« 2017年10月 | トップページ | 2017年12月 »

2017年11月

2017年11月30日 (木)

芸北神楽を題材としたドラマ

2016年にNHK広島局が『舞え!KAGURA姫』を制作していたことを知る。芸北神楽が題材。舞台は安芸高田市。東京から転校してきたヒロインが滝夜叉姫を舞う青春ストーリーらしい。しかもヒロイン役の女優さんは今期の朝の連続テレビ小説のヒロインに抜擢された人だとのこと。

|

2017年11月25日 (土)

雑誌の図書館

大宅壮一文庫に行く。雑誌の図書館。今回が初めて。雑誌の閲覧手続き自体は簡単だった。ただ、残念なことに狙っていた記事はインデックスされていなかった。1994年から1998年頃だと思うけど、週刊ポストか週刊現代もしくは廃刊した週間宝石で、まんが日本昔ばなしの脚本家(おそらく沖島勲氏)のインタビューが一ページほどだけど掲載されていたのを記憶しているのだ。

|

2017年11月19日 (日)

日本標準「秋田の伝説」「三重の伝説」を読む

国際子ども図書館に行く。

日本標準「秋田の伝説」を読む。田沢湖や十和田湖、八郎潟など、湖にまつわる龍の伝説が多い。「女の神様」(南秋田郡若美町)という伝説では、若美町鵜木の稲荷神社の神様は豊受姫命であるという。秋田らしくマタギの伝説もある。「阿計徒丸・阿計留丸・阿計志丸」(山本郡琴丘町・山本町/北秋田郡上小阿仁村)という蝦夷征伐の伝説はあるが、戦国時代の武将にまつわる伝説は少ない。狐の伝説は多く、稲荷神社にまつわる伝説は多いが、カッパの伝説は少ない。「鳥の海の干拓」(横手市)は鳥の海と呼ばれる湖の水を抜いて干拓する物語である。だいだらぼっちが仕事を手伝ったという。「ナマハゲと天のじゃく」(男鹿市)というナマハゲの伝説もある。小野小町の伝説もある。「モモうち小太郎」(仙北郡南外村)は桃太郎を思わせる。「義民 仁佐衛門」(由利郡鳥海町)は家老に年貢を三倍にされた百姓たちが江戸の殿様に直訴して年貢は今まで通りという書き付けをもらうが、家老の奸智で殿様の態度が変わり、追われる身となり、やがて裏切りにより討たれてしまう。「必殺!」シリーズでありそうな話。

日本標準「三重の伝説」を読む。「山の神と海の神」(尾鷲市)では山の神(田の神でもある)と海の神が出会って家来の数を自慢し合う。どちらも十二匹だったが、海からオコゼがやってきて山の神の負けとなった。それで山の神はオコゼを恨むようになった。矢の浜の人びとは山の神の祭りとなると、オコゼを懐に入れ、醜い魚だとオコゼを馬鹿にするようになった。それで山の神は安心して田畑を守る田の神になってくれるのだという伝説。「主人をすくった馬」(四日市市)ではウミノシロウマという海の魔物が津波を起こすとされている。「ウルシとり兄弟」(伊勢市)は龍の淵伝説タイプの話。「たかぼっさん」(北牟婁郡紀伊長島町)ではたかぼっさんというだいだらぼっちを思わせる海の巨人が登場する。この巨人、逃げ遅れた船を掴むと、ひしゃくで海水をすくって船にかけて沈めてしまう。そこで底の抜けたひしゃくを渡すようにしたという伝説。「一目連のいかり」(桑名郡多度町)と「多度祭りの由来」(桑名郡多度町)にみられるように多度社の一目連は信仰が深いようだ。「ヒヒ神サンキシン」(鳥羽市)は猿神退治のタイプの伝説だが、退治されたヒヒの祟りを恐れて、村人たちは娘の形をしたワラ人形を供えることにしたという結末となっている。「鬼が城」(熊野市)という熊野の鬼の伝説もある。「鬼が城」と「田村麻呂と鈴鹿峠の鬼女」は坂上田村麻呂将軍にまつわる伝説。白米城の伝説は三重にもある。アメノウズメノ命は天照大神が天岩戸に隠れたとき、鈴をつけた鉾を持って妖しく踊り、天照大神を岩戸から誘い出したが、その鈴は多度の神とその一族の鋳物師たちをこの地に招いて作らせたもので、「鈴所」と書いて「すずか」と読み、地名の起こりとなったとしている。「海女の話」(志摩郡志摩町/鳥羽市)では「ともかずき」という海女を誘い込む海の怪人の話が伝えられている。「阿漕の平治」は謡曲「阿漕」に連なる伝説。「椀久塚」は塚に椀を借りるというタイプの伝説だが、ここでは久右衛門というもののけじめをつける木地師がいて、亡くなった後、塚をたてて祀ったという伝説。三重なので伊勢参りのお話も多い。「流れついたイネの穂」(熊野市)では有馬村の海岸で釣りをしていたイザナギ命の許にイネの穂が流れ着いた。それを植えたところ、とても美味しい米となった。それからイネ作りが始まったという起源譚がある。「なつかし浦」(志摩郡浜島町)では豊玉姫命が蛇の姿になって御子を抱いていたのを土地の神様に見られて恥ずかしく思い「なつかし、なつかし」といって竜宮へ帰ってしまったという伝説もある。熊野市では徐福伝説もある。

|

2017年11月12日 (日)

