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2013年9月10日 (火)

イリン名作選(全一冊版)

イリン名作選
 M・イリン/作, 宮川やすえ/訳, 星野芳郎/解説, 武部本一郎ほか/絵, 村上美術/構成

 自然のABC/60のなぜなぜ話/燈火の歴史/時計の歴史/人間の歴史

イリンは旧ソ連の児童文学者。小学校高学年から中学生向けの科学読本。マイセンの陶磁器と錬金術師の話など、面白い。コルホーズが理想的な農場として描かれているのは時代を感じさせる。この全一冊版は辞典並みの大きさ・重さで、却って読みにくかったのではないか。

『自然のABC』
 自然のABC/とうめい人間/雪のひら/春と冬は、どんなたたかいをしたか/水の冒険/あられのお客/おわりのない、水のしずくの物語/コルホーズは、川にどんなはたらきをさせたか/ふしぎな宝の倉/あれ地にそだった麦/平野の主人はだれか?/年とった学者と、ずるい、かわいた風の話/やぶと木の話/森の中のたたかい/ゆうかんなカンドゥイムの話/まほう使い/五人姉妹の物語/二本のリンゴの木の話/ミチューリンは、どうしてナシの木にリンゴをならせたか

『60のなぜなぜ話』
 へやの中の旅行
(第1の駅・水道のじゃ口駅)
1.人間が、顔や手をあらうようになったのはいつか?
2.なぜ水であらうか?
3.人間は石けんのあわに、どんなはたらきをさせたか?
4.なぜ水をのむのだろうか?
5.水は、家をばくはつさせることができるか?
6.かたい水?
7.なぜ、ゆかをスケートですべれないか?
8.すきとおらない水や、すきとおった鉄があるだろうか?
(第2の駅・ペチカ駅)
9.いつごろから、人間は火を使いはじめたか?
10.なぜ、マッチ棒はもえるか?
11.マッチができたのは、いつごろか?
12.なぜ、水はもえないか?
13.ペチカをたくと、まきはどこに消えてしまうか?
14.まきがもえると、なぜペチカが音をたてるか?
15.なぜ、水は火を消すのか?
16.ペチカのなぞ
(第3の駅・つくえとコンロ駅)
 台所の実験室
17.ジャガイモとはなんだろう?
18.なぜ、なまのジャガイモは食べないのか?
19.なぜ、やいたジャガイモにはかたい皮ができ、ゆでたのにはないか?
20.のりづけした下着は、なぜごわごわするか?
21.パンの皮は、どうしてできるか?
22.なぜ、パンはかたくなるか?
23.メリケン粉をこねた中に、酵母を入れると、なぜふくらむか?
24.パンのやわらかいところには、どうしてあながあいているか?
25.パンの歴史物語
26.なぜビールは、じゅっと音をたてて、あわがぶくぶくでるか?
27.スープとは、いったいなんだろう?
28.なぜ、わたしたちは肉を食べるか?
29.人工食料
30.びんにはいる食べ物
31.牛乳は、なぜすっぱくなるか?
32.チーズのあなは、どうしてできるか?
33.チーズは、どうしてながいあいだくさらないか?
34.むかしの人は、なにを食べていたか?
35.いつから、わたしたちはお茶やコーヒーをのみはじめたか?
36.むかしの人間は、なにを使い、どうやって食事をしたか?
37.いちばんはじめのフォークは、イギリスうまれ
(第4の駅・台所のたな駅)
 七つの品物と七つのなぞ
38.なぜ品物は、それぞれちがった物質でつくられるのか?
39.どんな物質がいちばんながもちし、どんな物質がいちばんながもちしないか?
40.なぜ鉄はさびるか?
41.どうしてブリキは、ふつうの鉄のようにひどくさびないのだろうか?
42.鉄製品は、なにでできているか?
43.鋳物は、なぜ鉄ににていなくて、鉄は、なぜ鋼ににていないのか?
44.病気になったボタン
45.黄色い銅というものがあるか?
46.ねん土で、つぼのほかにどんなものをつくるか?
47.台所のつぼは、わたしたちになにを教えてくれるか?
(第5の駅・食器戸だな駅)
48.台所のつぼの、いちばん近い親せき
49.だれが陶磁器を考えだしたか?
50.陶磁器をつくるひみつ
51.あなたの家の食器戸だなに、砂でつくられたものがあるか?
52.かたい液体があるのだろうか?
53.シャボン玉工場
54.こわれないガラス
(第6の駅・洋服ダンス駅)
 さいごの停留所
55.鏡の歴史
洋服ダンスの中になにがあるか?
56.なぜ、洋服を着るとあたたかいか?
57.シャツを三まいかさねて着るのと、三まい分のあつさのシャツを一まい着るのと、どちらがあたたかいか?
58.空気のかべがあるだろうか?
59.なぜ夏にウールのシャツを着ると、気持ちがわるいか?
60.なぜ、わたしたちはシャツを着るか?
 へやの旅行パンフレット

