万博と大蛇
少し前の話だが、2025年の大阪万博が正式に決定した。前の大阪万博のとき、僕はまだ赤ん坊で、母が兄姉四人を連れて万博を観にいった。僕は父と家で留守番だったが、「びぃびぃやんに行く!」と父を困らせたらしい。近所の魚屋さんに母がいると思ったのだろう。
俵木悟『八頭の大蛇が辿ってきた道―石見神楽「大蛇」の大阪万博出演とその影響―』という論文が「石見神楽の創造性に関する研究」に収録されている。大阪万博で地方の郷土芸能が紹介されて、島根県からは石見神楽が出展したのだが(元々はホーランエンヤを予定だったが諸事情で変更になったらしい)、そこで舞われた八頭の大蛇が登場する「大蛇」が非常にインパクトを残したらしい。他所の伝統芸能で「オロチに喰われた」と述懐する人もいたとのことである。大阪万博をきっかけにして大蛇の上演機会は増え、何頭もの大蛇が舞うスペクタクル化していったらしい。
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