目次一覧を作る

「日本昔話大成」と「日本伝説大系」の目次一覧のページを作る。「日本昔話大成」は一覧できると何巻に何が収録されているか分かり易いのではないかと思う。「日本伝説大系」はそうでもない。伝説の分類に揺れがあり、必ずしも同じ分類とは限らないからだ。
「日本昔話通観」は一冊あたり600話以上収録されていて、600話×30冊=18,000話と概算見積もられるので、これは流石に個人では不可能とあきらめる。「日本昔話通観」はもしやるとしたら表計算ソフトで作業することになるだろうけれど、データを動的サイトとして公開するスキルがないのだ。データを並び替えてみれば面白いかもしれないとは思うが。

|

2017年11月11日 (土)

日本標準「長崎の伝説」「宮崎の伝説」を読む

国際子ども図書館で日本標準「長崎の伝説」を読む。キリシタンにまつわる伝説が多い。百合若大臣にはニセ主人公のモチーフが出てくる。名馬摺墨(するすみ)の伝説もある。白米城の伝説はなかったが、「牛が城」(壱岐郡勝本町)では、大量の牛を集めることで、牛が飼える水がまだ残っていると錯覚させて危機を逃れる話がある。「隆信さん」(北高来郡高来町)といって、竜造寺隆信という剛胆な大名の伝説が残されており、慕われていたことが伺える。

日本標準「宮崎の伝説」を読む。日向の地だけあって、神武天皇にまつわる伝説や、平家の落武者の伝説、百済の王の伝説などが残されている。「首のない男」(東臼杵郡北浦町)では、年貢の割付の変更を願い出たが、庄屋の太田尾源太兵衛が役人に賄賂を渡し、山伏に頼んで天野栄五郎という商人を陥れる。山伏の法力で口がきけなくなった栄五郎は自分が年貢を立て替えていることが言えず、年貢の割付の変更をそそのかした犯人とされてしまう。栄五郎は打ち首となってしまう。その後、首の無い栄五郎が源太兵衛に呪いをかけ、庄屋は潰れてしまったという伝説。島根の「弥九郎霧」と似た伝説である。また、全身にかさぶたの出来る病気にかかった和泉式部が全国を行脚、日本三薬師、最後に宮崎の法華岳薬師を参るが効き目がなく、「南無薬師 諸病悉除の願なれば 身より仏の名こそ惜しけれ」(せっかく薬師さまに願をかけてお参りしたのに、仏さまはどうしてわたしの病気をなおしてくれなかったのだろうか。わたしはじぶんの命よりも、仏さまの名まえがおしいような気がする)と歌を詠んで崖下に身を投じるが、白いあご髭を垂らした老僧が救う。そして和泉式部の病は平癒したという伝説がある。安政の頃の「メキシコ女王の宝物」(延岡市島野浦)も興味深い伝説である。

|

2017年11月 4日 (土)

日本標準「鳥取の伝説」と「富山の伝説」を読む

国際子ども図書館に行く。本を読んでいたが喉が渇いたので途中で退席して喫茶店に行く。複写は著作権の関係で半分しかコピーできないとのこと。それはいいのだが、日本標準の伝説シリーズの場合、話者が文末に記載されているが、その人の文章ということで著作権が生じるのだろうか。
日本標準の「鳥取の伝説」を読む。伯耆・因幡は出雲に近いこともあって、大国主命にまつわる伝説が多い。「ささふくさん」(日野郡溝口町)「鬼林山(きりんざん)の化け物退治」(日野郡日南町)という孝霊天皇の鬼退治の話が収録されている。また、後醍醐天皇が隠岐に流されたときにまつわる話も収録されている。また、白米城や名馬池月にまつわる伝説も収録されている。最後に湖山池の長者の伝説が収録されている。

日本標準「富山の伝説」を読む。白米城の伝説はやはりあった。武将だと、佐々成政にまつわる伝説が残されている。「姉倉姫」(上新川郡大沢野町)という伝説では、伊須流伎比古(いするぎひこ)命という男神を巡って、姉倉姫と能登姫が対立する。伊須流伎比古命は能登姫に心を移してしまうが、姉倉姫はやがて伊須流伎比古命と戦いを起こしてしまう。戦いを止めに出雲の大国主命がやってきて、ようやく姉倉姫は従ったという内容。越(こし)の国の時代の神話かもしれない。「走影(しらかげ)の池」(婦負郡婦中町・富山市)では塩土老翁命(しおつちのおじのみこと)の子孫である偵治古(さだじこ)・六治古(ろくじこ)という人の伝説が語られる。塩土老翁命は五竜王でも登場するが、海幸・山幸に登場する神様らしい。他に岩見重太郎の伝説があった。

|

« 2017年10月 | トップページ | 2017年12月 »