« 11年かけてようやく円満に達する | トップページ | 世阿弥の処世術 »

2017年8月29日 (火)

トリックスターな鬼

岩田勝「神楽源流考」を一部読む。道返しの鬼は荒平舞が元のようだ。岩田自身はそう表現していないけど、北欧神話のロキやヒンドゥー教のクリシュナ、ギリシャ神話のヘルメスのようなトリックスターと共通の要素があるということのようだ。

自分には道返しの口上のやり取りの面白さは「校定石見神楽台本」の注釈を読まないと到底理解できないが、あの面白さの一端に触れることができるかもしれない。

荒平舞は、荒平という鬼が日本へやって来て、長々と自分語りをして如何に自分が凄い存在であるかアピールする。ところが日本は神国なので敗れてしまい、祝福の杖(呪具)を贈与するといった内容のもの。宝剣と交換する内容のものもある。

|

« 11年かけてようやく円満に達する | トップページ | 世阿弥の処世術 »

神楽」カテゴリの記事