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2015年8月21日 (金)

源氏巻と元禄赤穂事件

◆はじめに

 津和野の銘菓・源氏巻に次のような物語が添えられている。
銘菓物語(源氏巻)
 江戸・元禄時代、赤穂の浅野内匠頭の刃傷が起きる前のことです。当時の津和野藩主、亀井茲親が勅使接待役を命じられ、吉良上野介に教示を依頼しましたが、浅野同様、数々の非礼を受け藩主を怒らせました。それを知った国家老多胡外記は早速、吉良家に進物を贈りつけ、ことなきを得ました。
 その時の進物の一つが「源氏巻」です。小判を下に敷きその上に竹皮で包んだ源氏巻をのせたという言い伝えがあります。津和野を救ったといわれる縁起の良いお菓子です。

◆浅野内匠頭、乱心

 元禄十四年、西暦だと一七〇一年三月十四日、江戸城松の廊下で浅野内匠頭長矩が吉良上野介義央に刃傷に及ぶ事件が発生した。浅野内匠頭は即日切腹、赤穂浅野家はお取り潰しとなった。

 では、浅野内匠頭はどうして刃傷沙汰に及んだのか? 松の廊下で勅使饗応役――朝廷からの使者をもてなす役目の浅野内匠頭が脇差しを抜き、この間の遺恨覚えたるかと言い放つと、指南役の吉良上野介に斬りつけたという事実は分かっているが、その動機は諸説紛々、定かでない。

 取り調べに対しても浅野内匠頭は明言していない。どうして刃傷沙汰に及んだのかは忠臣蔵の肝と言える。明確な答えが出ないということは、浅野内匠頭は錯乱していたのかもしれない。

◆余談

 それにしても、吉良上野介はやはり悪役なのだろうか。悪役の方がドラマ的には面白いのは確かだけど。帰省の土産でもらった源氏巻の箱に書かれていた秘話を読んでそう思う。

松の大廊下跡・解説
松の大廊下跡・標識
皇居東御苑・松の大廊下跡
皇居東御苑・松の大廊下跡
皇居東御苑にて撮影

記事を転載 →「広小路

 

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