月 1日 (金)

伊豆の三番叟が詳しい――大石泰夫「芸能の<伝承現場>論」

大石泰夫「芸能の<伝承現場>論 若者たちの民俗的学びの共同体」を読み終える。2007年の本なので現在どうかは分からないが国学院出身で盛岡大学の民俗学の先生の本。橋本裕之氏と同世代のようで、しばしば引用される。

タイトルのように民俗芸能が伝承される場について語った本。そういう意味では民俗芸能を固定した不変のものとは捉えておらず、いわば動態的な様相として描いている。事例としては伊豆の三番叟(人形)に関する記述が豊富。

著者自身の言葉ではないが、民俗芸能は(※切迫した生存感覚に裏打ちされた)執行される儀礼と、見る/見られる関係を前提とした審美的な立場(芸能)との中間に位置するとしている。

※「身体の構築学」(福島真人/編)より

 

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