百聞は一見に如かず――「江戸里神楽を観る会」を鑑賞 2018年3月
横浜は雪だったが外出。新馬場の品川図書館隣の六行会ホールで催された第十八回「江戸里神楽を観る会」を鑑賞。間宮社中主催。演目は禊祓・八雲の舞(品川神社太太神楽)・根之堅州国。ゆったりとした舞で写真に撮るとポーズが決まっている。
「禊祓」は石見神楽の塩祓いのように場を清める舞かと思っていたが、実際には黄泉の国から帰ったイザナギ命がケガレをすすいで天照大神・月読命・スサノオ命の三貴神を生み成す内容だった。三貴神が登場するのは現代的アレンジで、本来は三柱の翁が出てくるとのことであるが、今回は時間の都合でカットされたとのこと。
(訂正)やはり場を清める舞とのこと。
写真はイザナギ命・天照大神・月読命・スサノオ命のそろい踏み。
「八雲の舞」のは要するに八岐大蛇だが、蛇胴は使っていない。
これがオロチ。
「根之堅州国」はオオナムヂ命(大国主命)が根の国のスサノオ命を訪ねて娘のスセリ姫を貰うために様々な試練が課される内容。
炎にまかれて苦しむオオナムヂ命。
抱き合うオオナムヂ命とスセリ姫。
江戸の里神楽は一部口上も入るが基本は黙劇である。柏手を打って動作のきっかけとしているところが特徴だろうか。上演時間は三時間ほど。休憩があったので正味二時間くらい。寒いのを我慢していった甲斐があった。
写真撮影はOKだったが、ストロボ禁止。撮影していてAFの合焦音が耳障りだったので周囲に迷惑だったろう。僕のは古いミラーレスで、サイレントモードが無かった。
六行会ホールは300人程の収容人数で神楽鑑賞には適した会場だった(※ちなみに来年は会場が変更になるとのこと)。観客は年配の方がほとんどだったけれど、女子高生二名もいた。入場料は無料。受付で名前と住所を書いたけれど、名古屋から来ている人もいた。
パナソニックGX1+35-100mmF2.8で撮影。35-100mmF2.8は360gと軽量コンパクトでホールでの撮影には好適だと思います。
<追記>
関東の里神楽は基本、黙劇なので口上台本が無い。台本があれば、それを読んでどんな内容か想像することもできるのだけど、それができない。かといって、各演目についてどんな内容か解説した文章がまとまっている本やサイトの存在を知らない。
石見神楽や芸北神楽は鬼退治一辺倒、バトル一辺倒という印象だけど、関東の演目はそうではないようである。そういう意味ではバトルに偏ってしまった現状を見直す機会となるかもしれない。
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