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2018年10月 6日 (土)

岩手の郷土芸能を題材にした漫画――篠原ウミハル「鬼踊れ!!」

篠原ウミハル「鬼踊れ!!」(芳文社)という漫画を読む。東京のとある私立高校に教師として赴任した県(あがた)が新規設立の民俗芸能部の顧問に推され、岩手県の郷土芸能である鬼剣舞(おにけんばい)に挑む。唯一の部員(候補)であった紬(つむぎ)の他にも入部希望者が現れて……(本来、鬼剣舞は8人で舞う)という内容。鬼と呼んでいるが、本当は仏様なのだとか。まだ部員が集まった段階でこれからだけど、ゆくゆくは総文(文化系のインターハイ)を目指すようだ。実際に島根県の浜田商業が石見神楽で総文優勝した実績があるので、夢ではないだろう。

なぜ東京が舞台なのに岩手県の郷土芸能なのだろうと思ったら、作者は関西出身で、岩手県に旅行した際に岩手県の郷土芸能に触れたことがきっかけらしい。

芳文社ということで、萌え四コマ漫画だと思っていたら、普通のコマ割り形式だった。四コマ漫画誌でなく成年向けの週刊漫画timesに連載中とのことだった。

ここのところ、「舞え!KAGURA姫」や「ヒマワリ」「カグラ舞う!」など郷土芸能を題材としている作品がちらほらと見かけるようになった。何かそういう機運でもあるのだろうか。

<追記>
鬼剣舞は実際に総文で優勝したことがあるそうで、それだと漫画での展開も無理がないことになる。東京の高校がなぜ岩手の郷土芸能を? という疑問はあるのだが。

<追記>
姉の家にある週刊漫画timesを手にとったら、偶々「鬼踊れ!」が掲載されていたが、最終回だった。校内への鬼剣舞の披露で終わってしまう。なんとも残念な終わり方だった。2月に単行本が出るらしいので、全3巻になるだろう。

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