読めるけど意味が分からない――風姿花伝
馬場あき子「古典を読む 風姿花伝」を読む。風姿花伝の入門書を読んで一歩先に進んでみた。世阿弥の文章は特に難しくない。高校で古典の授業を受けていれば問題なく読めるだろう。なのだけど、意味が頭に入ってこない。これは繰り返し何度も読まないと、という類のものであるし、そもそもが一芸を極めた、あるいは極めんとする人に向けてのものだから、凡人である自分には想像が及ばないのかもしれない。
元々は「秘すれば花」という言葉の裏が知りたかったのだけど、秘密というのは得てして明かしてしまうと、意外と何でもないことだったりするようだ。切り札としてとっておくから花なのだろう。何でもないことといっても、体得しなければ意味がないのであり、それができるかできないかで大きく違うのだろう。
風姿花伝が一般に公開されたのは明治時代で研究が進んだのは戦後とのこと。
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