『燈火の歴史』
(明りのない町)
 なん人ものエジソン/へやの中のたき火/たき火のかわりに、もえる棒きれ/たいまつの光のそばで/いちばんはじめのランプ/ランプと工場のえんとつ/ソースつぎのランプと、どびんランプ/入れもののないランプ/ローソクの時計/暗やみの数百年/
(灯がともる)
 夜と昼/ローソクのふしぎな消えかた/サモワールのえんとつがついたランプ/複雑なランプ/さいしょの街燈
(ガスと石油の明りについて)
 燭台のガス工場/さいしょのガス工場/おしゃれとくつ屋と召使い/かんたんにあいた小箱
(火のないランプ)
 火かき棒とランプ/火のないランプ/ふたたび、複雑なランプ/「ロシアの光」/炎のないランプ/ペスキーの事件/「エジソンの明り」/ガスと電気の戦争/棒きれの炎で点火した電球/世界でいちばん大きいランプ
(光の征服者たち)
 熱とのたたかい/世界一の懐中電燈/たき火から電球まで

『時計の歴史』
(第1話)
 時計がなかったら、どうなるか?/骨とう品の店/ある修道僧の物語/空の時計/人間は、どのようにして足で時間をはかったか?/インドの托鉢僧の手品/文字盤があるのに、針のない時計/イワン・イワヌイチとイワン・ペトローヴィチの会話/乳時計/時計と水薬/小さな一時間と、大きな一時間/生きている目ざまし時計/マーカスとジュリアスの物語/アレクサンドリアの時計屋/『アラビアンナイト』に出てくる時計/火の時計と、火の目ざまし時計
(第2話)
 十字軍のえもの/時計と井戸/ウサギについて/大きなトムのいたずら/めずらしい時計/大男と小人/三人の姉妹ー三つの針/ニュールンベルグの卵と、からをやぶって中からうまれたもの/公爵とすり/ジャクマールと、その妻/二人の少年/振子は、なんの話をしたか/なん世紀もむかしの技師たち/ロボット/発明家の運命/ストラスブルグ大寺院の奇跡/ビッグ・ベン/懐中時計の振子/時計とトラクター/時計は、いつまいたらよいか?/不幸なときの応急手あて/時間の運送/天文台とサナトリューム/ものをいう時計/ふたたび天の時計について

『人間の歴史』
(第二章)
 人間のおばあさんと、いとこたちについて/わたしたちの親せき、ローザとラファエル/チンパンジーを人間にすることができるだろうか?/人間は歩くことをおぼえる/足はどうやって、手が自由にはたらけるようにしてやったか/わたしたちの主人公、地上におりる/なくなったくさりの環<ワ>
(第三章)
 人間は法則をぶちこわした/手のあとを追って/生きたシャベルと生きたたる/人間は、手をつくりかえるかわりにシャベルをもった/人間の職人と川の職人/伝記のはじまり/人間は時間をつくりだす/人間ー採集家
(第四章)
 世界のおわりとはじまり/森のたたかい/世界のおわり/世界のはじめ/石の本/人間は森から出る/ぴんとこなければならないことば/競争のおわり/人間は、第二の自然をつくった

イリンの五つの著作について:星野芳郎/解説

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