ジェンナー頌徳碑とジェンナー像 ~浜田市
浜田市・万灯山公園のジェンナー像。
浜田駅前から西へ数百メートル、JR山陰本線と立体交差して国道9号線に抜ける道がありますが(以前は開かずの踏切だったとか)、その西側に位置する公園です。
万灯山は浜田駅前にあった山ですが、削られて平地になりました。
右の写真だと浜田駅前も開放的な空間に見えるかもしれません。
「人類の大恩人ジェンナー博士像」とあります。種痘の発見者。東京国立博物館所蔵のジェンナー像を原型としたとのこと。
ジェンナーの銅像について
浜田市の鏡山の山頂には「種痘の発見者」として世界的に有名なイギリス人エドワード・ジェンナー(Edwerd Jenner)の頌徳碑が建立されています。
ジェンナーは、1795年にフィップス少年に種痘を行い、長い間人類の克服できなかった天然痘に対する予防法として種痘法を発明しました。
鏡山の頌徳碑は、1900年(明治33年)に那賀郡医師会(当時の浜田町を含む)の豊原勘一郎医師らの並々ならぬ努力と、会員の寄付及び郡内からの募金によって建立され、現在ではジェンナーの偉大な業績を称えるために建立された公的なものとして世界で唯一の碑となっています。
頌徳碑建立から百年目にあたる2000年を迎えるにあたり、ジェンナーの偉大な業績を再顕彰し、明治の多くの人々が感謝の念を結集して建立した思いを後世に継承するとともに、併せて郷土の財産を大切にし、住みよい街づくりを推進するためにジェンナーの銅像を建立しました。
ジェンナーの銅像は明治期に島根県出身の米原雲海が製作されたもの(東京国立博物館蔵)を原型とし、多くの方々の募金により建立されたものです。
鏡山は当地より西方に位置し、歩いて20分程のところにジェンナー頌徳碑はあり、当公園から望めます。
2000年4月吉日
(平成12年)
ジェンナー顕彰会
ジェンナー像についての解説(※クリックすると画像が拡大します)
鏡山にあるジェンナー頌徳碑建立100周年を記念して新たにジェンナー像が建立されたとのこと。
国道9号線を渡る陸橋から東へ数十メートル進むと鏡山の入口があります(ちなみに西に向かうと出雲大社・浜田分祠が)。途中、鏡山事件で知られる尾上道女の墓があります。
山頂付近まで登ると、ジェンナー顕彰碑が見えてきます。
「善那先生頌徳碑」とあります。明治二十二年建立。
右写真はジェンナー頌徳碑近くから見た浜田市街。
浜田市紺屋町から今宮神社に向け登っていくと、途中に公園があり、鏡山を望むことができます。
左写真は「ジェンナー碑と浜田の医学」に関する解説文です。
(※クリックすると画像が拡大します)
今宮神社。1000年以上の歴史があるお社です。
今宮神社付近から見た鏡山。
今宮神社から見た浜田市街。
【参考文献】
大庭千里「浜田の石碑めぐり(その一) 善那先生頌徳碑」(雑誌「亀山」4号, 浜田市文化財愛護会, 1976)pp.48-52P.
雑誌「亀山」は浜田市立図書館、島根県立図書館・郷土資料室等で閲覧可能です。
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